2011年4月29日金曜日

2011年度新入社員はすごい!

4月中は、各社の新入社員研修を担当しておりました。

大勢に会いました。

いやー、なんといいましょうか。優秀です。明るく前向きで努力家です。

例年になく、ホントにすばらしい方たち。

いくつか特徴に気づいたので、自分の記録としてここに書いておきます。(あくまでも「私の目に映った2011年度新卒新入社員」の特徴(特長)です)


●褒められるのは年齢に関係なく誰もが好きだし、うれしいものだが、さらに、改善点の指摘にも素直に耳を傾け、次のチャンスに修正してくる。「向いてないから」「得意じゃないから」とあきらめない。とにかく、「修正」を挑戦してみる
●ノートのとり方、学習の仕方を改善する。このノートではだめだと思うと、別のノート(種類、大きさ)を買ってきて、レイアウトも工夫するなど、改善を繰り返す(やみくもに、ではなく、考え改善、実践して、よければそれを定着させる)
●反応がよい。(昨年前の新入社員で、誰もが困ったのは、「反応がない」でした。呼びかけても返事しない、わかったのかわからないのかがつかみづらい。「返事してください」「反応してください」と散々言わないと無反応。表情も変化しない。)今年は、表情も含め、すごくわかりやすい
●指示されたわけでもないのに、自主的に挨拶にくる。朝晩と講師控え室に。あるいは、何かしていると「手伝いましょうか」と声を掛けてくださる。(こういうの、なかなか教えられないのですが、気づくのです。誰もが)

ほかにもいろいろありますが、もっとも強く印象に残ったこと。

●他者の「よい点」をよく観察し、言葉にして指摘する。恥ずかしいと思う気持ちも多少はあるらしいのだが、それでも臆せずに「○○さんのここがいい」と本人に伝え、さらに、「それを自分も取り入れてみる」と言って試す。

講師が気づかないような点を互いに観察し、気づき、指摘しあっている。

・・・・・

なんでしょう?

就職難であった。   入社前には大きな出来事があった。

こういう時代だから、働くことに対する覚悟が違うのかも知れません。

よく「ゆとり世代」と揶揄しますよね。

「ゆとり世代」・・・・「ゆとりがあって、厳しさに耐えていない世代」というのであれば、私達のようなバブル世代のほうがよほど「ゆとり」世代かも知れません。

小学生⇒中学生⇒高校生⇒大学生・・・となるに従い、親は出世し、生活はよくなっていった。親を見ていて、給料というのはずっと右肩上がりになるんだな、と漠然と思った。長く働くと、生活はどんどん豊かになるんだな、と信じて疑わなかった。

親のおかげで大学まで行くこともでき、のほほんと就職した。そういう私のほうがよほど「ゆとり世代」だったかもと思うのです。

今年はちょっと違います。彼らを生かすも殺すも現場の上司と先輩次第。配属されたら、ぜひ、成長支援をしてあげてほしいと祈ります。

そういえば、感心したことに、親御さんとの関係もあります。

私が、「初月給が出たら、親御さんにお礼の言葉、メール、TELを。もし、すこし余裕があれば、プレゼントを」とアドバイスしたら、早速、以下のような報告がありました。

「田中さん、週末に親に○○を買ってプレゼントしました!」
「親に”給料をもらった”と報告しました!」
「まだ何もしていないんですけど、感謝を表すのに、”完璧”にやりたいので、どういう場面を演出するか考えてます」

などなど。

ほかにも、

「田中さんに、”初めての給料をもらったら、親に報告を”と言われて気づいた。僕はまだ貢献していないけど、お金をいただいた。多くの方に支えられてきたことに感謝する。それに、今日のこの日は、親にとっても特別の日だということを知った。感謝をきちんと伝えたい」

なんてレポートもありました(意訳してますが)。涙出ます。

私はすでに彼ら・彼女らの倍の年齢になりました。

妹・弟、というよりも、いい息子、いい娘が沢山いる、という感じではありますが、こういうまじめで真剣に学ぼうとする新入社員から私も多くの気づきを得、自らをふりかえるきっかけにもなりました。

