2010年3月31日水曜日

旧ブログ記事:定年退職のお知らせをいただき(2010年3月31日掲載)

今日は3/31なので、「定年退職です」というメールを立て続けに頂戴した。いずれもとてもよくしていただいた方ばかりだ。

そうかあ、そういう季節でもあるんだなあ、と少し驚いた。

勤務先も現時点で60歳定年制を敷いているので、そのままであれば、私もあと13年。

「明日から会社に行かなくてよい」というのは、どんな気持ちだろう、と想像する。

わが父は、77歳まで現役でフルタイムで仕事をし、昨年5月に完全引退したが、そこから「毎日が日曜日状態」になり、日がな一日TVを見て過ごしている。

体力的にもきつかったのだろうが、よく77歳まで働いたもんだなあ、と感心する。尊敬もする。

だって、77歳だとしたら、あと13年じゃなくて、30年も仕事をすることになってしまうのだ。それって、これまでよりも、まだうんと長い。

気が遠くなりそうだ。

それにしても。

定年まで無事勤め上げた先輩方には、心から「お疲れ様でした。いろいろ教えてくださってありがとうございました」とお礼を申し上げたい。これからもよろしくお願いいたします。私も、まだまだ頑張りますよ!と。


旧ブログ記事:「朝イチメール」4月からお引っ越ししまーす(2010年3月31日掲載)

【お知らせ ~日経BP朝イチメール・来週からお引っ越しです~】

本日3/31配信の「日経朝イチメール」で水曜配信での最終回となり、来週4/5(月)から、「月曜配信」として新装開店です。

内容、たぶん、ぜんぜん変わりません。登録いただいている方は自動的に月曜日に移動されますので、何もなさらなくて大丈夫です。

中4日の登板ですが、頑張ります。よろしくお願いします。

・・・・・

さて、この間、ある企業の若手社員研修を担当した時のこと。

いつもと会場の雰囲気がなにやら違うのに気づいて、1日ずーっと考えていましたら、夜、ふと分かったのとは、

「あ、そうだ!全員がにこにこしているんだ」

ということ。

早速、2日目に担当者さんにそのことを伝えたら、「そういえば、この期は、全員が”にこにこさん”ですねぇ」とおっしゃって。

その、”にこにこさん”という表現がいたく気に入りました。

私自身、”にこにこさん”種族じゃないので、40を過ぎた頃からやたらと笑顔を意識するようになって(気づくのが遅いのだけれど)、最近は、人と話すとき、だいぶ”にこさん”(にこがひとつ減っている)になってきました。

この”にこにこさん”は、親から受け継がれるものが大きいのか、以前、ある顧客の研修担当の女性に

「○○さんって、いつもにこにこなさってますよね」

と感心して伝えると、

「そうなんです。うちの子たちもいつもにこにこしてて、保育園で先生から、”△△ちゃんも□□クンもいつもにこにこしてますねぇ。ママとおんなじね、なんて言われるんです」

とおっしゃていましたっけ。

そういえば、私の斜め後ろに座っているMMさんも、”にこにこさん”で、彼女と話しているととても幸せな気分になります。社内でファンが多いらしい。

そのMMさんは、当社の公開コース来場者に配布している「Global Liner」というミニコミ誌の編集長として活躍中です。プロ顔負けの紙面づくりをしています。来場された方、ぜひ、お手にとってご覧くださいませ。

(最後はちょっと宣伝でしたー。)


2010年3月30日火曜日

旧ブログ記事:後輩指導において(2010年3月30日掲載)

新入社員研修も目白押しなんですが、時期をほぼ同じくして「OJT担当者研修」も目白押しになります。

毎年少しずつ進め方や学ぶ内容を変えて提案しているのですが、今年は、いくつか「具体的な事例検討」(つまり、「事例」を元に皆で議論する)をしてみようかと思っています。

たとえば、

●「新入社員を叱ったら、”親にも叱られたことがないのに”と反発され、翌日から口をきいてくれなくなった」(実話)
●「私は”○○というブランド企業に入社したのであって、その子会社のメンバに頭を下げる覚えはありません”などと、妙なプライドのある若手社員に、”仕事はひとりでやっているわけでもない”し、”ブランドなんてあなたの実力となんら関係ない”ということをどう伝えればよいか」(これも実話)
●「その靴下はおしゃれではあるけど、ビジネスソックスじゃないから明日からスーツに合うビジネスソックスを履いてきなさい、と注意したら、”そんなことだから、この業界はおしゃれじゃないんです”と反論された」(これまた実話)

ま、そんなケースをたくさん作って、「あなたなら、どうする?」と考え、議論してみよう、というものです。

ちなみに、上記の例3つは、本当の話ですが、私が現在、教材用に作っている事例ではありません。そんな極端な例を議論してもあまり役立たないので。

もう少し「あるある」をテーマに事例を作成中!


旧ブログ記事:Twitterに誘われる(2010年3月30日掲載)

最近、各方面から、「Twitter、はじめませんか?」というお誘いが来ます。社内外から・・・。そう、社外からも。

このブログだって、2006年に「やらない?」とうちの取締役技術担当:横山哲也に誘われ、

「わしゃ、そんなもん、やらん!」と断っていたくらいなので、Twitterに誘われても、また同じように「構想3年」になりそうです。

いやあ、やってもいいんですが、どこに何を書いたか忘れちゃって、ネタがダブルのです。

「あ、これ、ブログに書いたかな?」
「いや、社内向けのメルマガに書いただけかな?」
「ああ、朝イチメールに先に出したかも?」
「えっと、”わくわくヒューマンスキル”(コラム)に載せたかな」

・・・・・

いえ、別にネタがダブってもいいんですが、(多くの「物書き」はあっちでもこっちでも同じことを書いているものです。)自分がだんだん「デジャビュ」な感じになっていくのです。

というわけで、Twitter、ここしばらく静観・傍観。

Twitterで思い出すのは、アメリカのお菓子「トゥッティロール(Tootsie Rool)」です。が、誰も知らないだろうなあ。ココア味のソフトキャンディ。子どものころ、好きだったんです。

*** 追記(2011年5月28日) **

なにやら抵抗してますね(笑)。結局、この1ヵ月後にTwitterを開始。その後の流れは、ご存じの通り(笑)


2010年3月28日日曜日

旧ブログ記事:エポニムって知ってました?(2010年3月28日掲載)

「久々母さんシリーズ」の一環で、今日は甥っ子が我が家を訪ねて来ました。10ヶ月(修正8ヶ月)なので一人で、と言うわけにも行かず、折角なのでばあちゃん、Babyのママ(我が妹)も一緒に来ました。

それで、大人用に「コブサラダ」を作ったのですが、母が、「昆布が入っているの?」「昆布だし?」などと言うので、「これ、人名らしいよ。コブという名前のシェフが考案したとか、そんな由来」と説明。


