2011年12月28日水曜日

【年末かあさん】2歳半甥っ子の日本語力強化

甥っ子(2歳半)が町田の実家に滞在しているので、昨晩から1泊で会ってきました。

「おばちゃん」「おばちゃん」と連呼され、「おばちゃん、なに?」としょっちゅう訊かれました。「何しているの?」という意味だそうです。

最初、「おばちゃん、なに?」と言われので、「人間」と答えていたら、妹に「変なこと教えないの!」と注意されました。

スンマセン。

だいぶ、日本語が上手になりまして、この時期の子どもって、ホントに面白いことをたくさん言いますね。

洗濯物を畳んでいたら、手伝う風情を示したので、「これ、たたんで」とタオルを差し出すと、やる前から「できない」と言うのです。

「やる前から”できない”なんて言っていたら、上司に叱られるよ。”君はやってみる前から、できない、と言ってしまうのか!”って。ちょっとやってみてから、”できない”って言ったほうがいいんじゃないの? どうなの? 上司に叱られるのってどうよ?」

と言うと、

「いいんじゃなーい」

と。うう、負けた。面白すぎる。返しが。

この「日本語のオモシロさ」は、3歳くらいまでがピークでしょうか?未体験ゾーンなので、これからますます楽しみです。

2011年12月24日土曜日

クリスマスと言えば。

クリスマスと言えば、日本だとXmas Eveである今日(12/24)がメインで、12/25はサブのような位置づけですね。

NTTDoCoMoの最近流れているCMが何とも言えず、おかしくて、ああ、そうだなあーと納得しました。「コイビト(?)とアポを取れたのが、12/26だった」という場合、優先順位は、こうなる、という話です。

1.12/24
2.12/25
3.12/23
4.12/22
5.12/26

12/26にアポが取れた場合、5番手だね、というわけ。

これは、今年のカレンダーを反映していて、とても上手な分析だなあと笑ってしまいました。

つまり、
一番大事な人とは、Xmas Eveである、12/24.次がXmas本番である12/25.そして、祝日であり、Xmas前だから12/23.さらに、3連休は逢えなくても、とにかく、Xmas前で休前日だからのんびりできる、という意味では12/22(木)。そして、最後の最後に、「まあ、ぎりぎりXmasの残り香もあるし」的に12/26.

12/26に彼女と約束が出来たというのは、嬉しいというより、かなり悲しいことなのでは?と面白おかしくCMでやっているんです。

ウマいなあ。

さて、以前、家族がカナダに住んでいたので、Xmas Seasonもカナダに長期滞在したことがありますが、その時、12/24まであちこちでセールをしていて、たくさんの買い物袋を提げて家路に急ぐ人々。

翌日12/25になると、街中がしーんとして、営業しているのは中華料理やさんと日本人あるいは日系人のお店だけ。観光客はどこ行ったらいいかわからない、と戸惑う。

そして、翌12/26は、Boxing Dayと言って、また街中で買い物が出来たり、あるいは、Boxing Dayまでお店はお休みだったり。

家族や親しい友人と静かに過ごすのが、カナダでのXmasでした。(欧米はたいていそうなんでしょうね。)

今日も明日もお天気そうだし、楽しく幸せな2日間になりますよう♪

2011年12月10日土曜日

誰にどんな「支援」を得ているか?

ソーシャル・サポート・ネットワークという言葉があります。色々な人間関係から得ている支援の網ですね。

4つあるそうです。

●道具的支援
●情緒的支援
●情報的支援
●評価的支援

ひとつずつ簡単に解説します。

●道具的支援:道具として助けてくれる。

たとえば、私は、「IT要介護認定⑤」ですが(笑)、PCを買ってもセットアップできません。そうすると、友人が自宅に駆けつけて、いろんな設定をしてくれるのですね。この場合、このトモは、「道具的支援」をしてくれる存在ということになります。

●情緒的支援:感情・情緒面で助けてくれえる。

何かツライことがあったとします。そんな時、ただ近くに寄り添って、話を聴いてくれる。あるいは、楽しいことがあった時、その楽しい話を共に聞き、喜んでくれる。そんな人がいたならば、情緒的支援を十分得られているわけです。

●情報的支援:情報を授けてくれる。

私が興味を持っている分野について、「こういう新刊本が出ているよ」「こんなニュースがあったよ」と教えてくれたりする。こういう人は、情報による支援を私にしてくれています。

●評価的支援:自分を評価・承認してくれる。

「頑張ってるねー」「さすが」などと褒めてくれたり、認めてくれたりする人がいたならば、その相手が評価的支援をしてくれている人です。

・・・そんなわけで、周囲の誰彼を頭の中に想い出し、「ああ、彼は、私に道具的支援と評価的支援をしてくれているなあ」とか「彼女は、情緒的支援をしてくれる相手だ」などと分類することができます。

案外、色々な人に多くの支援を得ているわけ、ですね。

一方、自分が誰にどんな支援をしているか、も考えてみる必要があります。

私は誰の「道具的支援」になっているだろうか? などと。

Give and Take、というくらいですから、「人に支援を受けたい」と思うだけではダメで、「他者に支援する」という態度と行動も必要なはず。

ところで、以前読んだ内田樹さんの本で、こんな一節がありました。

「あなたなしでは生きていけない、という相手をたくさん持っているほど、実は、サバイバル能力が高い」(本が手元にないので、ニュアンスで再現してます)

「ふつう、誰にも頼らずに生きていける、というほど、強いことはないように思っているけれど、実は逆なんだ。彼がいないと生きていけない、彼女に助けられて生きている、と思える相手がたくさんいるほど、生き延びることができる」

そんなことが書いてありました。

まさに、「ソーシャルサポートネットワーク」のことではないか、と思ったのでした。

「あなたなしでは生きていけない」と思う相手がいることは、決して甘えているわけでも、自立していないわけでもなく、生き延びる戦略として、正しいってことですね。

2011年11月9日水曜日

フォロワーの数の方が圧倒的に多い

「フォロワーシップ」の研修が新しくできまして、公開講座のみならず、一社向けでもご提供しています。
それもあって、最近、盛んに(自分比)、「リーダーシップ」ではなく「フォロワーシップ」について勉強し、考えています。

ある本を読んでいたら(たくさん読んだので何に書いてあったか忘れてしまいました)、

「人は、リーダーシップがあるだのないだの、リーダーシップについて云々することは多いけれど、仮に、すんごい”リーダー”が出現したからといって、その人を”すんごいリーダー”として機能させているのは、圧倒的多数の”フォロワー”なのだよね。”フォロワー”がちゃんとしていなければ、せっかくの”リーダーシップ”も空回りする。だから、”リーダーをリーダーたらしめている”のは、”リーダー自身”ではなく、”フォロワー”で、その圧倒的多数の”フォロワーの働き”すなわち、”フォロワーシップ”はとても重要なんじゃないか」

なんてことが書いてありました。(自分が理解した状態で再現しているので、複数の書籍から考えたことをまとめた感じになっていると思います)

うん、そうだ、そうだ。

そういわれてみれば、そうだ。

リーダーの数より、圧倒的に多いのがフォロワーだ。

しかも、そのリーダーだって、誰かのフォロワーだ。

ってことは、フォロワーが何をどう考え、どう判断し、どう働いて、組織の目標達成に寄与するか、はとても大切なのですね。

リーダーがちゃんとしないから、
リーダーがしっかりしてくれないと、
リーダーが、リーダーが、という言説はいくらでも聞けるし、言えるけれど、

「じゃあ、あなたはどうなのか」ということな訳です。

誰かが何とかしてくれればいいのに、と思っていたら、それは、きっと何も変わらない。

自分だって何とかする側のひとりに回らないと。

そのためのフォロワーシップ。

フォロワーシップと言った場合、2つの柱があります。

「貢献する力」。そして、「提言する力」(批判力と一般には言われますが、必ずしも、批判とは限らないので、状況を客観的・ロジカルに・クリティカルに見たうえで、物事を提言していく力と表現しておきます)
はてさて、自分は、この2つの機能を発揮できているでしょうか?

そんなことを考えつつ、久々のブログ更新でした。

★もう一本ブログを開設しています。

田中淳子の”大人の学び”支援隊!」(ITメディア オルタナティブ・ブログ)

実は、上記ブログの方が現在は「メイン」となっているので、よろしければ、両方ともご訪問くださいませ。「いいね!」押してくださったり、Tweetしてくださったりすると、私と事務局が喜ぶ仕組みです(笑)。

2011年10月25日火曜日

【秋休み:叔母バカ通信】言語明瞭化の道

甥っ子(2歳5か月くらい)。

●ヨーグルト → よーこっこ
●トマト → まとと

などと、かわゆい言いまつがい。をしていたのに、ここへきて、正しい発音が身についてきた模様。

●「トマト。まとと、違うぅ」
●「ヨーグルト。よーこっこ、違うぅ」

・・・・・むむぅぅぅぅ。

2歳のかわいい「言いまつがい。」は、ほんの数か月なのねぇ。

「早く大きくなあれ」と思う一方で、
「そんなに急いで大きくならなくていいんだよ」という気持ちもあったりして。



ところで、「補助便座」を購入しました。さらに、「アンパンマン・ワイパー」も。



保育環境が整いつつあります(笑)。

2011年10月24日月曜日

ついにiPhoneを手に入れました。

夏休み3日目。

「iPhoneの予約しに行こう!っと。スゴク待つと噂だから、今日予約しておけば、まあ、来月には手に入るかなあ?」

とのんびり考えつつ、池袋まで。

我が家は電話も通信もすべてKDDIに統一しているので、待ってました。AuのiPhone。

で、頭の中で、色々シミュレーションして出かけたわけです。

「あのぉ、iPhoneを買いたいのですが・・・」
「まずは、ご覧になりますか?」
「ええ。たとえば、どんなことができるんですか?」
「たとえばですねぇ・・・かくかく、しかじか」
「なるほど。まあ、触ってたらわかりますね」
「そうですねぇ。お客様、黒いのと白いのとどちらがよろしいですか?」
「白いの」
「16GBと・・のどれを? 用途によりますが、どのようにおつかいになる予定ですか?」
「電話はかけないんですけど、メールが一番多いかなあー、あとはネット・・・」
「なるほど、それでは、・・・・がおススメです」
「ふむふむ」

・・・・・・という、のんびりした買い物を予想しておりました。上記会話はすべて妄想。


だが、しかし、お店に入り、AuのiPhoneコーナーにいたお姉さんを捕まえ、

「iPhoneが欲しいのですが」

と申告すると、

「はい、こちらのカウンターへお越しください。こちらが契約の書類でございます」

(ん? なに、この急展開は? 説明とかなしに?)

「えっとぉ、Auのケイタイがあるのですけど、番号やメルアド、こちらで使えますか?」

「はい。でも、それでしたら、購入ではなく、機種変更になりますので、料金が異なります」

「なるほど、なるほど。・・・それよりも、iPhoneを触ったことがないので、手続きの前にちょっと触らせてもらえませんか?」

「あ、そうですか。では、別のコーナーに」

(ようやく、少し触って、そして、感想は、『触っても触らなくても、この程度ではわからん』であって・・・)

「では、お手続きですが・・・」

ここから先の手続きは、「読め」と言われた注意事項の紙は、半分くらいしか意味わからないのに、「同意した」とサインせねばならず(笑)、だいたい、会話レベルが合っていないので、店員さんもいい加減に、「この人は、IT弱者だ」と認識したらしく、後半では、「パケットは・・・あ、パケットはわかりますか?」「はい、なんとなく、だいたい」「そのパケットがですね・・・」という具合に。

携帯を止める前に「電話帳をネット上にコピーする」という作業をしてください、と言われたのですが、これがまた、「パスワード」が分からない、と来た。

「あれかな?これかな?」と思い当たる数字を全部入れて、どれもダメで、「駄目です、わからない・・・」と泣きそうになったら、店員さん、

「1234ではないですか?」
「ん?1234・・・あ、通った」

(というか、初対面なのに、なぜ、私のパスワードをご存じ?)