新入社員は、先輩にとっては、原点回帰を促してくれる存在でもあります。

さて、GWが始まりました。

この1ヶ月、すごい緊張を強いられてきたと思いますが、一度リフレッシュして、まだ続く研修でより多くを学び、「素敵なビジネスパーソン」になってくださいね♪

2011年4月23日土曜日

新入社員のギモン:電話応対

新入社員から挙がったいくつかの疑問。今日も続きです。

社外からの電話を上司に取り次ぐという想定です。

ギモンの数々。

● 上司が会議で離席の場合、「会議中」と言っていいのか、それとも単に「席を外しています」のほうがよいのか?
● その会議が13時までとわかっている場合、「13時には戻ります」と言っていいのか?
● 仮に相手に「13時に戻ります」と言われたら、「では、13時ごろ掛けなおします」「13時10分ごろかけなおします」「13時半ごろ掛けなおします」のどれがいいのでしょう?
● 「ほかの電話に出ています」と言ったら、「では、またかけます」と応じて、その際、「何分後にかける」のが妥当か?
● 「よろしくお願いします」を何度も言ってしまうのだが、何度も言わないようにするには、どこで言うのが適当か?
● 「急ぎです」と言われたけれど、上司が会議中だったとき、どうやって上司に「急ぎという用件でTELあり」と伝えればよいのか?
● 「こちらからかけましょうか?」と言われた時、「お願いします」と言っていいのか、それとも、「いいえ、私がまたかけます」と言うべきなのか?

・・・・・・・・

仕事していたら、上記、どれもこれも、「ん?普通にやればいいんじゃない」「常識的に対処すればよいのでは」と思うギモンでしょうが、こういう一つひとつがわからない、というのが新入社員です。

「普通にやれば」
「常識的に対処すれば」

の「普通」「常識」がわからないのです。当たり前です、新しい組織に入ったばかりなので、そこでの「普通」、その場での「常識」がわかるわけがない。

新入社員研修である程度のマナーの型と、そもそも「なぜそうするのか」は教えますが、それでも、最終的には、現場のOJTで全部をカバーしなければなりません。

なんといっても、「本物のお客様からの電話を取る」のは、業務でしか体験できないのですから。

OJTトレーナーに任命された方、されそうな方、手を挙げようと思っている方、こういうギモン、沢山ぶつけられますけれど、しっかり指導してやってくださいませ♪

2011年4月19日火曜日

ビジネスの電子メールにおけるあれやこれやの疑問

新入社員研修がスタートしました。

「仕事で電子メールを使う場合のお作法」を教えていたら、質問の手が挙がる、挙がる、挙がる!

あ、そうか、そういうこと一つ一つが疑問なのだなあ、とちょっと目からウロコでした。

これからOJT担当になる方に役立つと思うので、どんな質問が挙がったかだけ列挙しておきます。(答えや教え方がそれぞれで考えてみてくださいませ)

● 「宜しくお願い致します」と「よろしくお願いいたします」のどちらがよいのですか? 「よろしく」とひらがなを使う方が多いようですが、私は「宜しく」と書くようにしていたのですが。
●初めてメールをする方に、「いつもお世話になっております」と書くのでしょうか?どういう挨拶がよいですか?
●「申し上げます」をたくさん使うと冗長になる気がします。「お願い申し上げます」「ご連絡申し上げます」のようになっていくのですが、シンプルにするにはどういった表現がよいのでしょうか?
●上司や先輩にお願いしたいことがある時に「お願いいたします」とメールで言ってもよいものでしょうか?偉そうではありませんか?
●メールを送り、返信が来たら、また、自分が返信する、という風にやり取りが続く場合、間に何日かあったら、「話が見えなくなることもある」と思うのですが、毎回、「●●の件ですが」と冒頭に書くべきでしょうか?
●「やる気がある」ということを「!」マークを使って表現したいのですが、ビジネスメールで「!」を使うのはよくないのでしょうか?
●「?」を書くのはダメですか?
●社内メールの場合、冒頭で「お疲れ様です」と書くべきですか?