「コブサラダ」用ドレッシングをかけて召し上がれ♪

全員が帰宅してから、改めて調べてみると。

こーゆうのを「エポニム(=eponym)」と言うんだそうです。

人名由来の物の名前、現象の名前など。

よく聞くものに、

●ホッチキス(一般名称化しているそうですね。日本では、”ステイプラー”と言ってもなかなか通じない)
●サンドイッチ

なんてのがありますね。

コブサラダもそう。

イナバウアーもそうでしたよね。あ、ってことは、「ツカハラ」もですね。(体操の技)

・・・・・

全然関係ないですが、ある企業で聞いた話。

「これ、アラショアしといて」
「はい、アラショアですね」

という会話が会議で交わされていたのだけれど、新入社員は何のことかさっぱりわからない。

会議を中断しても悪いと思い、後で先輩に聴くと、

「アラカワさんに作業を依頼することをアラショアっていうんだよ」と教えられたとか。(オフショアをもじって)

議事録にもばっちり「●●の件・・・アラショア済み」と書いてあったとかなかったとか。

これも、エポニムの一種と言ってもいいでしょう。

2010年3月26日金曜日

旧ブログ記事:素数(2010年3月26日掲載)

「この世で博士が最も愛したのは、素数だった。・・・(略)・・・彼の愛し方は正統的だった。相手を慈しみ、無償で尽くし、敬いの心を忘れず、時に愛撫し、時にひざまずきながら、常にそのそばから離れようとしなかった。」
(小川洋子 『博士の愛した数式』新潮文庫 版 P.95から引用)

そうか、博士は、素数を愛したのか。

「この世で講師が最も苦労するのは、素数だった。」(by 田中淳子)

研修の参加人数の話です。

素数。しかも7以上の素数・・・・。

7人。11人。13人。17人。19人。23人・・・・。

素数、大変です。


●「ペアを組み、演習をしましょう」
→余ってしまう方と講師がペアになると、受講者がとても緊張してしまう。
→一組だけ、3人でお願いします、というと、時間管理が難しくなる。

●「4人グループにしましょう」
→一組だけ5人になったり、3人になったり。
→やはり、時間管理が難しいし、何よりも議論のふくらみに差が出てしまう。

・・・それでもなんとかするのですが。(現場で皆さんの希望を聞いて、臨機応変、という場合も多いかな)

一番進めやすいと思うのは、12人(2、3、4で割り切れるので、いろいろな組み合わせでの演習が可能になるからです)。

16人(2,4で割り切れる)、24(2,3,4で割り切れる)なども具合はいいです。

ところで、『博士の愛した数式』面白いですよ。数学オンチの私が読んでも面白かった!です。

2010年3月25日木曜日

旧ブログ記事:デモンストレーションの見本?動画(YouTube)(2010年3月25日掲載)

そうそう、紹介しようと思っていたのに、忘れてました。

隣でブログをやっている横山哲也がYouTubeで「シュリンクパックの開け方」動画を公開しています。

当社グローバルナレッジのYouTubeチャネルがあるそうです。(知らなかった)

いや、それで、ですね。

この「シュリンクパックの開け方」動画がよくできているんです。

プレゼンテーション・スキルの研修で「デモンストレーションの進め方」をお教えするのですが、その時のポイントを網羅している!身内を褒めるのもなんですが、「デモ」のサンプルとしても使えそう。

たとえば、

●動作より説明を先行させる
●動作は一旦止めて、ポイントを掴みやすくする
●「これをします」「これはしてはいけません」のOK/NGの説明に加え、「なぜそうするのか?」「なぜそれはしてはいけないのか?」が解説されている。
●しかも、最初に「こうだから、こうする」という順番ではなく、「こうします。なぜならば」という話法になっているので、興味を持続させやすい

など、デモのポイントを見て取れます。

聞けば、横山がナレーションだけではなく、動作もしているそうです。(映っている手は横山哲也の手だそうです。)

本人はジョークだけど、中身はマジメ、と申しておりました。こんなこともやっていて、これでも取締役技術担当です。(で、共に新卒入社で、彼は私の1年後輩です。だからなんだ、と言うこともありませんが。)

まあ、面白いので、ご覧になってください。夜中にぼーっと見るのも一興です。あるいは、ランチタイムなど。

旧ブログ記事:うんともすんとも(2010年3月25日掲載)

昨日、社内のある勉強会で、ふとした流れから、

「そういえば、うんともすんとも言わない、なんて使い方をするよね。たとえば、返事に”うん”はあるけど、”すん”なんてないよねぇ。一体、この言葉はなんなんだろう?まずは、”すん”とはなんだろう?」

と発言したら、一斉に「ああ、そうだねぇ」となりました。

「だいたい、後輩に話しかけて、返事しなかったりしたら、返事くらいしなさいよ、うんともすんとも言わないんだからって叱るかも知れないけど、その時、”うん”ならまだしも、”すん”って言ったら、余計に怒るよねぇ」

「え、じゃあ、淳子さん、何か僕に言ってみてくださいよ」

・・・ ここから 小劇場 ・・・・・

「○○さん、このPCの調子が悪いんだけど、ちょっと見てもらえる?」
「すん、すん」
「マウスの動きが変なのよね」
「すん、すん」
「あと、ついでにプリンタ設定もお願い」
「すん、すん」

・・・・

・・・・・ないね、って話になりました。

得意の「広辞苑」クンで調べました。

「うんともすんとも」・・・<「すん」は「うん」の語呂に合わせたもの。>全くことばを言って来ないことをいう。

ですって。

「すん」は返事の種類じゃなくて、語呂合わせだったのですねぇ。

ちょっとマジメな話。

新入社員研修でかなり最初の方で受講者に伝えること。

「呼ばれたら、”はい”と返事をしましょう!」 です。

出席をとる時、指名して発言を求める時、返事しない人が多いのです。ぬぅっとこちらを見るだけだったりします。

「はい!」と返事しましょう、と3日くらい言い続けると、声が出るようになってきます。

呼ばれたら返事、大事ですよねぇ。

でも、その際、「うん」と言ってはいけません。もちろん、「すん」も。

2010年3月24日水曜日

旧ブログ記事:お引っ越しのシーズンです(2010年3月24日掲載)

最近、家で花を飾るようにしています。

南シンボーさんの『対岸の家事』という文庫本を再読しまして、「1000円で花を買う」という”家事”で「花を買うのも頭使うし、難しい」というようなことを体験する様が面白おかしく紹介してあったのを見て、「うん、花を飾ろう!」と思ったのです。

2週間に一度、とても格安で、その割りに質のよい花を扱う近所のお店で、あれこれ選びます。

そう。その花やさんでこういう話を聴きました。

「3月はねぇ、お彼岸もあるし、卒業式とか転勤とか転校とかいろいろイベントがあるでしょ。だから、Xmasシーズンより花がたくさん売れるんだよ。だから、ちょっと高いんだよねぇ」