無事、電話帳もコピーできて、あとは、ケイタイを預け、1時間後に来店せよと。


全身汗だくで、店外に出て、涼んで、また戻ってきて、無事、ゲットしたわけでございます。


あの店員さん、あとで、こういう会話してないかしら?

「今日は、ガラケーをiPhoneに替えるというおばちゃんが来たんだけど、質問しても通じなくて、大変だったわ。 iPhoneが流行っているから替えてみたのかしらねぇ?大丈夫かしら?」


うん、その通りだから、それでいいと思う(笑

2011年10月16日日曜日

若いころの方が怖いもの知らずだったかも

今の方が、よほど使える能力が増えているはずだし、人脈も他者に対する影響力も持っているはずなのに、最近、たまに「躊躇」することがある。いろんなことに。

考えてみれば、私は入社2年目の時、当時、先輩が行っていた「後輩のためのプレゼン指導」を「私がやりたい、私にやらせてくれ」とお願いし、「うん、いいよ」と言われたので、独自にプレゼン教育用の教材を作っては、1年後輩である「新人」の育成を勝手?に行ったりしていた。

その範囲を徐々に拡大し、中途採用者(時には年長者)にも、「インストラクタの養成」プログラムを企画し、提案し、実施していた。

新卒内定者向けに「入社しても不安がなく職場になじめるように」と、「内定者を集めるイベント」を2月ごろに開催する、なんてこともしていた。

そんなこんなでアメリカ出張をしてみろ、と言われ、その時のミッションは、単に「アメリカ本社でやっているインストラクションスキルのプログラムを受けてきたら。」というやわやわなものだったのだが、行って見たら目からうろこが1000枚くらい落ちたので、現地にいる間に「これ、日本語化しよう」と決意した。

アメリカのプロダクトマネージャを見つけ出し、車で乗り付け、単身で交渉。「日本語化し、日本のユーザに提供したいのだが、何か条件はあるか?」と言うと、あまりにちびっこの年若いニッポンの女性に気圧されたのか、190㎝くらいあるであろうアメリカ人が、笑顔で私を見下ろし、「条件は特にないが、日本でもこのプログラムがウケるものかどうかだけレポートくれ。Gook luck!」とか言われて、帰国した。

それで、翌年までに翻訳し、提供。そのプログラムは当社の「トレイン・ザ・トレーナー」という製品にになっており、21年も続くロングセラーである。

これらは、全て20代の頃のことなのだ。

あの時は怖いもの知らずだったのか。
あるいは、「やむにやまれぬ衝動」があったのか。

今思うと、我乍ら、すげー、と思わなくもない。(ごめんなさい、これ、自慢話をしているわけではないです)

24歳とか27歳とか、そんな時に、それなりに、何かを自分で作り出す努力をしていたのだった。

翻って今はどうか。

もっともっと実力もついているはずだ。人脈も。なんせ、社内の大半が(社長ですら)年下である。

それなのに、何かをしようとすると、躊躇する自分がいる。

その躊躇は、若いころとはちと種類が異なる。

「もっとも年長の私がこんなこと言うと、若い人はプレッシャーに感じるだろうか?」
「ベテランの私がこういうことをしようとすると、若い人は、”淳子さんが言うんだから”と、心から賛成するわけではなくても、言うことを聞かざるを得なくなるのではないか?」

と、そんな理由で、「しよう」「したい」と思うことに、しばし足がすくむことがある。

当然、これは、若いころにはなかったことだ。

20代の私は、「どうせ、ぺーぺーで、若くて、何も力ないんだから、やりたいこと、やってみたいことをどんどん言って、手を挙げてみたらいいじゃないか」と純粋に思えていた。(もちろん、全てが実現したわけではなく、「何いってんの?ま、話は聞いておくけど」で玉砕したこともたびたびあるけれど)

今はもっといろんなことを実現しやすい立場、環境にあるはずなのに、年長者に、ではなく、年若い人たちに対する遠慮が生じるようになった。

これはいったいなんだろう?

勢いだけでは、ひとは動かないことも知ってしまったし、
人はそれぞれ異なる価値観や考え方をしていることもわかってしまったから、だろうか。

もちろん、今でも、「やりたい」「やったほうがよい」と思うことは、勢いでばばーっと動いて実現させてしまう、ということはある。

あるけれど、20代の頃の「怖いもの知らず」の動き方ではない。

50歳近くなってきたのだから、いつまでも「怖いもの知らず」の無鉄砲な動き方でいいわけではないだろうが、妙に分別くさい自分が、たまに臆病者に思えることもある。

あと1年ちょっとで50代突入である。
最後の10年をどう過ごすのか。

そろそろ考えておかねばならない。

私が最近、ITメディアのブログの方で「How can I do it?」とか「好奇心」とやたらと書いているのは、誰かに対するメッセージでもあるのだけれど、一番言い聞かせたい相手は、実は自分なのだ。

2011年10月8日土曜日

【叔母バカ】2歳4か月甥っ子の最近&ドラッカーを学ぶ

Google Bloggerのレイアウトがすごーく変わってしまい、びっくり。10日ほどアクセスしない間に。

さて、久々の叔母バカエントリーを。

2歳4か月を超え、がぜん、語彙が増えて、会話らしい会話もできるようになってきた模様の甥っ子。我が妹(甥っ子の母ちゃん)は、誕生直後から写真または動画を携帯メールで両祖父母と私(叔母バカ)に送ってくることをほぼ日課としているため、日々の成長は、手に取るようにわかるのです。

この1週間くらいに送られてきた動画から・・。

●AKBを唄ってます

「あいたかったー、いぇい、みみみぃx~♪」 (当然、「みみみぃ~」は「君にぃ~」です)

●絵本の表紙を読みます

「みつけてごらん! はじめてのことば」というタイトルをこう読んでいました。

「みつけてごれん ぶっくり はしめての こては」

まずまずいい感じではないでしょうか。ひらがなは、お風呂に貼ったシール状の文字で覚えてしまったそうです。

●絵本を読む真似をします

「むかしむかし、あるところに・・おしまい」といってパタっと本を閉じる。おい、もうおしまいか!? むかしむかし、あるところに何があったんだー!!!と突っ込みたくなるような急展開です。

・・・・とまあ、元気に成長と発達中です。

そういえば、大学の先生に教えていただいたのですが、

成長:身体的に大きくなること
発達:機能・能力の面で進化していくこと

と意味が違うらしいですね。

でも、オトナになると、「あいつ、成長しないなあ」「あの人、成長したねぇ」とは言う時、身体がでっかくなったことを指すわけではなく、逆に、色々な能力がついてきた人に「あいつ、発達したね」とも言いませんね。

ちと面白い。

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大学と言えば、10月から火曜日と木曜日の週2回、上智大学のコミュニティカレッジに通っています。

火曜日は、「ドラッカーに学ぶマネジメント」。課題図書があります。『企業とは何か』(12章構成)。これを1章ずつ読み解いていくそうです。社会科学の知識に基づいて読むべきだ、表面的に読んではドラッカーの良さが半分も理解できない、と。

ドラッカーの書く文は、英語(言語)でも平易なんだそうです。日本語訳になってももちろん平易。だから、一行だけぽこっと取り出しても「おお、いいこと書いてあるなあ」とそれぞれが自分の文脈で読めてしまう。

だから、それを持って「ドラッカーは金言の宝庫だ」という言い方もできてしまう。

しかし、教授は、それではだめ、ドラッカーの神髄ではない、と。

10月から1月までの12回のクラスでは、ちゃんと「社会科学」に基礎をおいてドラッカーを学びましょう、ということです。

この時期、「ドラッカー」をタイトルに掲げたら、門前市をなす、というほど受講者が集まるのでは!?と思ったら、14人の登録でした。

10月中は追加受講申し込み、可能ですので、ドラッカーを真面目に学んでみたい方、どうぞ、上智大学コミュニティカレッジのサイトをご覧くださいませ。

(このクラスで、私たちは、山本小鉄さんと出会ったのですよ。その当時のテーマは、たしか「リーダーシップ」だったような・・・。同じ小林教授の授業でした。)

2011年10月2日日曜日

「嫌いだった上司と同じことをしている」というお話

仕事柄、月に何100人もの方にお会いします。研修や人材育成に関連して出会うので、当然、人事部や人材開発部、あるいは、事業部のマネージャにもお会いします。

時々、若いのに価値観が凝り固まり、新しい考えを受容しようとしない、他者の意見や捉え方を拒絶するタイプもいて、驚くことがあります。

そういう方がおっしゃるセリフは似ていて、

「そういう環境で育っていないから、その考え方は受け入れられない」
「上司にそんなことしてもらってないから、オレも後輩にはしないし、できない」

なんて感じのことを口にされます。

そういう話題が出た、というようなことを、彼らの現場のマネージャや人材開発の方とさらにお話しすると、

「ああ、彼らは、”自分が嫌いだった”はずの上司と同じことをしているんですよねぇ。そのことに気付かないのかなあ」

なんて言われ、「ああ、そうか。そういうことなのか」と納得してしまったり。


嫌だ、いやだ、と思っていたはずの上司の行為をそのまま自分がコピーしている。だけど、そのことに気付かない。嫌だとは思っていたけど、そういう上司しか見ていない、そういう職場しか経験していないから、新しい考えややり方を受け入れるのに抵抗がある。そんな感じなのかも知れません。


20代、30代前半という”若手”世代でも頑固な人が案外多くて驚いていしまうのだけれど、自分が経験した上司や自分が所属した部門の文化、考え方以外にも様々な考え方、様々な価値観がある、って、早く気づいたらいいのになあ、と思うこともよくあります。

現場のマネージャーなどは、「その内気づくでしょう?異動したり、いやおうなしに外部環境が変われば、気づかされるから、心配しなくて大丈夫です」と涼しい顔で私におっしゃることもあります。

「こうあるべき」「このやり方が正しい」と何に対しても思うようになったら、社外の人、異なる文化にいる人と会話してみたらよいと思います。

もうアラフィーですが、私も「心の師匠」に「淳子さん、他社、あるいは、異業種の人と会話してみることも大切だよ。異なる視点を与えてくれるから」と今でも言われます。

ましてや20代30代。

窓を開けてみてはどうかしら?

2011年9月23日金曜日

「本」を書いてみようかと思いまして始動しました!

2004年に『速効!SEのためのコミュニケーション実践塾』を日経BP社から出版していただいたのを皮切りいに2005、2006と3年連続で本を出す機会に恵まれ、それから4年間があいて、昨年2010年末に初めての電子書籍『コミュニケーションのびっくり箱~Junko-in-the-box~』を出すことができました。

これまでに単独での執筆で4冊、共著が1冊。5冊の本を出してきました。(最後に履歴を書いておきます)

紙の本を最後に出してからだともう5年。その間、「日経コンピュータ」での連載を2年していたので本の1-2冊にはなるかなあと期待していたのですが、やはり、このご時世、ちょっとやそっとでは書籍化の道をたどれなくなってきています。

編集者とも何度も話し合ったり、出版社の方にいろいろお会いしてみたけれど、道を作るのは難しくて。

ここ数年、「本を出したい、本を出したい」とずっと思っていたのですが、連載をまとめるという道も困難だとわかれば、あとできることは、書き下ろしです。

これまでに書き下ろしで出したのは、ただの一冊。2006年の『はじめての後輩指導』です。おかげさまでロングセラーになっていて、今2刷(いや、3刷だったかもしれませんが、出版元の日本経団連出版によると、「絶版の予定はありませんよ」とのこと)。ほそぼそと売れ続けているのでしょう。現に、当社のお客様からも「新入社員のOJT担当者全員に配本しました」といった連絡を時々いただきます。ありがたいことです。


で、その『はじめての後輩指導』には、サブタイトルがついています。「知っておきたい育て方30のルール」というもの。

全部で30章構成で、「後輩指導」における様々な体験や色々な方からお聞きしたエピソードで綴ったエッセイのような本になっています。

この本を書いてからもう5年経ち、この5年間で「後輩指導」に関する現場の様々な知恵、工夫、エピソードを大量にストックすることができました。

現場の声というのは、本当に宝物のようなものです。これまでもブログやちょっとした記事でこういうエピソードを小出しにしてきたのですが、やはり、どうしても一冊にまとめてみたい、という思いがふつふつとわいてきました。