などなど・・・。

本当に一つ一つが疑問なのですよね。「あ、それがわからないのか」と驚くことも多く、そういえばマナー上はどうなのだろう?と改めて調べてみたりもして。

ところで、私が「電子メールはせいぜい20年くらいのものなので、まだビジネスマナーとして確立していない部分もあります。それが、お手紙の作法などと異なるところですね」と言うと、新入社員は驚いていました。

その日のレポートに、
「E-Mailがまだ20年くらいの歴史しかないと聞き驚いた」とあったほどです。

生まれた時に電子メールがあった世代には、自分の人生は、電子メールと共にあるのですよね。

私のように、大人になって電子メールと出会うのとは感覚が違うのは当然なのだ、とあらためてしみじみしました。

2011年4月18日月曜日

有志で義捐金を送りました。

東日本大震災の義捐金を社内で募り、有志で集まった13500円を、先日、JPの窓口から日本赤十字社に送りました。(地味に集めていたので金額はわずか、ですが)

なんとなくためていた小銭、というのが最も多かったのですが、「ああ、なるほど」と思ったのは、4000円を入れてくれたNさん。

「通っているスポーツのクラスが、震災の関連で休講となり、その費用4000円が戻ってきたから」
と言うのです。震災関連で返金されたものをそのまま義捐金に。

なるほど。

私が集めた以外にも個人でボランティアや義捐金の寄付などしている人もいるようです。

何ができるかわからないけれど、できる人ができる時にできることから。

2011年4月16日土曜日

よくしゃべる人はよく書く人

昨日、ある人にこう言われました。

「一般に、生でよくしゃべる人、表現する人は、Twitterなどでも沢山書く。文章上でも饒舌。」
「一方で、生でおとなしい人、沢山はしゃべらない人は、Twitterなどでもしゃべらない人と、Twitterなどネットだけで饒舌な人に分かれる」
「淳子さんは、生で会ってもよくしゃべるので、Twitterも饒舌で、全体的に”表現する”人」と。

ああ、どうもすみません、いつもうるさくて(笑)。

自分の特性(特長ではなく、特性)を分析してみるに、

●表現するのが好き(話す、書くなどのアウトプット形)
●それも「言葉」で(絵はダメ)
●論理より、感性。考えるより、感覚で動く
●計画立てるより、動いてから修正していく

・・・・・・・って感じかなー。

いや、だから何ってことはないんですけど、タイプ違う人には、苦手意識を持たれているだろうな、と。

執筆活動を始めた10年位前のこと。

「連載の骨子を出してくれ」と言われ、戸惑いました。

が、デビュタントなので、言われる通り、素直に出したのですが、最近は、編集者との信頼関係もできたのか、「最初から骨子を全部がちっと決めず、大枠だけ定めたら、思いついたままに書く」でいい、という感じになってきました。

1本の記事でも、このブログでも、実は、まず書き始めてしまう。
それで修正していく。

最初からアウトラインを書き出す、ということはしてないんです。

そういうスタイルは、いい場合も悪い場合もありますが。

色々な書き方、表現の仕方があると思うので、ま、いいかなーと。

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土曜日なので、テーマも定まらない、ゆるゆるブログになってしまいました。

東京はもう桜も散り、葉桜に。薄緑の若葉がどんどん出てきています。

春です。

本格的な春。

2011年4月14日木曜日

交差点でOJT!と”共育(きょういく)”

今日はあっついですねー。湿度がないのでマシですが、半そででも暑いくらい。東京。20度なんてもんじゃない気がします。日傘も欲しい!

さっき、交差点で信号待ちをしていたら、後ろから男性の声と頷く女性の声。振り返ると、30歳くらの男性が、いかにも新人な女性に何かしゃべっているのでした。

男性(たぶん先輩):「●●の話をしてから、××のことを説明したほうが理解しやすいでしょ」
女性(たぶん新人):「あ、はい」
男性:「××のことって、こういう背景があるから、それをどーのこーの」
女性:「ええ、そうですね」

・・・

そのうち信号が変わり、彼らが先を行ってしまったので、声は聞こえないものの、ずーっと男性が教え、女性が真摯に耳を傾け、マジメに「はい、はい」と返事している様子を観察していました。

企業のOJT支援は、私のライフワークとも言うものなので、こういう光景を見かけるとつい観察してしまい、場合によっては、後をつけていってしまいます。会話が聴きたくて(趣味悪い!笑)。

あの二人は、いい感じだったなー。

男性もとても丁寧に教えてあげていたし、女性も真面目に返事し、吸収しようという引き締まった顔つきでした。

そういえば、数年前のこと(この話は、「朝イチメール」で書きましたが)、

新宿駅から、以前のオフィスがあったクイントビルへと続く地下道を歩いていた時のこと。

男女二人が正対して名刺交換をしている場面に出くわしました。なぜか近距離。硬くなっている。

例によって観察すると、男性が女性に名刺交換のシミュレーションをしてあげているところでした。

そこは、地上への出口の付近。たぶん、階段を上がり地上へ出たところのビルにあるクライアントを訪ねる直前だったのでしょう。

ほほえましい光景です。

4月も中旬になりました。早いところは、もう集合の新人研修は終了し、こうやって現場で先輩がOJTをしながら、新人の指導にあたりはじめていることでしょう。

当社が5年に渡りお付き合いいただいている中外製薬様では、OJT担当者と新入社員のどちらも育つ、ということから、「共育(きょういく)」という言葉をお使いです。

新入社員が成長するとき、指導する先輩もまた成長するはず。

若葉の季節は、こういう「教え、教えられ」る場面をあちこちで目にします。

皆、ガンバレ!