お別れイベント、異動・移動が多いので、花がバンバン売れるのですって。

・・・・・

というわけで、春は引っ越しシーズン。

そして、ここまで引っ張ってきて何を言いたいか、というと、「日経BP 朝イチメール」 田中のコラムは、4月から引っ越します!です。

●旧宅: 水曜日配信
●新居: 月曜日配信

現在、「水曜日」に登録してくださっている方は、自動的に月曜日に配信が切り替わりますので、何もなさらなくて大丈夫です。

月曜日ですよ。月曜日。

「月曜朝イチ」、さわやかに週の幕開けをなさっていた平本さんの後に私が引っ越すわけですよ。

”ぱつぱつパンツ”なんて言っている場合ではないんでないの?と散々迷ったのですが、今までとあまりトーンを変えず、とはいえ、月曜から”ぱつぱつパンツ”ばかりでも「おい!」とお叱りを受けるかもしれず、たまにちょっとノリの異なるコラムも書こうかな、などと思っています。

が、「入荷したネタ」次第なので、どんな「料理」になるかは、ネタ次第です。

今後の配信スケジュールです。

●3/31(水) 水曜配信の最終回
●4/5(月) 月曜配信の初回

・・・

「ええと、ええと、これって、「中4日」で登板ってことですか?」
「はい、そうです」
「あのぉ、松坂だってもうちょっと肩を休めるような・・・」
「田中さんは、一流ピッチャーではないんですから、中4日で登板してください」
「ですよねぇ。かしこまりました」

という会話が日経BP社と交わされたような、交わされないような・・・。

月曜に引っ越しても、どうぞよろしくお願いします。

田中淳子

2010年3月23日火曜日

旧ブログ記事:お箸、正しく持てますか?(2010年3月23日掲載)

「学校でお箸の正しい持ち方を指導してください」と先生に依頼する●●?ペアレントがいるらしい。

ええと、ご飯は家庭で食べる回数のほうがよほど多いと思うんですけど、それも学校の責任でしょうか?部外者としては唖然とする。

そういえば、以前、エスカレーターの後ろに立っていた見知らぬ女性が

「あたし、親がちゃんとお箸の持ち方を教えてくれなかったから、にぎり箸なの。親のせいだわ」

とさらに一段下に立っていた男性に訴えているのが耳に入り、思わず振り返ると、30代後半と思しき方であった。これまた唖然とする。

「箸の持ち方がおかしい」と自覚しているのであれば、今から直したらいいじゃないの、と思うのであ~る。

そう、食事の際、とんでもないお箸の持ち方をする人に遭遇すると、これまでの仕事ぶりなどとは無関係に、「あ~あ、見ちゃった」と思うことがある。

そういう人と会食すると100年の恋も冷めるような気がする。

すごくステキなオジサマと食事して、その人が器を毎回お箸で引き寄せているのを発見した時、「ああ、これが夢でありますように」「何かの間違いでありますように」と祈ったこともある。

というわけで、お箸も「(ビジネス)マナーのひとつ」なのでした。

ITProサイト、SelfUPの「おさえて安心 ビジネスマナー」では、会食のマナーなども書いてあります。

同僚の森美緒・岩淺(いわあさ)こまきの2人で執筆しています。

もう新入社員が入社するまで1週間となりました。ぜひ、ご活用ください。(感想も書けますので、じゃんじゃんコメントもどうぞ)

2010年3月21日日曜日

旧ブログ記事:強盗、そして、オレオレ詐欺(2010年3月21日掲載)

暴風雨・・・の東京。あまりに風の音がうるさくて、4時には起きてしまいました。

そんなわけで、日曜早朝からブログ更新です。

数日前、実家の母から「近所に日中、強盗が入って、機動隊らしき部隊を含め、車両が10台ほどやってきた」「奥さんが怪我をし、気絶していたため、犯人の人数や顔など見ていないらしい」「翌日、今度は刑事がやってきて、聞き込みをしてた」といった情報が来ました。

おお、恐ろしい。

空き巣じゃありません。強盗ですよ。強盗。

刑事さんは、「日中、ガスの検針とか宅配便とか、そういうのを名乗ってやってきた不審人物はいませんか?」と聞いたそうです。母が「ガスの検針はあった」と答えると、「証拠として、ガスの検針の紙を見せてください」とも言われたとのこと。

早く犯人が捕まればよいですね。老齢世帯なので、心配です。

それで全然関係ないことを思い出しました。

母の知り合い宅に、こういう電話がかかってきたそうです。

「お宅の息子さんが他人を傷つけたので示談金が必要で・・・うんうんかんぬん・・・」

このお宅、ご主人が元警察官(もう引退されています)。

「うちの息子は独立した大人なので、人様にご迷惑をおかけしたのであれば、さっさと逮捕してください」と言って電話を切ったら、二度とかかってこなかったとのこと。

毅然としていてカッコいい。

「逮捕してください」って撃退法として有効な気がします。


2010年3月20日土曜日

旧ブログ記事:朝イチメール:ウラ?話(2010年3月20日掲載)

2010年3月17日(水)配信の「日経BP 朝イチメール」で、このブログの名前を紹介したら、何十人かの方が訪問してくださったようで、ありがとうございました。

折角なので、朝イチメールがどうやってできているか、というのを執筆者の視点から紹介します。
(日経BPさん側から見て、ではなく)

一応、契約上、配信日の2週間前までに原稿を納めることになっています。たとえば、3月17日配信であれば、3月3日までに原稿を納めるわけです。

私は原稿をWORDで書いており、ファイルをメールで送信します。

この朝イチメールが09年7月に開始されてから12月くらいまでは、「初校チェック」というのがありました。日経BP社の編集者兼プロデューサーのM氏が私の原稿を見直し、てにをは、あるいは、多少の言い回しの修正と文書整形(配信の状態に改行などを入れる)をして、一旦私に戻してくださいます。

私がチェックし、「OK」または「さらにここを直したい」と修正を加え、これで校了。

あとは、配信を待つばかり。
(「毎週、水曜日は朝早く起きているんですか?」「大変ですね。毎週間違えずに送るなんて」と、私がえっちらおっちら配信作業をしていると思っている方が少なくとも3人はいらっしゃったのですが、あれは、当然、自動送信してます。それも、私が自宅から・・・ではなく、日経BP社側でです。夜中に「小人さん」が送っている、という想像もまた楽しいけれど。)

今年1月からは、「原稿を納める」→日経BPさん側で多少の手直し→配信、となりました。つまり「著者校」がなくなったのです。

これは、何を意味するか?