出版社から声がかからないかなあーと、何も行動を起こさずにただぼーっと考えている日々だったのですが、そんな美味しい話が来るわけもなく。

だったら、まず、本を仕上げてしまおう、とようやく重い腰を上げました。

構想5年ですから、ネタはたくさんあります。

無理せず、日々こつこつと書いていき、ある程度出来たら、編集者に声を掛けてみようかと。

現場の「後輩指導」の「とても素敵な話」をどうしても全国にお届けしたくて。それが、「OJT支援」に携わって9年になる私の使命にも思えるので。

というわけで、本日から夏休み。気持ちもより一層穏やかな今日、1章から書き始めました。


日の目を見るかどうかはわかりませんが、はじめの一歩を踏み出した、という宣言をここにしておきます!(笑)

==============

私の著作一覧

●『速効!SEのためのコミュニケーション実践塾』(日経BP社、2004、現在7刷中!)
●『速効!SEのための部下と後輩を育てる20のテクニック』(日経BP社、2005、絶版)
●『はじめての後輩指導-知っておきたい育て方30のルール』(日本経団連出版、2刷か3刷)
●『コミュニケーションのびっくり箱~Junko-in-the-box~』(日経BPストア、2010、電子書籍)


○『SEの現場2005』(翔泳社、2005、共著、絶版)








2011年9月4日日曜日

自分の「気持ち」を作っているのは「自分」だからね。

先週、1泊2日で大阪の旅。研修講師としての出張ばかりの中、2日でお客様を4社訪問し、情報交換をさせていただく機会に恵まれました。

ずっと同じ営業と行動を共にし、彼の考え、ものの見方も知ることができ、移動の電車内でも学び気づくことが多い2日間でした。

行程も最後のほうで、その彼が、9月以降の自分のスケジュールを考えてか、ふと「忙しいなぁ」と言いました。そして、すぐに、「あ、忙しい、なんて言っちゃいかん。仕事がたくさんあって嬉しい、と言わなくちゃ」と笑顔で前言撤回を。

「そうだね、心を亡くす、と書いて、”忙しい”だもんね」と応じると、「そうですよ」と彼。

世の中、天災やその他あれこれと起こる今、「忙しい」ことで嘆くのはやはり、お天道様に申し訳ない。

「仕事がたくさんあって嬉しい」、そう思い、そう口にするって大事だなあーと思います。

いや、別に笑顔で「いそがしーーーーーーー♪」と叫ぶ分には、「私もいそがしーーーーーーー♪」と応じて、笑い合い、「お互いがんばろー」と言えますが、言い方が辛気臭いのはよくないなあ。


仕事があって嬉しい。
仕事があってありがたい。

自分に課せられたミッションがいっぱいあって、感謝感謝。

そう思っていれば、今よりももっと仕事を楽しむことができるように思います。

自分の気持ちを作っているのは、ほかならぬ自分だから。


2011年8月27日土曜日

夏休みかあさん:日本語の上達過程

8月お盆のころ、妹と甥っ子が町田の実家に長期滞在していたので、2週にわたって週末は、私もいそいそと町田に通っていました。

2歳。ようやく2語文もたくさんしゃべるようになり、さらには、「助詞」も使う場面が増えました。

たとえば、

「にゅうにゅう」(牛乳)というだけで、「牛乳をくれ」という意味だったのが、
「にゅうにゅう もむ(飲む)」という意思表示ができるようになり、さらに、
「にゅうにゅう は もむ」となって、「他はいらないけど、牛乳なら飲みたい」という選択の結果も伝えられるようになりました。
そして、
「にゅうにゅう ちょーだい」と。欲しいことを明確に伝えるようにも。


この変化、英語を学習しているのと同じですよねー。

”milk”をまずは覚える。
”milk”と言うだけでも、飲みたいんだろうなあ、ということは伝わる。
”I want to drink milk.”で、意志表示。
さらには
”Please pour milk into my cup.”と他者に依頼。(←英語、合ってるかな?笑)

こう変化・上達していく感じは、語学習得では普通のステップなのかな。


ところで、甥っ子は、よく「ママ」「ママ」と言います。これが「お母さん」という意味ではないのですね。
私にも「ママ、ママ」と言います。

妹宅は、父ちゃん、母ちゃんと呼ばせているので、家庭内に「ママ」という言葉は耳にする機会がないのです。が、子供たちの集まる場所では、大勢が「ママ、ママ」と言っている。それは、お母さんを呼ぶ時に使う。「これしてほしい」という時、まず、「ママ」と呼びかける。

それを聞いていて甥っ子は、「Please」とか「Attention, please」とか「Watch!」といった意味で、「ママ、ママ」と言うようになった模様。

だから、「ママ、ママ、ごふぁん、たぶる」(おばちゃん、ちょっと。ボクは、ご飯を食べるので、食べさせてよ)という用法で使われ、私も「ママ、ママ」と呼ばれる次第(笑


その言葉が交わされている状況と文脈から言葉の意味を取る、という現象が面白いなあ。

いつか言わなくなると思うけど、これはこれでかわいい。

2011年8月22日月曜日

椅子をごろごろして移動してはいけません!

新入社員のフォローアップ研修で(だいたい、1月とか2月に行われます)、「上司や先輩に叱られたことは?」と尋ねると、面白い例が出てきます。

●「椅子でごろごろ移動していたら、怒られました!」

→ 上司に呼ばれて、キャスター付きの椅子に座ったまま、上司のところまで移動したら、「そんな方法で来るな!」と叱られた、というものです。
なんだか、「サラリーマンneo」のワンシーンのようですね(笑)。

●「ひじをついてPCを操作していたら、ぴしっとはたかれ(軽くだけれど)、ひじをついて仕事しているなんて、真剣みが足りない、と注意されました!」

→ こういうちょっとしたことを注意する上司って、素敵です。ふつう、なんとなく見逃してしまうものだと思うからです。


・・・

こういう「叱られた」思い出って、忘れずにストックしておいてほしいなあと思います。

いつか後輩に話してあげることができるから。

「私は、新人の頃、こういうことで叱られたよ」と。

生々しい体験談は、後輩の心に響くものですから。

2011年8月13日土曜日

朝イチ倶楽部(朝イチメール読者コミュニティ)オフ会(7回目!)でした。

昨日(8/12金)、朝イチ倶楽部のオフ会でした。

昨夜の会は、「朝イカ部第1回会合」という名称。

「朝イチカレー部」略して、「朝イカ部」(なんだ、そりゃ?)
東池袋でインドカレーを食し、池袋で呑み会という仕儀です。またまた四日市や岡崎からも参加(泊りがけで)。マニアックですなぁ・・・(笑

さて、ご存じない方のために説明します。

2009年7月~2010年7月の1年間限定で、日経BP社が配信した「無料メールサービス」の名前が「朝イチメール」。月~金、5人の筆者がそれぞれのテーマでコラム(2000文字程度)を連載したのです。

私は、「コミュニケーションのびっくり箱」というタイトルで、「コミュニケーション」に関するあれやこれやを真面目に、あるいは、お笑いに含んで書いておりました。全47回。

その読者の方と、2010年5月からTwitterでつながり、ひょんなことから、オフでリアルに逢うことになり、それでオフ会は昨日でもう7回目。

以下が、これまでの履歴です。

1.2010年10月16日(土)  下町大人の遠足 (谷根千)
2.2010年12月3日(金)   下町大人の遠足+忘年会  (向島、曳舟)
3.2011年3月10日(金)   名古屋支部会(1回目)
4.2011年5月5日(木)    イチゴ部(1回目)+呑み会 *朝イチゴルフ部
5.2011年6月3日(金)    大阪支部会(1回目)
6.2011年8月1日(月)    大阪支部会(2回目)
7.2011年8月12日(金)   朝イカ部(カレー部)(1回目)

いやあ、スゴイですねぇ。なんでしょう?これ。

いつも同じメンバーではなく、(常連さんもいますが)毎回、新しい方がちょこちょこ入ってこられるのですが、何の違和感もない。

旧知の仲。昔からの友達。そんな感じ。

初対面なのに、「旧交を温めている」という雰囲気。

皆様各界で活躍されているのでしょうが、誰も仕事の話しない、勤務先の話もしない。愚痴らない、文句言わない、ネガティブなこと言わない。

ただただ、楽しい。

いいなー。こういう緩やかなつながり。

昨日、「たぶん、お互いにお葬式には行くよねぇ」と私が言ったならば、「え、そこまで飛びますか?」と突っ込みが入りました。

これからも仲良くしてくださいませ~。

それにしてもです。

日経BPさんでは、かれこれ10年、あれやこれやの媒体で連載を担当していますが、読者の方たちとリアルに出会い、連載終了後もずーっと仲良くお友達づきあいする、っていうのは初めてのこと。

これには、2つ要因があると思います。

1つには、朝イチメールというメディアの特異性。(個人の携帯メルアドに私のコラムが届くので、友達からのメール、という感じだったはず。Mプロデューサーの狙いもそこにあった)

2つには、TwitterやFacebookというソーシャルなメディアの存在。これがあったからさっとつながった。


読者は総数で7500を超えていたと思いますが、今、リアルにお会いできているのが2-30人かな?

また次も大阪、名古屋、あるいは、岡山、北海道で「支部会」や「スピンオフ会」を開催しましょう。

仕事をする元気と勇気をいただきました!

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ところで、上記、7回分の日程は、すべて記憶しているもので、手帳やカレンダーを見たわけではありません。こういう日付と曜日をことごとく覚えているところが、私の特技ですが、何に役立つわけでもないのがザンネンなところです(笑

ところで、朝イチメールが電子書籍になっていることを知らなかったという声があったので、再度宣伝をば。

★日経BPストア(電子書籍ストア)から2010年12月27日に発売されました。iPhone、iPad、iPodをお持ちの方は、ダウンロードできます。朝イチで配信した47編+新規描き下ろし3編を加え、全50編のエッセイ集です。

日経BPストア→ライフスタイル→「コミュニケーションのびっくり箱」でたどり着ける・・・(はず)。

<表紙、かわいいでしょう?>





















http://netstore.nikkeibp.co.jp/FYI/100915/106606/?ST=ipad


2011年8月12日金曜日

何が「わからない」か「わからない」から困っているんだ

よく、先輩が「わからないことがあったら、何でも質問してね」と言います。しばらくすると、「わからないことがあっても、なぜか質問に来ないのよね」とも言います。

後輩に言わせれば、「何が『わからない』か、がわからない」のですね。だから「わからないことが合ったら、質問してね、と言われても、わからないことがわからないから、質問にすら行けない」のです。

「わからないこと」が何か、を明確にできるたら、かなりわかっていることになります。
だって、「わかっていること」と「わかっていないこと」の境界線が見えているわけですから。

一般に、初心者というのは、その事柄に関する「全体感」を持っていません。「全体がどうなっていて、どこがどういう構造になっているのか」がわかっているのは、熟達者です。

初心者が自分で「ここがわからない」と言えるようになるまでにはハードルがとても高いのですが、熟達者がサポートすると、「どこがわからない」かを切り分けていくことならできるはずです。

あれもこれも「わかっていない」人に「わからない箇所を特定してから相談に来い」というのは少々酷だと思うのです。

私が新人の時、まさに「何もかもわからない。わかるということがどういうものだったかすらもはやわからない」という状態に陥っていたので、「わからなければ、聴きにくればいいじゃないか!」と叱られても、「それができるくらいならこんなに困りません!」と逆ギレしそうだったことを覚えています。(いや、実際、逆ギレしたことがあったかも知れません。なんせ、手のかかる新人だったので)

そんなわけで、冒頭の声のかけ方「わからないことがあったら、何でも聞いてね」というのは、もしかすると、こう言い換えればよいのかも知れません。

「どこがわからないかもわからなくても、とにかく、何かがわからなそうだと思うならば、すぐ相談に来てね。一緒に”どこがわかってないか”を特定してから、対処法を考えましょう」と。