日本の未来を明るく照らしてくださいね。

※ 中外製薬株式会社様、OJTの事例もぜひご覧ください。

2011年4月13日水曜日

OJTトレーナーもガンバレ!~泣かれても慌てない~

OJTトレーナーの皆様への研修も先週からスタートしています。

ある日は「新入社員研修」、翌日は「OJTトレーナー研修」と、それぞれの立場と出会い、いろいろ刺激を頂いています。(これは、役得ですね)

さて、OJTトレーナーの方たちも、新入社員と同様に不安を頂いているものです。(新入社員にそんなこと言うと、「え?うそ!先輩は堂々と、自信満々に見えるのに」と思われるかも知れませんが、指導する側だって不安なのです)

たとえば、

●上手に教えられるだろうか?
●強く言い過ぎて、パワハラと思われたらどうしよう?
●泣かれたらどうしよう?
●自分の責任で成長が遅れたりしたらどうしよう?
●どのレベルから教えればいいのだろう?
●「常識」と思うことが通じるのかな?
●レベル高すぎて、心が折れたりしないかな?
●性格が合わなかったらどうしよう?

など、様々な不安があるのです。

その中で、「泣いてしまったらどうしよう?」は多くの人が悩むことの一つです。

最近は、新入社員研修の最中でも、泣く人を見かけます。男女問わずです。

男性の方が「号泣」「慟哭」という感じで泣くケースもあり、講師としても多少困惑はしますが、いかんせん対応には慣れているので、それほど動揺はしません。

OJTトレーナーや職場の上司・先輩は、「若手が泣く」ことに慣れていないケースもあり、
「うわぁぁぁぁーーー、泣いちゃった。どうしよう?」と慌ててしまうようです。

OJTトレーナー向けの研修でも、「泣いてしまったら、自分の言い方が悪かったと反省し、謝る」という発言が多く挙がります。

しかし、私、こう思うのです。

泣いているほうも実は、「あ、涙出てきちゃったー、止められない。涙腺決壊してしまった、どうしよう?」「でも、泣けちゃったもんはしょうがない。恥ずかしいけれど、困ったなあ」と思っていることが多いはずです。

いい年して泣いているんです。声出して、涙流して泣いているんです。

かっこ悪いと思わないわけ、ないですよ。

ただ、

●自分がふがいない
●できなくて悔しい
●会社で叱られてびびった
●失敗してドキドキした

なのです。

それで全身に力入れてこらえていたら、涙となって溢れてしまった、ということが多いような気がします。

そんな新入社員に対して、上司や先輩ができることは、

●しばらく放っておく

だと私は思っています。

下手に慰めたり、謝ったりしない。

もちろん、人格を否定するようなことやら、「その言い方はないでしょう」と自分でも反省するような言い方をしてしまったのであれば別です。その時は、「ごめんなさい。さっきは言いすぎた」と謝ればいい。