よく解釈すれば、私の原稿への信頼が高まったので、一回で原稿が通る、とも言えます、が、なんとしてでも細かい点まで自分で再三チェックして入稿しないといけない、と言うことでもあります。

(雑誌連載の場合は1回か2回の校正のやり取りがあるので、編集者が大胆に編集した後を著者校で再度手直ししたり、編集者から入った「これ変じゃない?」とか「ここ、根拠は?」といった突っ込みに丁寧に答えながら修正したりすることも可能です。)

朝イチメールの場合は、「一発勝負」になっています。実際には、配信されたのを見ると、たまに「てにをは」やほんの少しの文章の直しが入っていることがありますが、ほぼ原型通りです。

これが緊張するのなんの。だいたい、自分の文章は自分で書いているので、おかしなところに何度読んでも気づかない場合もあります。なので、1日寝かしたり2日寝かしたりして、何日もかけて書いています。(それでも稀に誤字が残ることがあります。これはお詫びします。一応アーカイブでは修正していただいています。)

なんせ週刊なので、いつも3週分くらいのストックを持っており、8割完成、5割くらいまでできている、書きかけの1-2割程度といったバージョンを同時進行しています。納品するまでに改訂回数は25-30くらいです。

「ぱつぱつパンツ」なんてことを書いている回でも30回くらいは直しています。(え?パンツで30回?と思う方もいらっしゃるかも知れませんが・・・。一応、そうなんですよ。)

最後の最後で、「この文章で終わっていいだろうか」の決断がつかないので、しめ方を何度も見直すことが多いでしょうか?あとは出だしですね。出だしも何度も直します。

この連載を引き受けて、もっとも苦労したのは、「文体」と「内容」です。

日経BP社との何度かの打ち合わせで、「お勉強講座風ではないもの」「軽い感じの文体で、でも、”ああ、そうか”とか”なるほど”とか”へぇ”が入っているもの」、「週中の水曜日なので、気楽に朝をはじめ、楽しい気分で出社できるもの」といったコンセプトが固まりました。

が、なんせ、その前にIT系の雑誌連載を8年近く担当しており、朝イチメールの直前は、「日経コンピュータ」という、中でももっともマジメと思われる雑誌のコラムを書いていたので、どうしてもこんな文体に慣れていて・・・。

●マネージャは、○○するのも役目のひとつだ。
●部下がこういう風に思うこともあるので、配慮しなければならない。
●・・・ということも取り組んで見て欲しい。

・・・・・

これを「携帯メール」の軽い(読みやすい)文章にしていくのはなかなか大変な作業でした。(なので、今読むと、朝イチメール開始直後は、まだ固いですね。)

最近はだいぶ慣れてきたので、肩の力を抜いて(気を抜いて、ではなく)書けるようになりました。プロデューサー氏には、「淳子さんはもう”日経コンピュータ”などカタイ雑誌には戻れませんよ。うふふ」と言われてます。・・・そうかも。

なお、このブログでは、時々「朝イチメール」連動キャンペーン?を独自にしており、たとえば、過去に「誕生日」(1/20号)、「鍋の蓋事件」(1/27)などの日は、証拠写真をこのブログに貼りました。写真と共に再度お楽しみくださいませ。

あ、あと、

感想を送れるようになっていますが、サンプルを見て「あれほど長文で書かないといけないならダメだ」と躊躇した、という声もお聞きしました。

「おはようー。今朝も読んだよぉ~」
「私の場合は、こうです」
「同じようなケースでこんなこともあったよ」
「●●ネタで次回は書いてくれぇ~」

といった一行感想でも一行リクエストでも大丈夫なので、通勤電車で田中に突っ込みたい方は、ぜひ感想もお寄せください。感想は田中にちゃんと届いています。(プロデューサー氏が取りまとめて送ってくださるので、多少のタイムラグがありますが)

*** 追記(2011年5月29日) ***

この頃はまだTwitterを始めていなかったので、「朝イチメール」の感想は、携帯から日経BP社へメールで送っていただき、その感想メールを集約したものが、Mプロデューサーから私へ送られてくるというものでした。

このタイムラグと、直接の相互作用のなさが、「携帯」というツールを使っているにも関わらず、何かふがいないような。

この頃から少しずつ「Twitter始めようかな」と思い始めたような気がします。

5月10日にTwitterを初めて350日くらい。今日、2万ツイートを超えました。

顔が見えなかった「感想メール」を送ってくださった何人かの読者さんとは、リアルにお会いでき、東京・名古屋・関西で交流もできているという、この幸せ♪

2010年3月19日金曜日

旧ブログ記事:迎え入れる側が凛としているか?(2010年3月19日掲載)

こ5年くらいです。

●「新入社員研修中に新入社員が欠席するので、対応が大変」
●「新入社員研修の途中で、体調不良が出てくるので、救護室が不可欠」
●「休んだ人の、補講などにも手当てしないと」

といった話を聴くようになったのは。

ある企業では、100人の新入社員が3ヶ月の新入社員研修の間、一人として「全日出席(つまり、出社)」した人がいなかった、という事態に陥ったということでした。

しかも、理由が大病でもなく、「なんとなくだるかったから」「風邪ぎみっぽかったので、大事をとって」といった程度のものが大半らしいのです。

これを聴き、

●「最近の若いもの」は弱くなった
●「最近の新入社員」はプロ意識がない

などと言うのは簡単ですが、いろいろな事例を見聞きしていくうちに、それだけだろうかと思うようになりました。

こういう例を聞いたことがあります。

●ある年、新入社員研修開始時に「具合が悪くなった時のために、救護室が用意してあるので、無理しないように」と伝えた。すると、その年は、もう、学校の保健室のように列が出来るほどに救護室に駆け込む人が絶えず、ベッドが冷める暇がなかった。
●ところが、翌年、開始時に、救護室のことを言わずにいたら、その年は誰も倒れなかった。

違いは、「救護室があるから、無理せずに」と言うか言わないか、です。

また、別の例です。

●ある時、入社式後のオリエンテーションで、「研修中、体調が悪くなったら、無理しないで早めに言うこと。休む必要があれば、連絡すること」と伝えたところ、ほぼ全員が1回は休んでしまった。配属時に上司が驚いたのは、すでに「休暇取得1日」「同 2日」という状態だったこと。
●ところが、翌年、開始時に、「この研修は、皆さんが仕事の力をつけるために、会社が期待を込めて企画し、開催しているものです。ウン千万の投資もしています。なので、皆さんには、全部参加し、吸収し、力にする義務があります。だから、まずは、体調管理を精一杯してください」と告げた。その年は、誰も休まなかった。

・・・ いずれも、本当にあった出来事です。

このことから見えてくることとは、「主催者側」「迎え入れる側」が「凛」としていることの重要性です。

また、「ダメやら休んでいい」ではなく、「ダメにならないように、休まなくていいように、体調管理をせよ」とびしっと伝えることも大切です。

そして何よりも大事なことは、研修とは何のために行っているのか、意図や目的をきちんとしっかりと伝えておくことです。

人事部、人財開発部、社内外講師、その他、多くの先輩達が「凛」としている様子を見せれば、新入社員だって、それを察して、自らも「凛」とするのではないかと思います。

配属されてから、「どうして、根性がないんだろう」「どうして、すぐ休むんだろう」と悩む前に、「休んでもよい」と思わせる土壌を最初の1-2ヶ月で作ってしまっていないかと見直す必要があるような気がします。(もちろん、本当に発熱しているなどは別ですが)

