2011年12月10日土曜日

誰にどんな「支援」を得ているか?

ソーシャル・サポート・ネットワークという言葉があります。色々な人間関係から得ている支援の網ですね。

4つあるそうです。

●道具的支援
●情緒的支援
●情報的支援
●評価的支援

ひとつずつ簡単に解説します。

●道具的支援:道具として助けてくれる。

たとえば、私は、「IT要介護認定⑤」ですが(笑)、PCを買ってもセットアップできません。そうすると、友人が自宅に駆けつけて、いろんな設定をしてくれるのですね。この場合、このトモは、「道具的支援」をしてくれる存在ということになります。

●情緒的支援:感情・情緒面で助けてくれえる。

何かツライことがあったとします。そんな時、ただ近くに寄り添って、話を聴いてくれる。あるいは、楽しいことがあった時、その楽しい話を共に聞き、喜んでくれる。そんな人がいたならば、情緒的支援を十分得られているわけです。

●情報的支援:情報を授けてくれる。

私が興味を持っている分野について、「こういう新刊本が出ているよ」「こんなニュースがあったよ」と教えてくれたりする。こういう人は、情報による支援を私にしてくれています。

●評価的支援:自分を評価・承認してくれる。

「頑張ってるねー」「さすが」などと褒めてくれたり、認めてくれたりする人がいたならば、その相手が評価的支援をしてくれている人です。

・・・そんなわけで、周囲の誰彼を頭の中に想い出し、「ああ、彼は、私に道具的支援と評価的支援をしてくれているなあ」とか「彼女は、情緒的支援をしてくれる相手だ」などと分類することができます。

案外、色々な人に多くの支援を得ているわけ、ですね。

一方、自分が誰にどんな支援をしているか、も考えてみる必要があります。

私は誰の「道具的支援」になっているだろうか? などと。

Give and Take、というくらいですから、「人に支援を受けたい」と思うだけではダメで、「他者に支援する」という態度と行動も必要なはず。

ところで、以前読んだ内田樹さんの本で、こんな一節がありました。

「あなたなしでは生きていけない、という相手をたくさん持っているほど、実は、サバイバル能力が高い」(本が手元にないので、ニュアンスで再現してます)

「ふつう、誰にも頼らずに生きていける、というほど、強いことはないように思っているけれど、実は逆なんだ。彼がいないと生きていけない、彼女に助けられて生きている、と思える相手がたくさんいるほど、生き延びることができる」

そんなことが書いてありました。

まさに、「ソーシャルサポートネットワーク」のことではないか、と思ったのでした。

「あなたなしでは生きていけない」と思う相手がいることは、決して甘えているわけでも、自立していないわけでもなく、生き延びる戦略として、正しいってことですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