でも、「当然の指導・指摘をしただけだ」と自信を持って思えるのであれば、泣いている新人をしばらく放置しておきます。「顔洗ってくる」くらいで、あとはほっとく。

そのうち、涙も収まります。自分でなんとかします。大人なのですから。

慰めたら、もっと涙が出てきてしまうし、謝られたら、「自分は悪くない、先輩の言い方が悪かったんだ」と反省のチャンスすら生まれないかも知れません。

泣かれても慌てない。

人材育成の現場に25年いる経験から、私はそう思っています。

2011年4月12日火曜日

負けるな! 新入社員。

先週、私にとっては今年度初の新卒新入社員の研修を担当しました。

夜中に大きな余震があった翌朝のことです。
私もかなり怖いと思いましたが、新入社員の方たちの大半がなぜか「怖い、怖い」と何度もおっしゃっていました。

あれ?と思い、聴いてみると、西日本出身者が多く、3.11の本震を体験していないとのこと。初めての一人暮らしで、夜中の余震、それは怖かっただろう、と思いました。

それで、ふと。

新入社員のOJT担当の方、迎える上司の方、3.11を経験しておらず、昨日(4.11)や先週のような余震にビビッている新入社員が案外大勢いるかも知れません。

もちろん、3.11を経験していても怖いはずですが、新しく地震を経験したら、その怖さはもっと大きいような。

だから、「昨日は大丈夫だった?」と声かけてあげて欲しいなぁ、と思います。声かけてもらえるだけでも、大分肩の力が抜けるでしょうから。

さて、東京は桜満開。昨日は午後から激しい雨でしたので、大分散ったようですが、まだまだ一生懸命咲いています。

何があっても桜は咲くのですね。粛々と、ただ、粛々と咲きますね。

「春が来たよ」とシュプレヒコールをあげるように。

Facebookに「桜2011」の写真をUPしました。自宅近所を散歩しつつ、撮ったものです。
これですこし和んでいただければ・・・、と。

【桜2011】
石神井川沿いの桜です。
http://www.facebook.com/album.php?id=100002035181035&aid=24476

2011年4月7日木曜日

新人時代の失敗談は?

OJT担当者の研修がスタートしました。

自己紹介を兼ねたウォーミングアップで、「自分が新人時代に犯した失敗」を一つ紹介していただきました。

皆さん、やってます、やってます、いろんなことを!

私の場合は、生まれて初めてFAXを見たのが配属先で、「FAX送っておいて」と言われ、機会を操作すると、何度もその紙が戻ってきて、「先輩、戻ってきちゃいます」と不安顔で訴えたら、「その紙がそのまま送られるわけないでしょう?何回送ったの?」と・・・。

5枚の同じFAXが先様に送られてしまった。これが配属直後にしでかした失敗です。

ある方がこんな例を。

「商品発注の伝票の、商品名に、自分の名前を書いたため、”自分を発注”しそうになった」

・・・

面白いですね。

2011年4月4日月曜日

言葉でハグする。

震災以来、東京はどうも元気がありません。計画停電だとか自粛ムードだとか、あるいは、様々な目に見えない不安だとか、そういうものに覆われてなのだろうと思います。

不安は増幅するので、不安だ、不安だ、不安だ、と思っていると、「あれも不安」「これも不安」と雪だるま式に膨らんでいきます。

人間には、想像力があるので、「もし・・・こうなったら」「仮に・・・・であった場合」と、先読みしすぎて、さらに不安だらけになっていくのです。

私もそうです。不安、不安、不安。

一人で考えると、「負のスパイラル」に陥っていくし、たいていろくな思考に終着しないので、無駄だな、と思いつつも、やはり、考えてしまう。

で、ですね。そんな時、とてもロジカルに問題を解く人がいるのですね。

「そういうのは、物事の捉え方を是正すればよいのだ」
「考えても解決しないことは、考えるだけ無駄ではないか」
「起こってもいないことを、ああなったらどうしよう?こうなったらどうしよう?と思い悩むヒマがあれば、今できることを粛々と進めるしかないでしょう」

と。

いやあ、おっしゃる通りです。
おっしゃる通り過ぎて、反論できません。

そうだ、起こっていないことをあれこれ悩んだって事態がどう変わるわけでもない。
そんなヒマがあったら、何かしろ、と。ぐうの音も出ない「お説ごもっとも」だし、論理的にはそうなんだろうと思います。

でも。

そんなこと、言われなくてもわかっている。

・・・・・

そんな時。

「不安だ」
「不安だよね」

「悲しいよ」
「悲しいよね」

と言葉で受け止めてくれる人。

あるいは、

文字通り、抱きしめてくれる人がいたりするんですね、一方で。

「不安だよね」「悲しいよね」と言うだけで、何も事態は変化しませんが、受け止めてくれただけで、だいぶ気持ちが楽になるのです。

論理的に正しいだけでは、人は前に進めないことがある。
気持ちを受け止め、共感してほしいこともある。

こんな時期ならなおさらです。

抱きしめること。
言葉だけでも、相手を抱きしめられる言葉を使うこと。

そういう人が周囲にいてくれたら、人は強くなれる気がします。

2011年4月1日金曜日

2年目になった皆さんへ

2011年4月1日。新年度が始まりました。思えば、このブログは3年目です。開始したのが2009年4月1日。そうかーもう2年続いているのだなぁ。

週一ペースで、と思っていたのですが、意外(?)に企業の人事部、人材開発部の方がお読みになっていることがわかり、励まされて続いています。これからもよろしくお願いします。