2010年3月18日木曜日

旧ブログ記事:聴き手の反応(2010年3月18日掲載)

講演などで大勢を前に話す時、話者である私は、できるだけ早く「うなずく」方を見つけるようにします。

しかも、できれば、「笑顔でうなずく」方を。

よく観察すると、100人とか200人が入った会場でも、あちこちに「笑顔でうなずく」方はいらっしゃるので、そういう方の位置を頭で把握して、アイコンタクトの”拠点”とします。

もちろん、全員を見渡すのですが、その際、心の支えにするのが、この”拠点”とした「笑顔でうなずく」方です。

話をする際、上手に話す、わかりやすく話す、面白く話す、などは、話者の責任です。できる限りの努力をするのは話者に課せられた義務ですが、その力を最大限に発揮できるかどうかは、「聴き手」の聴き方によるものでもあります。

聴衆の反応がよい時は、話者も安心するし、乗ってくるので、より上手に話せるようになります。

でも、反応が芳しくない場合、たとえば、腕を組んで椅子に浅く腰掛け、ずり落ちそうになって、下を向いて瞑想しているような感じ、だったり、全く微動だにせず、睨んでいるようにしか見えない表情を見かけたりした場合は、心臓がきゅん(?)となって、上手に話せなくなることもあります。

「あなたの話が下手だからそういう態度になっちゃうんだよ」という場合もあるでしょうが、中には、無意識に「怖い」態度をとっている方もいるような気がします。(怖い顔で聞いていることに自覚がないケースがあるのです)

コミュニケーションは、「双方向」なので、聴き手の態度が話し手の力を引き出す面も大きく、力を引き出すような態度で聞けば、話者からより多くの情報を受け取ることもできるはずです。

さて、身近な場面で考えてみると、大勢が集まる会議(どちらかというと、管理職から情報の通知をすることが目的のようなもの)で、皆さんは、どこから座りますか?

1番後ろの席から座っていきますか?

もちろん、職位などで座席が指定される場合もあるので一概には言えませんが、前から席が埋まると、管理職としては、モチベーションが上がります。ちゃんとしっかり伝えようとより前向きな気持ちにもなれます。

後ろだけ埋まり、話し手と聴き手の間に誰も座っていない椅子が沢山並ぶと、「あ~あ」とテンションが下がるのです。

聴き手は、話し手からよりよい情報を引き出すためにも、「うなずく」などの態度=話を促進する態度をとることは重要なんですね。

相手のためだけではなく、自分がよい情報を受け取るためにも意味があることなのです。

ところで、昨日から担当しているある一社研修では、「笑顔でうなずく」方が多く、「今日は皆さんが笑顔でうなずいてくださるので、とても話しやすい」と思わずフィードバックしたところ、「普段から笑顔でいることを意識してます」と受講者からお返事がありました。

ステキですねー。そういう心がけ。真似しなくては。

*** 追記(2011年5月28日) ***

やはり、講演でも研修でも、できるだけ前に座ったほうがいいと思うなーと。今、大学の授業ではかならず2列目に座ります。(目の前には誰も座っていないので、1番前みたいなものです)


2010年3月17日水曜日

旧ブログ記事:「ら抜き」とか「さ入れ」やら(2010年3月17日掲載)

「ら抜き」言葉が気になりますか?気になりませんか?
ご自身は、「ら抜き」言葉を遣いますか?遣いませんか?

「ら抜き」を遣わない私は、他人の「ら抜き」も気になるほうです。

新入社員研修の打ち合わせをしていると、多くの人事・人材開発担当者から

”ら抜き”はNGだと指導してください

と依頼されます。

やはり、まだまだ気になる方が多いようです。(一般に、「若い人ほど、ら抜きを使う」と思われているようですが、60代でも70代でも「ら抜き」で話す方はいらっしゃるので、必ずしも、「若者だから」ではないのですが。)

気になる方が多いことは、TVのテロップは、話者が「オリンピックに出れてよかった」と話したとしても、「オリンピックに出られてよかった」と直した上で表示されていることからもわかります。(そして、テロップの場合は、「絶対に直してやる!」というほどの強い意思を感じますね。)

最近は、この「ら抜き」に加え、「さ入れ」も”注意してください”の仲間入りをしました。

「読まさせていただく」

と「さ」が入ることを「さ入れ」と言います。

これは、”ら抜き”以上に幅広い年齢で使われています。

企業トップの記者会見を見ていても「さ入れ」は頻繁に出てきます。敬語を遣おうとし過ぎると出てきてしまうようです。

「新入社員研修」で「コミュニケーション」や「マナー」のプログラムを担当する場合、「ら抜き」「さ入れ」はきちんと指導を(NG例として)!という企業が本当に多いので、私達講師も自分の言葉遣いを見つめ直す必要があります。

言葉は生き物なので、目くじら立てなくても・・という話もありますが、まだ過渡期である「ら抜き」「さ入れ」はこれからも当分の間は、「NGとして指導してください」リストに入るものと思われます。(気になる方がまだまだいらっしゃるわけで・・・)

講師もうっかり遣うケースがあるので、現在、新入社員研修担当者間では、”「ら抜き」「さ入れ」相互注意キャンペーン中”です。(私があっちこっちで注意しまくる、というものですが・・・)

「ホワイトボードが見れないので、前の席に移らせていただいていいですか?」なんてのが、NGというわけです。

「どこがいけないの?」と違和感を持たない世代には、教えるのも大変ですね。

2010年3月16日火曜日

旧ブログ記事:『なぜ”茶髪”は目のカタキにされるのか?』(2010年3月16日掲載)

こういうタイトルの新書を書いたら、売れそうだなあ・・・。

書いてみるか・・・。と、ふと、夜中に思ったのだが、3ページくらいしかネタが続きそうもないので、無理だと悟った。

さて、

「新入社員研修では、”茶髪”は禁止ということにしているので、見かけたら指導してください」といった会話がこの時期は結構飛び交う。

あるいは。

美容院で聴いた話。

「就職活動をするので、茶髪を黒く染めてください」「入社するので、茶髪から黒髪に変えなきゃ」などという人が常に数パーセントいるんだそうだ。

あるいは。

これまた、美容院で聴いた話。

「”茶髪はけしからん””仕事をするのに茶髪はいかん”と言う中年男性のお客さんがいらしたので、”何がいけないんですか?”と聴いたら、不自然なのはよくない。けしからんだって。」

この男性が、かなりの白髪なのだが、「黒く染めに」来店していたそうだ。

美容院の先生曰く、

「ねぇ、黒いのを茶色くするのが不自然なら、白髪を黒く染めるのも不自然なんじゃないかしら。どうして、”茶髪”だけダメなの?」

とのこと。たしかに。

さらに。

先日、外国系の企業で研修をした時に、「新入社員研修の季節なので、講師も髪を”茶髪”から黒に直したりするんですよ」なんて話をしたら、「そういう会社に、外国人が入社したら、全員黒くしなきゃいけないの?」「いやいや、それはそのままでいいんじゃないですか?自然な色なんだから」「え?だって、金髪だって染めて金髪にしている人もいるし、あえてブロンドにしている人もいるし、何色がその人の生まれついての髪色か、って全然わからないのよ。”自然”ではないよ」

「うーん、そう言われてみれば・・・。ヒラリー・クリントンさんも今の髪色は、演出だって言いますもんね」

「黒がいい、というのは、どういう規準なの?」

「・・・さぁ・・・(ホント、いったいどういう規準で判断しているんだろう?私達は)」

はてさて、疑問がフツフツ。

どうして、「茶髪」はいけないのか?
どの程度の「茶髪」はOKなのか?
その感覚は、何によってはぐくまれたものか?
「不自然」が理由なら、白髪染めの「不自然」はなぜOKなのか?
外国人の「染髪」は、なぜ、気にならないのか?