誰だってみんな、初心者で、右も左もわからなかった時代があるはずなのに、熟達してしまうと、その時の息苦しさとか冷や汗をかく感じをすぐ忘れてしまう。

だから、「わからないことがあったら」と言われた時の切なさももう思い出せないのかも知れません。

時々、「初心者」だった自分をしっかりと思い出してみてほしいなーと思います。そうすれば、新人にやさしくなれるから。たぶん、きっと。

2011年8月11日木曜日

新入社員:「させてみたら、できるもんだ」

4月から続いていた「OJTトレーナー」向けの研修が一段落しました。今年も多くのOJTトレーナーの方に出会いました。

「自分でいいんだろうか?後輩の指導なんてできるんだろうか?」と不安を抱えている先輩もいれば、この機会を最大限に生かして、自分も一緒に成長しちゃうぞ!」と明るくおっしゃる先輩もいる。

「自分がちゃんと育ててもらった記憶がないから、何をどうすればいいか、五里霧中な気持ち」と頭の中が「?」だらけになっている方も。

いずれにしても、やってみたら、案外楽しい、取り組んでいたら、案外達成感を覚えるのが「後輩指導」だと思います。

さて、そういうOJTトレーナーの方たちと話していて、こんな話が出ました。

「配属後2日で、お客様と会うチャンスがあったので、新入社員にも挨拶をさせてみた。特に事前に練習なんてしなかったけれど、案外、しっかりときれいに”名刺交換”ができていた」

「配属初日からじゃんじゃん電話を取らせている。今のところ、さしたる失敗もなく、言葉づかいもまあまあちゃんとしている」

・・・・この報告のあと、
「新人だってさー、させてみたら、案外ちゃんとできるもんだと思う」という言葉が続きました。

そうそう、そうだと思うのです。

「新入社員には、まだ早いかな?」
「新入社員だから、まだ無理かな?」

と先輩たちが、何かを任せるのに躊躇してしまう気持ちもわからなくはないのですが、「新入社員」といったって、もう20数年の人生を歩んできた、れっきとした大人です。

だから、「させてみたら、案外、ちゃんとやる」んです。

かえって任せる側の勇気の方がて問われるのかも知れません。

あれもこれも、させてみたらいいと思います。びっくりするほど短期間で成長するはずですから。

2011年8月9日火曜日

偶然に驚いた。国立高校の甲子園 '80(昭和55年)

夏の甲子園ニュースを見ながら、ふと、「母校・国高の甲子園の想い出」を投稿したのでしたが、同窓生が、YouTubeのURLを知らせてくれて、何気なく見たならば、なんとなんと8月8日が「箕島」との試合の日だったのでした。

ブログを投稿したのも8月8日。

まあ、甲子園最中だからどんぴしゃでも違和感ないかも知れませんが、やはり、「なぜ8月8日に書こうと思ったのだろう?」と、書いてる本人(=私です)はびっくり。

フシギなことが続くなぁ・・・(しみじみ)。

2011年8月8日月曜日

31年前の甲子園:国立高校

1980年8月。ちょうど高校3年生の時、母校・都立国立(とりつ・くにたち)高校が甲子園に行った。

西東京の予選を勝ち進んでいるらしいことは、夏休み中の私の耳にも入ってきた。とはいえ、TwitterもFacebookも、いや、ケイタイもポケベルも、それこそ、電子メールもない時代。

そうそう連絡も入ってこず、野球部だの高校野球そのものだのに関心のある一部の同級生が盛り上がっていることを、教室内でたまに聞く、という感じであった。

準々決勝あたりから何か変な感じになった。

だいたい、西東京での準々決勝である。強豪ひしめくなかでなんで国高が勝ち残ったのだろう?なぜ?なぜ? 国高も強かったのだろうが、なぜか相手チームのミスが頻発したりして、神様が味方している、としか思えないほどだった。

勝ち残り始めてから、がぜん、大勢が興味を持ち始め、球場に足を運び始めた。

準決勝。かなりのNEWSになった。

決勝。 あれ? なんかおかしいんじゃないか? 

地元も盛り上がってきた。

そして、なぜか、失礼ながら、なぜか、決勝でも勝ってしまった。

その決勝戦の日、私は祖父の葬儀があって京都の丹後半島の小さな町にいた。TVのNEWSか何かで「国高が甲子園に行く!」と知った。

その当時、母の次兄が阪急ブレーブスの球団社長をしていた。

葬儀の合間に伯父が「阪急ブレーブスとして祝電を打ってあげよう」と言ってくれ、国立高校に祝電を打ってくれた。とはいえ、もう全国からの祝電があったはずなので、伯父のそれが何だったのかはついぞわからず仕舞いだったと思うのだが。

それからの国立市と国立高校はすごかった。
寄付が集まりすぎて5000万だか1億だか、とにかくとてつもない費用が集まったらしい。

報道もすごかった。スポーツ新聞はもとより、一般紙でも「国高の連載」コーナーができた。都立の星と言われた。まさに「国高フィーバー」である。

甲子園に行く前日。国立から2ケタのバスが出発した。私も乗り込んだ。

アルプススタンドで応援した。TVで見るのと違って、何が行われているかちっともわからない。今ならワンセグで同時に見ることもできるのだろうが、遠くで何かが行われている感じ。

それでも、国高側のスタンドの異様な熱気に相手の箕島のピッチャーは、気圧されたらしい。

ずーっと点が入らず、5対0(だったかな)で負けた。

私たちの夏は終わった。


その年、大学受験だった。
私は無事、浪人し、野球部の何人かは現役で東大に行った。(なんだよ!笑)


高校1年の時、スキー合宿で「国立」というゼッケンをつけていたら、地元の大学生に「コクリツだってさあ。変なの」とからかわれた。

3年の時、甲子園に行ったことで、「国立」を「コクリツ」と呼ばれることはなくなった。
そして、大人になってからも「あ、国高出身なんですねぇ~」と、私が頑張ったわけでもないのだが、関心されることも増えた。

国立の街中が、国高の同窓生全員が、全国が盛り上がった、そんな夏からもう31年。


懐かしい。

勉強もせず、あれほど熱くなれたイベントは、もうない。

2011年8月5日金曜日

「電話」を受けるのも大事だけど、かけさせたいよね。

OJTトレーナーの研修で全国行脚中の田中です。

現場での育成の工夫、OJTトレーナーの想い、考えをあちこちで具体的に聞くことができ、面白いなあ、と思っています。(人事部の方も、こういう場に顔を出し、現場の生の声をお聞きになったらなあ、と思いますが、すべての研修に立ち会うわけにもいかないのが実際のところでしょう。)

さて、電話といえば、新人が配属されて最初にしなさいと言われる仕事の一つです。
「電話を取る」方ですね。

電話を取ることで、敬語やマナー、取引関係、製品情報などを学べるから、まずは電話を取りなさい、と。

それはどの企業でも同じように言われ、行われていることだと思います。

それに加え、

「実は、電話をかけさせたいんですよねぇ」という声を聴きました。

「自分が新人のころ、電話をかけることになって、かけるまでに半日悩んでしまったから。後輩にも早く電話をかける体験をさせたいんです」と。

なるほど。確かに!

電話を受けるのも緊張するし、大変だけれど、これはあくまでも「受け」の姿勢でできること。

これが、こちらから「かける」となれば、どういう風に話を切り出し、簡潔に要件を伝えるか、ものすごく考えなければならない。

しかも、かけた相手が予想外に不在だったりしたら、伝言を残すなり、かけ直すなりの「始末」もつけないといけない。

「受ける」よりよほど根性のいる仕事なわけですね。

そうか、そうか。私も目からうろこでした。

ついつい、「新人には電話を取らせる」という方にばかり目が向きましたが、「電話をかけさせる」も実地訓練が必要。

どんな用事でもいいから、「メールで済ますな」「電話をかけてごらん」というのは、いい実務体験になると思います。

2011年8月3日水曜日

ITpro連載、更新されました! 「ヒューマンスキル往復書簡」(8/2)

大阪に行ってきました。びっくりしたのは、セミしぐれ!
東京では、「セミの声を聴かないねぇ」とあちこちで聞きましたし、現に、我が家の近辺でも少しのミンミンゼミが鳴くだけで。
大阪は、もう朝から、「ジージージー」の大合唱。うるさいのなんの。オフィス街も、です。

東京と大阪では違うのねぇ、とびっくりしました。

一方で、6月に行った時はなかったことも。「節電」です。大阪市内もほの暗く、空調も抑え目でした。とうとう大阪も。関西電力のTVCMも節電を訴えるものが流れていましたし。

・・・・という前置きはさておき、

ITproでの芦屋広太さんとの連載が更新されました。

2週間ごとの連載の予定だったのですが、諸般の事情により、1カ月ちょいの間隔をあけての連載になっています。その分、ながーく続くようです。こうなったら年内ずっと続けようじゃないか! >編集者さま。

是非、ご覧くださいませ。

この「手紙のやり取り」というスタイル、案外楽しいです。何か振られて、それについて考える、というプロセス。制約がある分だけ、頭を使う感じ。

さて、次は芦屋さんがどう展開してくださるかしらん? どどーんと話題を変えていただけると、楽しいかも、です(笑)。

【連載URLはコチラ
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110722/362737/?ST=selfup

2011年7月30日土曜日

ブログの扱いに悩み始める

このブログは、2009年4月1日から書いていたブログの後継で選んだものなのだけれど、その後ITメディアのオルタナティブブログに参戦し、そちらの更新頻度を上げている内に、ついつい、こちらがおろそかに。

というか、書くとしたら、叔母バカネタとかごくプライベートネタとか、オルタナブログに書かない(書けない)ことに限定されそうな・・・。

すると、困ることがあって、勤務先で「スタッフブログ」に位置付けられているのは、この「neo」の方だったりするんだなぁ。

どうすっかなー。という独り言を久々にアップして、今日のところは、お茶を濁してみました。

2011年7月21日木曜日

【お知らせ】「朝イチ倶楽部」専用グループがFacebookに出来ました!

Facebookに「グループ」という機能があり、「同好の志」を集めて、情報交換することができます。

「朝イチメール」の読者のおひとりが、「朝イチ倶楽部」というグループを作成してくださいまして、「朝イチ」読者の方を探しては、招待しております。

このブログをお読みの方で、「朝イチ倶楽部」グループに入ってもいいよ!入るよ!という方は、以下、Facebookの田中淳子に対して「友達申請」を出していただけますか?