新卒の新入社員の皆様、ご入社おめでとうございます。この困難な時代に新社会人になる、というのは大変なことかと思いますが、これからの日本を担うのは皆さんです。ぜひ、ご活躍ください。そして、くれぐれも心身共に大切に。頑張り過ぎないように、とも願います。

さて、当初、「新社会人向け」のメッセージをと考えていたものの、そういうブログは、今日、日本中のブログ書きが書くだろう、と思い、やめました。

その代わりに「2年目になった皆さんへ」としました。

昨年4月5月に出会った新社会人の皆さんが、今日、そろって「社会人2年目」に突入しました。今年の新社会人は来週にならないと出会えないので、「まだ見ぬ君」という状態ですが、昨年の新社会人であれば顔が見える。だから、あれから1年経って、皆さん元気で活躍しているかなあ、との思いをこめて。

2週間くらい前、Twitterでつながっている、リアルに知っている新入社員さんに「あとちょっとで後輩が入ってきますね」と返したら、「最近、先輩達からそればっかりです(笑)」と返事がありました。

そうだ、耳にたこができるほど聴かされているに違いない。「もう新人ではないのだから」「後輩が入ってくるんだよ」「先輩としてしっかりしなきゃね」などと。あ、しまった、と思ったのでしたが。

たしかに昨日と今日で何が違うわけでもないでしょうが、でも、もしかすると、こんなことがあるかもしれません。

「だんだん、叱られたり苦情を言われたりすることが増えてくる。苦言、クレームが社内外から来ることが増える」

これは、「1年目だから」という理由でお目こぼしを受けていた部分が、「いや、もうプロだよね」「もう一人前だよね」と周囲の見方が変わるから、という面があるはずです。

自分の力が下がったとか、自分が仕事できなくなったとか、そういうことではなく、同じようにやっていても、周りの見る目が変わってくる。叱責されたり、厳しい注文を受けたりすることも増えてくる。

だから、もし、昨日までと違って、上司から厳しく叱られたり、お客様からきついことを言われたりするようになったなと思ったら、それは、「ありがたいこと」なのかも知れません。

以前読んだ「ホスピタリティ」に関する物語にこういう場面が出てきました。(記憶に基づき再現します↓)

「あるレストラン。サービス担当のA君は新人でお客様に人気のあった。何をしても”いいよ、いいよ”と許されて、持ち前のキャラクタで人気者だった。オーダーの聞き間違えがあっても許される。何をしても、皆が”A君、元気でいいねぇ”と褒めてくれる。そういう上得意に囲まれて楽しく仕事をしていたA君。中でも、A君をひいきにしてくださったB夫妻がある日突然、ものすごい剣幕で怒り出した。サービス上の不手際に対して。A君は、それがショックで、”B夫妻にはこれまでもよくしていただいたのに、あんなふうに怒る人だとは思っていなかった。これまでの優しい笑顔はなんだったんだろう?”と控え室で落ち込んでいる。その様子を見かけた先輩がA君に一言・・・。

”A、おめでとう!”と言う。

”え?なんでおめでとうなんですか?叱られたのに”と聞き返すと、

”B夫妻から、A君は、やっと一人前と認められたんだよ”と言う」。

(書籍名を書きたいのですが、なんと言う本だったか思い出せず。発見したら、後日追記します)

この場面には、涙がじわじわと溢れてくる思いがしました。

”叱られるようになったんだね、おめでとう”とは、2年目以降の方にすごく響く言葉ではないでしょうか。

これまで叱られずに、厳しい場面にもあまり直面せずに来た方もいるかも知れません。

もし、叱られたり、きついことを言われたりする場面が増えたら、その時、「おめでとう!一人前と認められたんだよ」というセリフ、思い出してみたらどうかな、と。

そして、先輩も、後輩が「今まで叱られたことがなかったのに、今日は叱られた・・・ぶちぶち」と愚痴をこぼしていたら、慰めるだけではなく、「おめでとう!」と言ってみる、のも一つの選択肢としてとっておいてはいかがでしょう。

私もいつか使ってみたくて。「叱られるようになったんだね。おめでとう!」を。