などなど。

私も、誰かが茶色を通り越して黄色いと「んん?仕事場に・・・」と思いますが、自分が思うOKとNGの境目がよくわからない。

『なぜ”茶髪”は目のカタキにされるのか?』

新書、770円。売れそうだなあ。誰か書いてみませんか?

2010年3月15日月曜日

旧ブログ記事:「ビジネスマナー」やら「ホウレンソウ」やら。(2010年3月15日掲載)

この時期は、仕事柄、「ビジネスマナー」「ホウレンソウ」「電子メールの書き方」といった、ビジネス書でもかなり初歩的・初級的なものを読むことが増えます。

本を買う際、カバーを断り、カバーが見えたまま読む(新書・文庫は布のカバーをたくさん持っていて、お気に入りを使います)ので、電車の中で表紙は丸見えです。

「この人、いまさら、なぜ”ホウレンソウ”の本を読んでいるんだろう?」と思われているんじゃないかとたまにシンパイになります。

いや、それにしても、こういう本ってたまに読むといいですね。改めて教えられることや思い出すことも多々あります。

基本に立ち返るっていうのは、こういう初歩的な書籍をきっかけにすることもできるようです。

OJT担当者の方もぜひ、一度読んでみましょう。
(「名刺の扱い方」など、結構、忘れていることもありますよ。たぶん。きっと。)

2010年3月14日日曜日

旧ブログ記事:Call me Jennifer!(2010年3月14日掲載)

横須賀での「ファシリテーション」研修の続き。

●ジェニファー
●マック
●ミッキー
●レイチェル
●ビル
●エーリッヒ

・・・・

受講者の名前です。

全員日本人だったのですが、1日目の終了時に、お一人が
「皆に提案があるんだけど。明日から、名前で呼ばない?」
と提案。

その「名前」とは、「自分が好きなカタカナ名」で、提案者がまず、「わたしはジェニファー」と宣言し、ネームプレートを「ジェニファー」と書き換えました。

すると、もう30秒くらいの間に全員が、「じゃ、ボクはマック」「わたしはレイチェルがいい」とネームプレートを書き換え、2日目は全員、その名で呼ぶことに。

当然、講師である私も、「先ほど、レイチェルがおっしゃったように」とか「エーリッヒはどう思いますか?」とか、そんな風に進めるわけです。

「レイチェルさん」とサン付けするのも不自然ですし。

2グループあったのですが、片方がそういう風にカタカナ名にしたものですから、相手チームが「え、誰がエーリッヒなの?」とか「○○さんは、何?」とか慣れるまで大変でしたが、1日中ずっと「ビル」だの「ミッキー」だの呼んでいると、その人がそういう風に見えてくるフシギ。

慣れた上に本名の方を忘れてしまう・・・というオマケつき。

「ねぇ、ねぇ、どうして一人だけドイツ名なの?」などとエーリッヒは突っ込まれていましたが、「こういう理由でこの名前にした」と理由もおっしゃって、全員納得。

"Call me ○○."

案外面白いものです。

勇気があったら、お試しください。(どこで?)


あ、ちなみに、私も最後は、"June"となりました。

2010年3月13日土曜日

旧ブログ記事:知り合い同士でも”アイスブレーク”(2010年3月13日掲載)

横須賀には、「ファシリテーション・スキル」の研修で出張していました。

参加者からの質問に、
「参加者全員が同じ職場同士で、以前から知り合いだ、という場合でも、自己紹介を兼ねたアイスブレークってやったほうがいいですか?」
というものがありました。

答えは、「はい」です。

以前から同じ職場で働いていて、名前も顔も知っている、とは言え、あるプロジェクトチーム、あるタスクチームでの協働作業というのは、また別物です。

そのプロジェクト/タスクに関わるに当たっての意気込みだとか不安だとかを話してもいいし、「隠れた人となり」を知り合うような自己紹介をしてみてもよいと思います。

人は、互いを「知っている」ようでいて、実はよく知らないものです。自己紹介してみたらそれがわかります。

「へぇ、そういう一面があったんだ」「ふーん、そういう人だったのか」とひとつや二つの発見はあるはず。

昨日、お一人がなさっていた自己紹介は面白いものでした。

●「新しいタスクをスタートするにあたり、自己紹介から始めましょう」
●「お名前と”自分が大富豪”だったら何をしたいかをおっしゃってください」

・・・・

一人ひとりが、名前+「大富豪だったらやってみたいこと」を次々述べました。

壮大な話、小さなことの積み重ねでお金を使うような話など、それぞれの発想に盛り上がっていました。「そういう方面に興味がある人なんだあ」と新たな発見もあったようです。

これは、その場で「こんなやり方を見たことがあるよ」と紹介されただけの例ですが、

「授業中に眠ってしまった。その理由を思いつくまま挙げてみましょう」を全員でブレーンストーミングするアイスブレークを経験したことがある、という方がいらっしゃいました。

色々面白い「言い訳」が挙がったそうです。

アイスブレークの方法は、無限にありますね。新しい方法を編み出すのも楽しいものです。

2010年3月12日金曜日

旧ブログ記事:「もれなく」の意味(2010年3月12日掲載)

横須賀に出張しておりまして、やっと帰宅しました。3泊。横須賀。

折角なので、「横須賀ネイビーバーガー」というのをいただいてきました。

なんでも、横須賀米軍基地秘蔵?の「ハンバーガー」レシピを米軍から横須賀市に文書で公開されたのに伴い、市内のレストランで「横須賀ネイビーバーガー」と認定されたメニューを展開、といったものだそうです。

今、ちょうど10万食突破記念というので、なにやらフェアをしてました。

お店のお兄さん:
「今、横須賀ネイビーバーバーを召し上がったお客様には、プレゼントのキャンペーンをやっています。もれなく抽選でTシャツや食事券が当たりますので、アンケートにご協力ください。」