「お友達になる」→「朝イチ倶楽部グループに招待」→読者の皆様と交流開始、という流れです。

なお、すでに
●8月のオフ会企画が3本流れています(東京2、大阪1)
●読者の方同士が友達になって、交流し始めました
●朝イチメールの仕掛け人、日経BP社「Mプロデューサー」や、水曜担当だったカトラーさんもメンバです
なんて動きがあります。

ご連絡お待ちしておりまーす。

【田中淳子Facebook】
http://www.facebook.com/TanakaLaJunko

2011年7月20日水曜日

「参考になりました」より「勉強になりました」

以前、何かの本で読んで以来、私は気を付けている言葉づかいがあります。

どなたかに教えを乞うた際、感想として「参考になりました」ではなく、「勉強になりました」と言う、というもの。

「今日は、参考になりました」なんて言うのは、失礼だ、とその本に書いてあったのです。

特に年長者、多忙な方に時間をとっていただき、たくさんの教えやアドバイスをいただいた、その結果、「今日は、参考になりました。ありがとうございました」なんて言っちゃうと、相手は、「え?参考?その程度?ガックシ・・・」と言う気持ちにもなる。場合によっては、「失礼だな」と思わせることもある、と。

あ、なるほど、そうかも。確かにそうかも。

「参考」と「勉強」では、重みが違う気がする。語感の問題かもしれないけれど。

「参考になった」というのは、「one of them」の意見として聴いとくね、というニュアンスがありそうな。
「勉強になった」というのは、心底、きちんと拝聴し、自分で消化していこうという意思を感じさせるような。

2011年7月17日日曜日

あれから2年。愛する君へ。

2009年7月17日。

甥っ子が2か月の入院を経て、はじめてしゃばに出てきた日。(その時の気持ちをつづったのがコレ→「はじめて逢った君へ」)

その日は、有給休暇を取り、実家がある町田で、妹が甥っ子を連れて帰るのを首を長くして待っていました。

タクシーから降りてきた妹の胸に抱かれた甥っ子は、本当に小さくて、くにゃくにゃしてて、そして、熟睡していました。私は、ばしばし写真を撮りまくり、記録にとどめることに余念がありません。

じじばば、おばちゃんもリビングに揃い、みんなで交代に甥っ子を抱っこしてみました。

腕の上に預けられた彼は、重さを感じないほどの存在でした。とてもとても小さくて、そしてかわいくて。

世の人が自分の子供ではないのに、甥・姪に「はまって」いるのだろう?と長年フシギに思っていましたが、逢った瞬間にもう「うわーーーーーーーーーーーっ」というほどにアドレナリンが噴出し、私の叔母バカは決定しました。

退院してきた時の足のサイズは7cmでした。
横に寝かした際、うす掛け代わりにフェイスタオルを横置きにしても、首から下全部が隠れるほどでした。

あれから2年。

足は14センチを超え、体重も11キロを超え、ちゃんとちゃんと「お兄ちゃん」の顔になってきました。言葉も増え、自我も芽生え、「好き嫌い」を言うようになってもきました。

恋人とかボーイフレンドとかそういう存在と全然違う愛する対象ができるなんて想像すらしていませんでした。目に入れても痛くない、という言葉の意味がよくわかります。

叔母バカ上等。 これからも「叔母バカ道」を邁進します。「おばちゃん、うざい」と言われるまで(笑)。


今一度、

生まれてきてくれてありがとう。
私たちに逢いに来てくれてありがとう。

キミに明るい未来が待っていますように。

2011年7月16日土曜日

伯母バカ通信:甥っ子語録(2歳なりたて)

ITメディアのオルタナティブ・ブログを開設したため、そちらの更新を優先していて、この「道具箱neo」がご無沙汰状態になっています。お急ぎ?の方は、ぜひ「田中淳子の”大人の学び”支援隊!」をご覧ください。ぺこり。

さて、甥っ子(2歳なり立て)の語録。自分用のメモ。そして、甥っ子のための記録。

●信号を教えているそうです。

赤:「とまれ」→「ぽまれ」
青:「すすめ」→「すぷめ」

なんとも「萌え~♪」な発音です。

それ以外にも、

・「きんまん」(バイキンマン)
・「おしゃまい」(おしまい)
・「ごちゃま」(ごちそうさまでした)

などの語録も。

・・・と、ここまではかわいいのですよ。ここまでは!

GWに私が「おばちゃん」と教えたら、ちゃんと発音できずに、「あーしゃん」と言っておりました。

「あーしゃん、誰?」と聴くと、私を指さす、なんてことも。

「あーしゃん」。いいね!と思ってたら、最近、少し進化して、「あーしゃん」ではなくなったと。

なんと、あろうことか、「ばーちゃん」に変わったというではありませんか。

なんてこと、なんてこと、なんてことーーーーーーーー!!!!!

なぜ、私の母ですら「ばあば」なのに、このアタクシが「ばーちゃん」なのぉぉぉぉ。


2歳児に罪はない。たぶん、自分では「おばちゃん」と発音しているつもりであろうし。
はやく、「ばーちゃん」→「おばちゃん」とさらなる進化を遂げることを祈るばかりです。


2011年7月12日火曜日

にっぽん全国我慢大会2011

営業兼任となり、日中の外回りが増えてきました。

そして、初めて気づく、この暑さ! 耐え難き暑さ! 今年は節電が加わり尋常ではない暑さ。

今日は、アライアンス先をお尋ねし、情報交換をしてきたのですが、よく知った相手でもあるので(そして、先方もラフに違いないと予想したので)、思いっきりサンダル(女性用のですよ)をはいて堂々と出かけてしまいました。それでも、もう歩いているだけでめまいしそうなほどの暑さ。
街中を見ると、さすがに上着着用の男性は以前よりは減っていますが、やはり、いるいる、いるいる。あちこちにスーツ着用、ネクタイ着用。柱の陰で汗をぬぐい、ベンチでグロッキーな様子で一休み。

効率よく動く、体調よろしく機嫌も気分もよろしく動く、なんてことは大切にされず、ただただ、耐える、耐える。

就職活動中とおぼしき女性たち。白いシャツに黒の長そでスーツ上下。当然ストッキングに黒い靴。これまた、どよよ~んとした表情で、我慢我慢。

私たちは一体、何のためにこんなにまでして暑さと戦っているのでしょう?

暑いのだから、もっと楽な格好をしたらよいものを。

取引先だって、「上着もネクタイもしてこなくていいよ」と言ってあげればよいものを。

就職活動中の彼らにだれか、「暑いから、我慢せず無理せず、もうちょっと楽な格好したら?」と言ってあげたらよいのに。(第一、全員同じ服装で来られると、面接している側も誰が誰だかわからなくなることがあるものです。<新卒採用担当経験あり>)

スーツ着て、ネクタイ絞めて、暑い暑いといい、あちこちで一休みし、場合によっては体調崩し、熱中症で病院行ったり、いまひとつ力を発揮できない、とより一層残業したり。なぜか、そんな風に、非効率の方向に向かって全員で努力しているような。

かたや「節電」と言う
かたや「ちゃんとした格好をしてないと」とだれかに気遣う。

気遣う文化、他人と違うことしたくない文化、わかるけれど、何かおかしい。

地球にやさしいのも大事だけれど、自分にも優しく。思い切ってやっちゃおう。

そんなわけで、私はこの夏、もうスーツを着ない方針です。

2011年7月9日土曜日

「自発的に動く」について考える

「自発的に動いて欲しい」。誰もが部下・後輩、あるいは、同僚に対して期待することです。

「自発的に動いて!」と指示すること自体が、実は矛盾だったりするような。
だって、「自発」なのだから、「指示」の対象外のはず。

とはいえ、とにかく、それが組織の課題の一つ。

どうやって「自発」的に動けるようにさせればいいのか?
多くのマネージャが悩む課題だと思います。

放っておいても「自発」的に動く人もいる。
「自発」的に動いていいよ、と言っても、動かない人もいる。

「自発」的に動くのだけれど、そっちの方向に「自発」的に動かなくていいよ、という人もいる(たぶん)。

・・・

こういう行動の違いって、どこから育まれてくるのだろう?

2歳になったばかりの甥っ子をこの2年、ずっとウォッチしていましたけれど、平塚らいてう風に言えば、

「原始、人間は、自発的であった」

としみじみと実感します。

移動したい方に移動し、したい遊びをし、探求したい物体を探求し、・・・・。
何かを命令、指示されて動くわけではなく、すべて自分の考え、気持ちの赴くまま。

成長の過程のどこかで、腰がだんだん重くなるのかなあ。

子供には、ミッションがあるわけではなく、したいことをしているだけだからなのかなあ。
あ、でも、大人には「したいこと」は特にありません、というくらいに低体温状態の人もいるしなあ。

考えても、考えても答えは出ません。

一つだけ、たぶん、「これは効果あるだろう」と思うのは、

自発的に動いた結果、何か大きな風穴が開いたとか、世の中が動いた時間を持ったとか、その人にとっての「一皮むけるスゴイ経験」ができたら、それ以降、自発的に動くことに前ほどの躊躇はなくなるだろう、ということ。

ただ、じゃあ、どうやってその「経験」のチャンスを創造するか、が難しいのですよね。

・・・とりとめのないことを、あまり読まれていないであろうブログの方に書いてみました(笑)

2011年7月7日木曜日

遠隔地のOJT、異文化のOJT

企業のOJTは、新卒新入社員をターゲットにし、そこから長くて入社3年目までがOJT期間であることが多い。

基本的には、まず「若手の早期立ち上げをしましょう!」という趣旨である。

しかし、最近は、それだけではなくなってきている。キャリア採用者は即戦力と期待されていても、実際には、入社した企業については知識がない。新入社員ほど時間はかけられないし、かける必要もないけれど、最低限のOJTは必要となる。だから、キャリア採用者にも1か月から3か月くらいはOJTトレーナーをアサインして、指導や支援にあたってもらっているケースも見聞きするようになった。異動も同じ。

さらに、ここへきて、もっとグローバルなケースも登場してきたことに気付いた。

「僕は日本に勤務していますが、中国やシンガポールの拠点にそれぞれの国で採用した社員がいて、仕事力を高めるように支援しなければなりません。」

といった場面。

国が異なると問題になるのは言語?と思いがちだが、そうではない。

やはり、考え方、価値観、仕事へのスタンス、そういったものの違いに直面する。「これでよかれ」と思って行った指導が全く功を奏さないこともある。つまり、日本国内で、日本人同士でも生ずる問題が起こるわけだ。

ただ、より厄介なのは、それがRemoteということ。

Face to Faceで指導に当たるのがもっとも効果的だ、ということくらいはわかるけれど、現実問題として、そうそうかの地に飛べない。だから、指導するといっても必然的に、電話やメールになる。

ただでさえ、他人。そこへ持ってきて、異文化。さらに、リモート。

こうなってくると、コーチングでもティーチングでも、Face to Faceではない方法で最大限に効果を上げるにはどうしたらよいか、とか、ではその代りにどういうメディアを使えばよいのか、とか、異文化同士での人材育成って何に配慮すべきなのか、なんてことも考えなければならなくなってくる。

うーん、新しいテーマだ。私も「OJT支援がライフワーク」なんて豪語しているので、ここは新しく取り組むべき課題だ。

どんなことにでもあてはまると思うが、
●個別具体的に対応しなければならないこと
●世界中どこへいっても普遍的なこと
の両方があるはず。

OJTもきっとそう。

そのあたり、今度もお客様とお話ししながら、自分なりの考えを少しずつまとめていくことにしよう。

2011年7月2日土曜日

査読をお願いする資料にわざと「間違い」を埋め込んでおく、という方法

輪番休業の影響」というエントリーをアップした途端に「”木土休業”って書いてありますよ!」と誤字の指摘をTwitterでいただきました。(現在は”木金休業”に訂正済みです)

「あ、やっちゃった」と思ったものの、一方で「おお、読まれているのか、このブログ!」と嬉しくもなりました。

「誤字の指摘=読者がいたんだ」と認識した、というわけです。

それで思い出したのが、以前、後輩が言っていた「査読依頼の方法」。

私たちはテキストだとかテスト問題だとか、様々な文章を作ります。書いた本人が気づかないミスもあるので、同僚同士で原稿を回して、査読するんです。

ところが、ちゃんと見る人もいれば、ついついななめ読みする人もいて、誤字脱字を見落とすこともあります。

そこで後輩が考えた方法が、

「原稿の数か所にわざと”絶対に誰でも見つけられる”間違いを埋め込んでおく」

というもの。

”誰でも見つけられる間違い”は、ギャグみたいなのも含まれていて、絶対に違和感なくは読めないもの。原稿をちゃんとチェックしていたら、すぐ見つかるようなものらしいのです。

査読されて戻ってきた原稿を見て、その「明らかな間違い」すら気づかれていなければ、「あ、ちゃんと見てくれなかったな」とわかる、だから、査読を依頼し直す(その人に、または、別の人に)というのです。

いつもやっていたわけではないでしょうが、「そういう方法もあるよ」と自慢げに言ってました。

もう15年くらい前の話ではありますが、ちょっとのどかな思い出です。

2011年6月30日木曜日

輪番休業の影響

今日、もしくは明日から自動車業界がまず「木金」休日、「土日」勤務となりますね。グループ会社、関連企業もらしいですね。ほかにも、他の平日を休日に、という業界、企業があるようです。

7月~9月の、節電対応、明日から電車がどうなるのか?など不安いっぱいですが、特に輪番休業によって、「子育て」中のパパ・ママは対応に困っているのでは?と心配しておりました。

たとえば、土日は出勤になったものの、保育園は従来通り、例年通り、というのでは、子供をどうする?という問題が出てくる。

子育てだけではなく、介護でもなんでも「土日」があれば、こそ、だったことがずいぶん影響を受けるのではないか、と気になっていました。

そうしたら、それだけじゃないことを最近知りまして。

一念発起して、土日に学校に通うことにした方がいらっしゃる。自費で何万円、何十万円と投資して、1年とか2年とか数か月とか学校に通う。たとえば、4月から通い始めた。そこへ、この輪番休業。学校は振り替え授業をしてくれない。

しかし、勤務があるから、と3か月休んだら、単位が取れない、資格取得のための必要なコマ数を稼げない、というった問題が生じる。

そこで、「土日出勤」の内、「土曜だけ休んでもいいでしょうか?」と上司や周囲に言わざるを得なくなる。

この辺、すごく難しい問題ですよねぇ。

自己啓発で、仕事に影響ないよう土日をそれに充てることにしたのに、ふたを開けたら、こんなことに。

ワークライフバランスというけれど、こういう場合、どこでバランスをとればよいのだろう?