わたし:
もれなくいただけるんですか?」

お兄さん:
「ええと、抽選です」

わたし:
「今、もれなく、っておっしゃったような・・」

お兄さん:
「はい、言いました」

わたし:
「ん?あ、そういうことか。・・・”もれなく抽選”なんですね。わかりました」

・・・・・

もれなく抽選で当たる。・・・ というから、「もれなく・・・当たる」とかかるのかと思いました。何かが当たるのだと。

そうじゃなくて、「もれなく抽選」され、150人くらいが当たるんだそうです。

抽選なのに「もれなく」って言わないんじゃないだろーか。

いや、言ってもいいけど。

紛らわしいんじゃないだろーか。

それはそれとして、件の「横須賀ネイビーバーガー」は、とても美味しく、また、機会があったら、挑戦しようと思いました。ビーフパテがとにかくデカかったー。

【横須賀ネイビーバーガー】
http://www.cocoyoko.net/navyburger/index.html

2010年3月9日火曜日

旧ブログ記事:「ツール」によって「概念」が変わる(2010年3月9日掲載)

「待ち合わせ」という概念は、ケイタイによって大きく変貌したと思う。

19時ハチ公前。・・・

19時にハチ公前にいなければ置いてきぼりを食う羽目になったのは、昔のこと。

今や、「おお、19時ねぇ」「だいたいその時間に行くわ」「あとはケイタイで」・・・。 ふむ。

「電話の取り次ぎ」という概念も、ケイタイによって大きく変貌したと思う。

「はい、父ですね。少々お待ちください」といった言葉を生まれてから、就職するまで一度も口にしたことがない人もいる可能性はある。

なぜなら、家族全員1台ずつケイタイを持っているから。

「会社の固定電話は人差し指で切るんだよ」と教えたら、「電話って親指で切るもんじゃないんだあ」と驚かれる・・・という可能性もある。

フックを押してから、受話器を載せる・・・。2アクションあることに慣れるまでには時間もかかるだろう。

物心ついた時にはケイタイがあった・・・という世代にビジネスマナーを教えるのは、かなり手間のかかることではあります。

職場の上司や先輩も、そこに苦労するわけですが、これって、別に若者が悪いわけじゃ、ないのです。

そこにツールがあったから。

知らないことは教える。ただ、それだけなのですよねぇ。

新入社員研修を担当していると毎年、「あ、それももしかすると、初めて?」と思うことを発見します。今年は何を発見することでしょうか?

2010年3月7日日曜日

旧ブログ記事:『日本人の知らない日本語2』を読んだ!(2010年3月7日掲載)

大変ヒットしているらしい『日本人の知らない日本語2』を読みました。

日本語教師をしている著者が、日本語を学ぶ外国人生徒との間で交わされる会話から日本語を解説していく本です。漫画が中心です。

タイトルの通り、「なるほど、なるほど」と思うことが多く、日本人で日本語がネイティブでも知らないことは多いなあ、とつくづく思いました。

途中に「畳化(たたみか)したと思うとき」というコーナーがあって、「外国人が日本人化したなあと自覚する瞬間とは」がコラムのように出てきます。

○本にカバーを掛けてもらうとき
○タクシーのドアが開くのを待ってしまうとき

など、日本文化に馴染みすぎた結果の行動が挙げられています。これまたなるほどです。

この本を読んで思い出した話。

DEC時代の同僚が教えてくれたのですが、アメリカ本社から講師がやってきて何やら技術のトレーニグがあったそうです。

日本通のアメリカ人講師は、用意された通訳に頼らず、自分で講義をしようとするのですが、それほど上手ではないので、時々、何を言っているのか、日本人である受講者はわからないこともありました。

特に、演習の指示をする際の一言には、悶絶するほど可笑しかった、というのです。

「ソレデハ、ミナサマガタハァ、ヤッテミロ」

かならず、そう言うのだと。

「それでは、皆様方は」までは「超」つきの丁寧さなのに、「ヤッテミロ」とラフな命令口調になる。

たぶん、”Try it”などの直訳なのでは?と彼女は言っていましたが、毎度毎度、演習の度に、
「ソレデハ、ミナサマガタハァ、ヤッテミロ」
と言われ、笑いを我慢するのに必死だったそうです。(「しかも、誰も笑わないんだよぉ」と言ってました。)

この本にも、そういう面白い例が多々登場します。

「1」のほうも読んでみよう。

●蛇蔵&海野凪子 著『日本人の知らない日本語2』メディアファクトリー

2010年3月6日土曜日

旧ブログ記事:ドッペルゲンガー(2010年3月6日掲載)

おとといの晩、友人からのメールに驚く。

「今日、お母様と一緒に●●百貨店におでかけだったんですってね。」と。

彼女の友人がその●●百貨店にお勤めで、私もその男性(Aさん)を知っているので、彼から聞いたらしい。

「今日、田中さんが、お母さんと一緒に来店されたよ」と。

さらに、夕べは同じ●●百貨店の別の店員さん(こちらは私の知り合い)から私の携帯に留守電が。

「田中さんとお母様が来店されたそうで、ご挨拶できず失礼しました。Aから聞きました」・・・。

ええとですね、おとといって、おとといって、木曜日ですわね。

その日は、私新宿のトレーニングセンターで研修を担当しており、夜は夜で泣きそうになりながら残業しておりました。一方、母は、自宅(実家)にいたんじゃないかと思います。

・・・というわけで、その「お母様とご一緒だった田中さん」と思しき女性は、いったいどなたでしょう?

接客したからこういう連絡が飛び交ったのだと思いますが、会話中、何かおかしい?と気づかなかったのでしょうか?

・・・・・・

ドッペルゲンガー。

願わくは、そのドッペルゲンガーさんが、ぽーんと100万円くらいの買い物をしてくださっていますように。

どうせなら、景気よく。はい。

2010年3月5日金曜日

旧ブログ記事:製薬業界でのコミュニケーション(2010年3月5日掲載)

当社はDECの教育部が母体なので、「IT業界・IT職種を対象とした人財育成企業」と思われていますが、こと、ヒューマンスキル分野に限っては、ノンITの業界・職種の方への仕事も数多く手がけております。

そんな中でも、製薬企業でのお仕事もいくつか体験しました。

数年前のことですが、MR職を対象としたコミュニケーション・スキル(特に”アクティブ・リスニング”=よく聴くスキルを中心に)の研修を提供した時のことです。

MRの中には、シニアの方もなりたての方も混ざっていましたが、一様に課題だとおっしゃったのは、

●自分よりも当然知識・スキルの高い(ついでに、プライドも高い)医師との関係構築やコミュニケーションの難しさ

でした。

そこで、以下のような項目を演習を交えて体験したり、宿題を出して1ヶ月くらい、決めたことを実践していただいたりしました。

●アイスブレークをしてみる
●礼状を出してみる
●共感してみる

など。

1ヵ月後フォローアップ研修で再会した際、「実践例」をうかがうと、なかなか面白い話がありました。

たとえば、

●外来の片隅で医師の診療が終わるまで待機していた。その際、いつもなら見ない壁のポスターなどを隅々まで読んだ。目新しいポスター(どうも手作り風)が目に入った。医師の診療が終わり、医局に移動する際、後ろからついて歩いたのだが、「あのポスターは」と話しかけると、「え、あれ、気づいてくれたの?あれ、僕が作ったんだよ。患者さんとのコミュニケーションのために」と相好を崩して反応してくださった。そこから、いつになく会話が弾んだ。
→ 壁に貼ってあるものでもちゃんと見ておくことは大切だなあ、と思った。

●普段、とても気難しい医師がいて、学会(か何かのイベント)でお世話になったので、いつもはメールで礼を述べるところ、田中さんが薦めてくれたように「礼状」(葉書)を出してみた。すると、普段は何も反応を示さない医師がすぐにメールをくださって、「あの時はお世話になりました。葉書ありがとう」と言ってくださった。
→葉書の威力は絶大だ、と思った。

●大学病院の廊下で教授を待っている間、目の前の「○×検査室」という、見慣れない名前が気になった。教授が来られた際に、「先生、この○×検査室とは?」と質問すると、「興味ある?実はね・・」と中を見せてくださった。その教授の肝いりで導入した、日本でもまだ数台の機械がある部屋だった。予定外に見学させていただいたその検査室の機械に関する共同研究の話が後日持ち上がり、今は、それも進めているところだ。
→1番目の例と似ていますが、人間、自分に関心を示してくれる相手には、心を開くものだな、と学んだ。また、どこにビジネスチャンスがあるかわからない、と気づいた。

・・・と、こんな風にいろいろな例をお聞きし、その場にいた後輩MRたちも先輩の事例を聞き、「自分にもできそうだ」と思うことから取り入れることにしました。

業界・職種それぞれの苦労、特色があり、私たちも多くを学ぶことができました。

2010年3月4日木曜日

旧ブログ記事:入社前に「ビジネスマナーの本」を読もう!(2010年3月4日掲載)

このブログを企業の「内定者」が読んでいるとは思えないのですが、それでも、ぜひ伝えたいこと。

入社する前に、せめて一冊でよいので、「ビジネスマナー」の本を読みましょう。

それだけで、新ビジネスパーソン生活がスムースにスタートできます。

多くの企業は、多額の費用をかけて「敬語」や「お辞儀」「電話応対」の練習をする研修を予定しています。

その中には、たとえば、
「食べる」→「召し上がる」→「いただく」といった、敬語(尊敬語、謙譲語)の言い換え練習などもあります。

「ビジネスマナー」ではなく、「国語力」の範疇だ、と言えなくもないのですが、かなりの時間を割いて、そういう勉強も研修で行うのです。

だから、少しでも効率よく学ぶために、吸収率を上げるためにも、「ビジネスマナー」の本を1冊くらい読んでから入社してきていただきたいものだと思います。

「就職祝い、何がいい?」と周囲のおじ・おばなどに言われたら、「図書カード」と返事して、それを持って、早速本屋へGO!  1000円くらいで買えます。

自分のためになります。ぜひ、投資してください。

父母・おじいちゃん・おばあちゃん・おじ・おば・の立場の方。

ブランド物のバッグなど買ってあげるよりも、「ビジネスマナーの本や国語辞典を買いなさい」と「図書券・図書カード」をプレゼントしてあげましょう。

内定者にとって、3月は助走期間です。卒業旅行やらなにやら忙しいとは思いますが、本1冊くらい読めるはず。

ぜひ準備万端で就職していただきたいと思います。

2010年3月3日水曜日

この時期、新入社員研修やらOJT担当者研修に関する、社内外での打ち合わせが続いています。

どうしても気になることがあります。  新入社員を「子」と呼ぶこと、です。

社内でもそういう表現をする者がいるので、気づいたら注意するのですが、世間一般に、「子」と呼ぶ人は本当に多いのです。

「去年、そういう子がいたので、今年は注意して観察したい」
「質問してくる子がいました」
「今年は、内定者懇親会で、●●をした子がいました」  など。

新社会人は、「子」ではないはずです。

「学生とビジネスパーソンは違うよ」といった意識付けの研修を行ったり、「ビジネスパーソンとして振舞うように」と厳しく伝えたりする一方で、「子」と呼ぶことに矛盾を感じます。

先日、このブログで紹介した、「文化審議会答申」の『敬語の指針』には、こうありました。
(大切なことだなあと思いますので、再度同じ引用をいたします。)(P.5より引用)

「敬語は、話し手が、相手や周囲の人と自らの間の人間関係をどのようにとらえているかを表現する働きも持つ」

「敬語は、言葉を用いる人の、相手や周囲の人やその場の状況についての気持ちを表現する言語表現として、重要な役割を果たす」

・・・

「子」と呼んだ瞬間に、相手を下に見ているわけですし、相手を「子ども扱い」する表現だと周囲から捉えられてしまうのですねぇ。

気をつけたいと思う言葉です。(というようなことを、社内の勉強会では、口をすっぱく伝えております)

2010年3月2日火曜日

旧ブログ記事:『これですっきり!ビジネスメールのトラブル解消』を読んだ!(2010年3月2日掲載)

新入社員研修に備えて、ビジネスマナー関係の本を大量に読んでいます。

あやふやになっている知識もあれば、言葉遣いやマナーの最近(最新)の解釈を改めて知るケースもあり、勉強になります。

先日購入した本。

●平野友朗 著 『これですっきり!ビジネスメールのトラブル解消』 日本経済出版社

仕事で活用する場面に限定して、「こういうメールはダメよ」「こういう風に書くとよいよ」と具体的なアドバイスが並ぶ、とてもよい本でした。

「メールに関するトラブル」調査でわかったこととして、

●発信者が自覚している失敗: 添付ファイル忘れや誤字脱字、宛名の使い方
●受信者が自覚しているトラブル: 内容が分かりづらい、言葉遣い

と、見事に分かれるそうです。

著者は、これを
●発信者:具体的な機能面に関心がある
●受信者:抽象的なマナーに関心がある
と解説しています。

深く納得。

そうかあ、メールのトラブルは、ここに起因しているんだ、と。

送る側は、「あ、添付ファイルつけるの忘れた」「宛名をTOとCCで間違えた」などと、目に見えることを気にし、反省するが、受け手は、「文章が不親切だ」「言葉遣いが・・」と”表現方法”に関心が向き、不快に思うこともある。

「添付ファイルを忘れた」などは、再送してくれればそれで済むので、後まで引きずることはない。

なので、「メール」について学ぶ際も結局は、「どう表現するか」が大事なポイントになるのですね。

そしてそれは、メールに限らず、「コミュニケーション」の基本を押さえていればよい、ということになると思います。

どう話すかもどう書くかも、どう聴くかもどう読むかも、オーラルコミュニケーション(口頭)かリトゥンコミュニケーション(written、文字)かの違いだけで、基本は共通なんですねぇ。