私だったらどうするか、考えてみました。
私なら、なんとか、会社休んで学校行かせてもらう。

3か月の土曜日すべてを休ませてもらってでも、ダメなら8割だけでも休ませてもらう。

どうしても授業に出たい。だって、そのために一念発起したのだから。

・・・・

保育、介護だけでなく、自己啓発にまでインパクトがある出来事なのですね、輪番休業。

2011年6月26日日曜日

37歳と言えば。大木豊成さん著『あたりまえだけどなかなかできない37歳のルール』を読んで。

2000年問題がIT業界では話題になっていたその年明け、1月に37歳になった。「2000年に何が起こるのか?」と戦々恐々。蓋を開けてみたら、さほど大きなトラブルもなく、新しいミレニアムが始まった。

確か、この年、勤務先に「プロフェッショナルスキルグループ」というのができた。これは、今私が携わっているヒューマン・スキルやコンセプチュアル・スキルなどの分野における人材育成に携わる専門部隊である。

DECで「ヒューマンスキル」研修を立ち上げた1991年から、1996年グローバルナレッジに転籍してからもずっと「IT技術を教える部門」の片隅に一人ぽつんと「違う仕事をしている人」として位置づけられていた。

1997年頃から、ヒューマンスキルの需要が伸び始め、かなりの仕事量にもなってきて、とうとう2000年「一部門」として独立させていいのではないか?ということになった。

苦節?10年。とうとう、独立部門になった。独自に売上・利益目標を持つということである。

この時のわくわく感や「とうとうやったぜ!」的な感慨は10年以上経過した今でもよく覚えている。

私がヒューマン・スキルの研修を本格的に始めたのは27歳の時である。一人で始め、一人で細々と続けていた。そして10年。37歳の時、独立した部門になった。

「10年続けていたらいいこともあるものだなあ」と思ったものだ。

一人で妙なことをしている、と周囲に思われていたりもしたので、針のむしろの気分を味わったこともあったが、「ITエンジニアには、IT技術だけではなく、コミュニケーションやらプレゼンテーションやらリーダーシップやら、そういうヒューマンスキルは不可欠な要素だし、必要としている人が大勢いるに違いない」という信念を持ち、続けてきた。

今では、当社において、独立した部門であることは当たり前になった。

私の37歳の思い出は、この時の「ようやく日の目をみたなぁ」という感慨に満ちている。


さて、わが友人、大木豊成さんの新著 『あたりまえだけどなかなかできない37歳からのルール』は、そんな37歳前後の働く男性と女性に向けたエッセイである。

大木さんの体験に基づいて、37歳に向けたエールになっている。それも100トピック! 100のエールだ。

★ルール08:「37歳は、35+2なのか、40-3なのか?」・・・あ、ホント。どうとらえるかで覚悟が変わるかも知れないな。

★ルール20:「自分が会社を動かしている」・・・似たようなことを当時尊敬している先輩によく言われたことを思い出した。「マネージャじゃないからできない」などと言っている暇があったら、自分ができることを考えて、動け。マネージャも利用せよ、と。

★ルール34:「部下も自分の鏡」・・・おお、言いえて妙。そうそう。部下がなっとらん、ともし思ったら、わが身を振り返ることって大切だと思う。この本にもあるけれど、「あなたこそ挨拶しているのか?」と問われて、どきっとする人もいるのではないかしら?

・・・あまり書くとネタバレになるのでこの辺で。

読了し、本を閉じて思った最初の感想は、「なんとまあ赤裸々な」であった。

失敗しことも恥ずかしい思い出も余すところなく書いてあって。でも、そういう体験に根ざす話は、理論だとか理屈だとかを超えて、「そうだよねぇ」「ふむふむ」と思わせるものがある。

そして、全編が「前向き」である。大木さんのお人柄が出ている。「前向き」って大事。元気出るし勇気も湧くから。

今37歳の方もこれから37歳になる方もとっくに37歳を通過した方もぜひ!

あ、サインしてもらわなきゃ。あと、手形も押してもらって、と(笑)。


2011年6月25日土曜日

週末かあさん(久々):甥っ子2歳語録

先月、甥っ子が2歳になりました。めでたい!
おばバカ歴も2年です。これまためでたい!

2か月早めに生まれた彼は、大きい方ではないけれど、いたって健康、元気、そして、ねんねの赤ちゃんの頃から、いつもなんだか楽しそう。この「楽しそう」っていいことだなあと思っております。

だいぶ語彙も増えてきました。

自分の記憶・記録のために、書いておこうかと。

●救急車:ぴーかー
●ヘリコプター:ぱたた
●バス:ばふ

●雪だるま:こんこん

●お掃除:おとうじ

●スプーン:あぶーん

●トマト:まとと
●たまご:まここ
●パイナップル:ぱっぷっぷぅ
●牛乳:にゅうにゅう
●ホウレンソウ:ほーほーほー(真ん中の「ほー」が高い」)
●ご飯:ごふぁん
●アスパラガス:あしゅあっしゅ
●ヨーグルト:よーこっこ
●カリフラワー:かりふらわーわーわー

●「2歳です!」:「にさいでふ!」


・・・・ ああ、かわいいなぁ(←おばバカ)。

新入社員研修を担当していると、この彼らがたった(!)20年前には、こんな語録で周囲の大人を和ませていたんだなあ、とほほえましくもなったり。20年経つとこんなでっかい男性に育つのか、と思ったり。

甥っ子も、新社会人もどうか健やかにと願ってやみません。


*追記*

2011年6月26日(日) 妹からのメールにより、上記、追記いたしました。(一部修正も)

2011年6月22日水曜日

転載:「クールビズの”断り書き”に思う」(ITmediaオルタナティブブログより)

転載というか、リンクですが。
5/10に開設した「ITmediaオルタナティブ・ブログ」。毎日更新続けています。今のところ。

こっちのブログとあっちのブログのカラーを変えようと思っていたのですが、だんだん、どーでもよくなってきて(こういうところが、私の性格の特徴なのですが)、区別なくなってきました。

まあ、唯一、違いといえば、こっち(neoの方)が、よりラフなのと、以前からのお得意様に見守れている感じが強い、ということかもです。あ、甥っ子のことは、こっちにしか書きません。その他、たぶん、こちらでしか書かないであろうことは、

●健康問題(奇病列伝シリーズとか)
●介護問題
●子育て問題
●ワーママ関連
●趣味
●朝イチメール風のエッセイ風(何事も”風”・・・)
●本当に中身のない「雑記」

です。きっと。

今朝は、オルタナティブ・ブログのほうに「クールビズの断り書き」について思うところを書きました。実は、この話は、neoの前の「道具箱」でも書いていたのですが、なんせ読まれていないブログだったので、再度書きました。もちろん、再掲ではなく、書き下ろしですが。

気になるんですよね。「うちはクールビズですっ!」という断り書き。

来訪者に向けてのメッセージにしたらいいのに、といつも思うのです。

当社は、一応そうなっているのですが、順番が「自社は・・・来訪の方は・・」なので、これからしかるべき人に提案してみます。

『クールビズの断り書きに思う』はこちら↓。

http://blogs.itmedia.co.jp/tanakalajunko/2011/06/post-e1a1.html

2011年6月21日火曜日

「しかるべき人」に言えばいいのに

先日、総合病院の口腔外科外来で自分の番が来るのを待っていた時の話。

歯科・口腔外科の隣は、皮膚科で、その皮膚科受診で来院したらしい20代女性が、ふと立ち止まり、歯科・口腔外科の外来受付の女性(たぶん、看護師さん)に問い掛けたのでした。

「あのぉ、ちょっと聞いていいですか?今日は皮膚科で来てるんですが」
「はい」
「私、ちょっと前に歯が痛くなって、近所の歯医者さんに行ったら、虫歯だというので、痛み止め貰ってそのままにしているんですけど、その薬を飲みつづけていたら、気のせいか、味覚がなくなってきた感じがして・・・・。それって、虫歯が進行しているんでしょうか?」
「・・・ええと、かかりつけのお医者さんがいるのですか?」
「はい、近所で。味覚がなくなってきたし、やっぱり、病院に行ったほうがいいでしょうか?」
「ええ、そうですね、何が原因かは言いかねますが、かかりつけ医があるなら、まずはそちらに」
「そうですよねぇ。ありがとうございました」

・・・・

フシギな会話だなあ、と耳をダンボにして聞き入ってしまいました。

この女性、この病院には、皮膚科受診で来ていたのですね。で、歩いていたら、歯科の窓口が目に止まったので、最近気になる歯科の症状について、受付の看護師さんに尋ねてみたようなのです。

「味覚異常も発生し、虫歯が進行しているということでしょうか?」と突然尋ねて、どういう答えを期待していたのだろう? ← この部分がオモシロイ、と思ったのです。

仮に、看護師さんが「あ、大丈夫ですよ。味覚異常なんて気のせいですから」と言ったらどうしたのか。(そんなことを関係ない看護師は決して言うわけもないが)安心したのか?ま、いいか、味覚異常だけど、放っておこう、と思ったのか。安心できたのか。

早く病院にいくべき!と言われたら、それに背中押されて、ようやく、地元の歯科にかかるのか?

なんだろう・・・? 

「味覚異常」「虫歯放置」と自覚しているなら、即刻病院に行けばいいのに、と、会話を聞いているだけの私は、心の中でつぶやいていました。

こういう会話って多いんですよね。

「しかるべき人」に言えばいいのに言わない。

例えば、食事に行って、自分が頼んだものがなかなか出てこない時に、「このお店、どうなっちゃっているのかしら?12時半までに出してくれるのかな?」と連れには言うけれど、お店の人をつかまえて言わない。

例えば、研修中、グループディスカッションをしている時、「これ、後でプレゼンするのかな?」とメンバ同士で話し合っている。講師に尋ねればよいのに(講師は先に指示出しているのだが、それは聞き落としている場合が多い)。

例えば、同僚に「休暇を取りたいけど、許可してもらえるかなあ」と言い、いつまでも上司には相談に行かない。・・・

例えば、具合悪い時に「風邪かなあ?」と周囲の人にはこぼすけれど、なかなか病院には行かないなんてことも。


とにかく、この手の「しかるべき相手に言わなければ、何事も先に進まないと思うけど」というような場面は多いような気がします。

なぜ人は「しかるべき相手」に言わないのか。
なぜ人は「言うべき相手」ではない人にだけ言うのか。

関係ない人に言い、「大丈夫」という返事を受け取り安心したい、とか、「うん、それでいいんじゃない」と言われ、勇気が湧いて次の行動に出られるとか、そんなところなのでしょうか。

自分が考えていることを全否定されたらどうしよう?と不安がある、なんて理由もあるかもですね。

フシギ。

問題を解決したい。
物事を先に進めたい。
自分の状況を変えたい。

そう思うなら、「言うべき相手」「しかるべき相手」に向けて行動を起こさなければ意味はないのに。

無関係な看護師さんに「味覚異常ですかね?」と問い掛けても、おそらく何も解決しないように、仕事上の何かも「周囲にぶちぶち言っていても状況は変化しないよ」と思うことが時々あります。

上司だろうと顧客だろうと、言ってみたらよいのに。
よもや”とって食われる”ことはあるまい、て。

2011年6月20日月曜日

ブログは誰のため?

Google Bloggerに移行して1か月くらい、経つのかな。以前2年間、勤務先の社内SNSの「外部公開機能」を使った、扱いづらいブログを書いていましたが、そこでの記事もほぼ全部(500エントリー)を手作業で移して。

このBlolggerは、記事ごとのアクセス数を見ることができるのですが、1エントリー3-50なんですね。そうか、そんなもんか。3ケタも読まれていないんのかぁ・・。

ということは、やはり、ブログは「自分のため」なのだなあ、と思った次第。

原稿のネタ、講義の際の「脱線ネタ」「事例ネタ」を、こうやってブログに綴っておく。そうすれば忘れない。下手に紙のノートを「ネタ帳」にするより確実。検索もしやすいし。

で、時々、どなたかが読んでくださって、「僕はこう思う」「私はそうは思わない」など考えたり、めったにないけれどコメントを残してくださればそれでいい。

そうそう、「朝イチメール」を書いていたころ、Mプロデューサーに強く依頼されたことがありました。

「淳子さん、お願いがあります。朝イチに書くネタを先にブログで書かないでください。読者の驚きが減るから」と。

その時、「大丈夫ですよぉ~、たぶん、ほとんど読まれていないから。多くて70人。」と答えたら、「え?そんなもん?もっと大勢に読まれているかと思った」と苦笑い(メール上ですので、表情はわかりませんが、文体からのニュアンスで)されました。

当たらずといえども遠からず。

朝イチのモチーフは、過去のブログ(現在はこのブログにコピーしてあります)にたくさんちりばめられていたのですが、「朝イチ読んだら、ブログを同じことが書いてあった!」とクレームがつかなかったのは、ブログが読まれていなかったからですねぇ。(笑

これからもせっせと、自分の「ネタ帳」として、がんばって書いてゆきますです。


千里の道も一歩から。

塵も積もれば山となる。

2011年6月17日金曜日

愛の続きの続き。

「仕事に愛を」エントリーはことのほか読まれたらしく、このブログ内ランキング(って、自分のエントリー限定ですよ)1位になっていました。ありがとうございます(笑)。

調子に乗って、続きです。

プレゼンテーションの研修では、自分の好きなテーマでプレゼンをしていただくことが多く、そうすると仕事ネタでテーマ設定する方が大半です。(中には趣味など、プライベートの領域からテーマを選ぶ方もいらっしゃいますが)

演習の際、一人10分程度でプレゼンテーションをしていただきます(ビデオ撮影もします)が、プレゼンテーションのスキル(話し方、立ち居振る舞い、資料の作り方)とは別に大切なことがあるなあ、と毎回思います。

よどみなく話す。前を向いて堂々と話す。見やすい資料。ポインター(指し棒)も綺麗に扱う。など、スキル面では、10個も20個もクリアするポイントがあります。が、それらが全部出来ていても、なにか心に響かないケースがあるのです。

もう15年くらい前の話です。

中堅SEの方が自社サービスについてプレゼンなさいました。彼は、基本的スキルはクリアしていたので、一見、「プレゼンに慣れている」と思え、研修に来なくてもよかったのでは?と他の受講者からも言われていました。

しかし、10分間聞いていて、何か心に響かないのです。なぜだろう?としばらく考えていて、恐る恐る切り出してみました。

「○○さん、プレゼンテーション、ありがとうございました。基本スキルは全部網羅されていますよね。慣れているなあ、と思いました。」
「ありがとうございます」
「それで、一つ質問していいですか?」
「はい」
「もしかすると、ですが、○○さんは、今説明したサービスのこと、あまり好きではないんじゃないかな、と思ったのですが・・・。思い違いだったらゴメンなさい」
「えっ!? なぜわかったんですか?」
「図星ですか?」
「ええ、実は好きじゃないんです」

・・・

詳しく伺うと、今、プレゼンで紹介したサービスは、元々自分の担当ではなかった。前任者が退職し、自分は引き継ぐことになった。新任担当者としてお客様に紹介する任務があるため、今日の研修でもそのサービスをテーマに選んだ。でも、少し勉強してみたけれど、全然好きになれないし、思い入れも持っていない。なんてことをおっしゃってくださいました。

バーバルもノンバーバルも(言葉も言葉以外も)、「上手」な方に入るこの○○さんでも、それだけではカバーできない何か、空気みたいなものを私は感じたのでした。

「きっと、好きじゃないんだろうなあ。無難にこなしたけれど、説明の中にサービスに対する”愛”が感じられないものなあ」と思っていたのですが、どんぴしゃだった訳です。

彼は、私の指摘に焦ったらしく、最後にポツリと。

「ダメですね。好きじゃない、思い入れがないものをプレゼンしてては。というか、自分が扱い製品とかサービスを、いくら上手に説明しても、やはり、想いが透けて見えちゃうんですね。まずは、サービスを好きになることが先決ですよね」。

うん、そう思う。

スキルではカバーできない、空気のようなものを聴き手は察知するものです。

逆に、多少プレゼンスキル自体が荒削りでも(話し方が朴訥としている、資料があまり綺麗ではない、など)、「想い」を感じさせるプレゼンは、人の心を動かすものだと思います。

「ああ、この人は、この製品・サービスを愛しているんだなあ」と聴き手が感じられた時、聴き手側に何かを残すことができるような気がします。

2011年6月15日水曜日

愛の続き。

昨日のエントリーは、少しだけ反響があったので、続きを。

自社製品・自社サービス、自社ではなくてもいいけれど、自分が関わる製品・サービス、その他もろもろのことを「愛している」かどうかは、仕事の成果に関係するだけではなく、本人が感じる「楽しさ」にも大きく影響するような気がします。

「ああ、なんでこんな製品を売らなけりゃいけないんだよ」と思いつつ、営業だし、ノルマあるし、仕方あるまい、と思いつつ営業していたら、それはお客様にも伝わってしまうでしょうし、自分だって楽しくない。

「仕事だから説明するけど、本当はこういうサービスなんて不要だと思っているんだ」なんて人が熱く語れるはずもない。そういう人の語りにお客様が心動かされるはずもない。

だから、やはり、「愛」は大事だと思うのです。

ところが、これは、上司や先輩が「自社製品を愛せよ」「自分が説明するサービスについては誰よりも惚れこめ」と命令・指示したところで「はい、わかりました。今から”愛し”ます」とはならないもの。

「愛」だとか「恋」だとか「好き」だとか「惚れる」だとか、そういう気持ちは、人から言われてわいてくる感情ではないから。

ほんじゃ、どうしたらいいかというと。

やはり、最初から好きではなくても、逃げずに関わってみることではないかと思います。とにかく、使ってみる。触れてみる。そうしたら、少しは好きな部分も見つかるのではないかしらん?


この話、正確かどうか自信がないのですが、同僚の体験。

以前、自動車メーカー(国産)に勤務。そこに外国の資本が入り、そのメーカーの車も取扱い品目になった。自分は、自社の国産車が好きで販売していたのに、その外国産の車なんて思い入れもないし、売りたくない。そう思っているから、販売成績がちっとも上がらない。

そんなとき、上司に呼ばれて、こう言われたんだそう。

「気持ちはわかる。でも、今、この会社では、2社の製品を扱うことになったわけだし、君たちは営業だろう。営業が、気に入らないから、好きじゃないから、と”自社”製品をお客様に説明しない、ご案内しないってのもおかしい。食わず嫌いな部分もあるかもしれない。だから、まず、”●●(←外国資本側の車)”のよい部分を自分で体験して見つけてみなさい。よい部分を見つけて、それをお客様に説明していけば、だんだんと道が開けるから」

・・

販売担当の人たちは、「あああ」と思いつつも上司に言われた通り、「いい所を見つける」という努力を始めたらしい。「好きになれ」と言われたわけではなく、「よい所を見つける」だけですね。

そうしたら、やはり、だんだんよい部分も見つかり、そこに想いをこめて説明していたら、1台2台と売れ始めたとか。

食わず嫌いを克服し、その車の良さも理解し、販売できるようになってきた、なんて話でした(たしか)。

「愛せよ」とは言えないけれど、「よいところを探してご覧」くらいなら他者が言えるアドバイスなのかも知れません。

他者に言われなくても、自分で「よいところを探す」という行為ならできるのかも、ですね。

2011年6月14日火曜日

自社製品・自社サービスへ”愛”を

4月に新入社員研修を担当した企業の、総仕上げ研修がありました。2か月ぶりに新入社員のみなさんと再会。どのように変化しているかなあと楽しみにして臨みました。

もともと大変優秀で、前向きで、向上心があって、主体的で、謙虚で真面目で努力家揃いの今年の新入社員たちではありましたが、2か月経って、たたずまいがちっとも変化していない。いい意味でです。

新入社員研修が長期にわたると、つい学生気分に戻ってしまい、4月にできていたことが劣化するケースもなきにしもあらずです。

でも、2か月ぶりに会った彼ら・彼女らは、みな元気で、そして、また進化していました。

実際に当社を訪問し、初対面の者にプレゼンする、という実践的なプログラムでした。まだ実務についていないので、可能な限り調べ、できれば先輩に指導を仰ぎ準備してきた内容で提案してくださいました。

全部が終了し、総評を人事部の方にお願いしたところ、こんな話をしてくださいました。

「みなさんのプレゼンテーションは、今すぐ現場に出しても大丈夫なくらいにスキル的には高いと思います。安心しました。ただ、内容については、まだ実務についていないので、精一杯の努力をしてこれだけの資料と話をまとめてきたとは思いますが、まだまだ、想いがこもっていない感じがします。自社製品や自社サービスに対して「これは絶対にいい!」「ぜひお勧めしたい」と思うものであれば、その気持ちや想いが前面に出てくるはずです。これから配属先に行ったら、もっと製品やサービスを好きになって、その想いをお客様に伝えていくようになってください」

「プレゼンテーションはそつなくこなし、話し方としてはきれいだけれども、なんだか製品に対する愛を感じられないなあ」と思うこともあります。

プレゼンテーションで心を打つのは、やはり「ああ、この人は、この製品やサービスを愛しているんだなあ」と感じるときです。

「こんなに好きは製品」「こんなに思い入れのあるサービスなのか」ということが言葉の端々から伝わってきたとき、聴き手の心も動かされることがあります。

すぐに財布の紐が緩むことはないかもしれませんが、それでも、「身を乗り出して聞いてみようじゃないか」と思わせるものがあるのは、愛を感じるときです。

こればかりは、研修で学べません。実務を通じて、徐々に得ていくものなのでしょう。

がんばれ!新入社員。

2011年6月12日日曜日

食べても太らない18歳。

喫茶店で隣に中年女性(=私と同年代)4人組が座って、賑やかに談笑していました。

「いくつになったの?」
「もう18歳なのよ」
「へぇ、もうそんなになったのねぇ」
「食べても食べても太らなくてねぇ」
「あら、そうなの」

・・・・

お嬢さんか息子さんか、どちらかのことを話しているんだな、そうそう、若い子って沢山食べても太らないのよね、ってことは、息子かな?などと思いつつ、なんとなく聞いていると。(青字はココロのつぶやき)


「この間、血尿出したもんだから、慌てて病院に連れていったの」

・・・・


あらま、大変。そういえば、男の子で頑張りすぎて体調壊すなんてたまに聞くから、体育会にでも入っているのかな?

・・・・

「食事はどうなの?」
「だから、沢山食べるのよ、でも全然太らないの」
「体重は?」
「前は、13.5キロだったんだけど、今は7キロとか8キロで」

・・・は?なに?息子、13.5キロ?なんだ?血尿?18歳?なんだ?
何?何?何?

「おむつが高いのよ」

何?おむつ?18歳?男性?

「高いの?」
「そうなの、犬用のおむつって高いのよ」
「それは大変ねぇ」

・・・犬、あ、犬ね。犬か、犬だったのかあ・・・。

ああ、よかった。
そうか、食べても太らない、老犬18歳か。

しっかし、それにしても、18歳って凄いなあ。頑張ってください。

2011年6月11日土曜日

風邪を長引かせるコツ。

先週金曜日ごろから喉がえへん虫になり、火曜日には「あ、風邪確定だな」と思って、水曜に病院で抗生剤など貰いました。

熱はなく、鼻水も出ず、ただただ喉が痛くて、いがらっぽく、ちょっと咳き込む感じです。

夜から悪化し、朝が最悪。呼吸が苦しいほど。起きてお茶飲んだり、水飲んだりして徐々に喉が潤うと呼吸も楽になり、1日の生活はさほど苦労せずに送れる、という日々を数日過ごしました。

とはいえ、最初に処方された薬はなくなりそうですし、回復している実感もないので、今朝再び病院へ。

医師は、喉を見て、「前よりよくなってるよ」と言います。(なぜかタメ口)

私は、「起きた時は息苦しくてたまらないのですが」と訴えました。

すると、「薬飲んでも治るわけじゃなくて、徐々に身体がよくなってきているんだよ。自分の力で。だから余計なことをしないほうがいいよ」と言われました。

そこから先のやり取りがちょっと面白かったので再現します。

「喉がいがいがしてつらいのでお茶飲んだり水飲んだり、飴舐めたりして過ごしているのですが」
「皆、そうやってあれこれ口にするけど、全部やめたほうがいい」
「え?なぜですか?だって、喉の通りが悪いから潤したいと思いますよ」
「飲むのも舐めるのも、全部”風邪を長引かせるコツ”だよ」
「長引かせる、、、コツ?」
「胃が痛い時って、食べられないでしょう?あれは、胃を休ませているんだよ。喉が痛い時に飴舐めたり、何かどんどん飲んだりしたら、喉が休めないでしょう。だから飲まない、舐めない、じっとしている。それが1番」
「はぁ・・・。でも、しゃべる仕事なんですよ」
「しゃべる仕事を休めばいい」
「そういうわけにもいかないでしょう。世間のしがらみと言いますか、義理と言いますか。簡単に休めるもんでもないでしょう」
「でも、喉のことを言えばね、飲まない、舐めない、しゃべらない。とにかく喉を使わない。治したいならそれが1番。そうもいかないといって、あれこれするから風邪が長引くんだ」
「はぁ、なるほど」

・・・で、まあ、結局はまた軽い抗生剤などを出していただきましたが。

胃が痛い時、食べないのは、胃を休ませるため。
喉が痛いなら、喉を使わない。だから、下手に何かを飲んだり舐めたりして、四六時中、喉を酷使するな、ということでした。

そういう風に考えたことがなかったので、ちょっとだけ目からウロコ。

とはいえ、そうそう簡単に休めないわけですね。お客様との約束もあるし。

1番よいのは、風邪をひかないことですが、こればかりは、「ひく時はひく」だと思うのです。

2011年6月10日金曜日

お知らせ:ITmedia Alternative Blogにもブログ開設しました!

ITmedia Alternative ブログにもブログを開設しました。
こちらのGoogle Bloggerと2本立てですが、どちらもよろしくお願いします。

こんな感じで(↓)。


部下が相談に来ない訳。

「あぁ、そうかー」とあるリーダーさん。

「最近、部下が相談に来ない訳がわかったような気がする」と。

「どういう理由か?」と尋ねれば、
「話を聴いていないオーラ出しすぎていたかも」とこと。

PCを操作しながら会話するのはもとより、場合によっては、振り向きもしないで、背中越しに聞き、背中で返事するようなこともあったとか。

「そういう態度で聴いているから、部下が相談に来なくなったんじゃないかな」と思ったそうです。

この気づきは何によって得られたかというと、簡単な体験演習をしていただいたのです。

「聴いている、話しやすい態度」で聴いてくれた場合と「聴いていない、話しかけづらい態度」で聴かれた場合、話し手にどういう変化が起こるか、というもの。

両方の態度を、話し手として体験して、「あ、自分の態度がまずいから部下が近寄ってこなくなったのでは」と思い至ったのだそうです。

マネージャもリーダーもとにかく忙しいですし、何よりも、いつも目の前にPCがあるから、ついついPC操作しながら、あるいは、PCを見つめながら会話し始めてしまうことがあります。

それでも自分は聞いているつもり。
一方、話しかけている側(例えば部下)は、「ああ、忙しいのかな」「聴いてくれてない気がするな」「話しづらいなあ」と思っていることが多い。

「たかが態度、されど態度」

話し手から見て「聴いている!」とわかる態度でないとダメなのですよね。

自分が話し手になって、相手が「聴いていない態度」をとった時、初めてそのことに気づいたりします。

2011年6月7日火曜日

疑問:「共感しないとダメですか?」

このところ、「四都物語」と称して、東京・名古屋・大阪・兵庫とOJTトレーナー研修で飛び回っています。

新入社員をはじめとする「トレーニー」(育成対象者)の話をきちんと聴き、受容し、共感しましょう・・といった練習もします。

後輩役には、自分の悩みや課題を、先輩役(OJTトレーナー役)に訴えていただき、先輩はそれを傾聴し、受容し、共感する・・・というロールプレイをするのです。

しかし、これがとても難しい。

先日、こういう質問を受けました。

まったく共感できない場合でも、共感する”ふり”をしないとダメですか?

・・・あ、なるほど。

「共感」を「同じ気持ちになる」ととらえると、こういう疑問がわきます。

しかし、「共感」は「同じ気持ちになる」というのとは違うのです。
「あなたの気持ち」を受け止め、「あなたの気持ちは分かった。理解できた」と相手に示すことが「共感」です。

質問した方は、例を挙げてくださいました。

「僕は、初対面の人でも上司でも先輩でも平気で話しかけられるし、話しかけちゃう。後輩に、とてもおとなしくて引っ込み思案で、自分からはどうしても声がかけられないというタイプがいる。そういうの、全然、わかんない、と思っちゃうんですけど」

そうですよねー。自分とタイプ違うと、「その”どこ”が大変なの?」と思ってしまいますよね。

とはいえ、「俺、全然わかんねぇ」と言うのではなく、反対にわからないのに「そうだよね、そうだよ、わかるよ」と言うのでもなく、ただ、「あなたがそういう気持ち・状況なのはわかった」と伝えてあげればいいんですよね。

「●●さんは、人に話しかけるのが苦手なんだねぇ」
「●●さんは、話しかけようとするとドキドキしちゃうんだ、なるほど」

こんな感じでいいのです。

・・・・そう解説したら、「あ、そうか。気が楽になった。それに、そういう言い方ならできそうだ」とのこと。

同じ気持ちにならねば、と思うから、難しい。それでも「共感」を、などと言っていたら、嘘っぽい反応をすることにすらなる。

だから、無理に自分の気持ちを曲げるのではなく、「あなたの気持ちは理解したよ」と伝えるだけでよいのです。

病院に行った時のことを考えてみましょう。

<パターン1>
患者:「風邪のせいか、喉がとても痛いんです」
医師:「まあ、喉風邪だったら、喉が痛いに決まってるわなあ」

<パターン2>
患者:「風邪のせいか、喉がとても痛いんです」
医師:「僕は今健康だから、よくわかんないなあ」

<パターン3>
患者:「風邪のせいか、喉がとても痛いんです」
医師:「ああ、これは、痛いね、早く痛いのが治るように治療しましょうね」

・・・どう考えても、パターン3がいいですよね。

このとき、医師自身は喉が痛いわけでもないし、同じ気持ちにはなっていないでしょうが、それでも、「ああ、これは痛いね」と受容し、共感しています。

こうやって「気持ちを分かってもらえた」ということが、人間関係をよりよくしていくと思うのです。

2011年6月6日月曜日

旧ブログの移行作業、完了しました!

6月末で閉鎖される旧ブログの記事を手動でコピペし続け3週間。

本日、ただいま、コピー作業が終了しました。ほぼ全部の記事をコピーしました。(一部、古い、どうでもいい、などの理由でコピーしなかったものがあります)

なんと全部で「500投稿!」 500回の「コピペ」作業。

やればできる。やればできる。終わらない作業はない。明けない夜もない。

・・・・・

明日から、こちらのブログの「新」投稿を始めます。

応援、ありがとうございましたっ!

2011年6月5日日曜日

1年半ぶりの写経(奈良・薬師寺)

6.3(金)夜に朝イチ倶楽部の会合(という名の宴会)があったので、そのまま大阪に一泊。

翌朝、土曜日は一路、奈良へ。近鉄西ノ京駅まで。

世界遺産・薬師寺


西ノ京駅前に薬師寺があります。このお寺で2007年から写経をしています。今回が4巻目。

写経道場がありまして、正座(もしくは椅子に座って)して般若心経を写していきます。
墨をすって小筆で一文字一文字。現代語訳を読みつつ、意味を吟味しつつ進むので1時間はかかります。

いつもは広い道場に2-3人しかいないのに、観光シーズンなのか30人くらいが静かにお写経していました。

薬師寺は、納められた写経の半紙をお炊き上げなどせず、お堂など数箇所に納め、未来永劫、ずっと保管するそうです。自分がこの世から消えても、手書きの文字が残るのです。わお!

写経のスタンプラリーみたいなもの。
これは1巻から12巻までが押せる。

写経が終わり、参拝もしてから、近鉄奈良に移動し、そこから徒歩でてくてくと「ならまち」へ。

近鉄奈良駅から南に15分程度歩くと、ならまち。
旅行会社に勤務する友人も知らなかった。
隠れた観光地かな?


この「ならまち」は江戸時代からの町並みが大切に保存されているとか。黒い格子戸がずらーっと並び、とても落ち着いた静かな街で、お気に入りです。身代わり猿という紅白の猿があちこちの家の軒先に吊るされています。


庚申さん。
鈴なりになっているのが、
「身代わり猿」

アクセサリーやさんとかちょっとしたギャラリーなどがぽつぽつとあり、何があるわけでもないのですが、なんだか歩いているだけで楽しい。

もう10年くらい前にお邪魔し、以来、必ず顔を出している器やさんにも顔を出しました。ギャラリー卓都。ご夫妻で私の名前を覚えてくださっていて、「田中淳子さんが来はったー」と歓迎してくださいました。(奈良で名前覚えられているとは・・^^)

こちらで求めた器が我が家の食器棚には沢山あります。


記念に今回も土物のお椀とカップを買いました。


それにしても、せんとくんのキモイこと。奈良駅に「一緒に写真を」と置いてあったのですが、誰も近づいていかないし、ほとんど目もくれないのに笑いました。


これを「キモイ」と言わずに
なんと表現すればよいのか?

奈良はいいです。大好きです。

1.観光地としてのやる気が全く感じられない。18時くらいにはお店が閉まってしまう
2.国宝だのなんだのがフツウにそこらへんにある。手で触れるものも沢山ある
3.京都に対抗意識があるらしいが、だからといって必死に集客しない

・・・なんせ1300年前の都ですからねぇ。

なんかのんびりしているんですね、きっと。

【朝イチ倶楽部活動報告(?)】6.3関西支部会開催しました。

朝イチ倶楽部関西支部会を6.3(金)に開催。Twitterで呼びかけたところ、「参加するー」というIT関係者が何人かいらっしゃったので、ぜひぜひ、と集まってみたら、総勢9人(私を含む)。

大阪の方の濃いこと。オチのない話はしない。おもろくてナンボ。

最初から最後まで爆笑しっぱなしでした。ほぼ全員が初対面なのに。

Twitterで会場からツイートするだけでなく、関東、中部、中国など各地からのエア参加(Twitter上だけで宴会に参加すること)もあって、賑やかな夜でした。

Twitterのつぶやきをまとめましたので、ご興味があれば、こちらもご覧くださいませ。
(朝イチ読者にお馴染みの”ヘンタイ”ツイートが多いです。あしからず(笑))
※ 変態は褒め言葉です。

【「2011年6月3日朝イチ倶楽部関西支部会&関西IT連合合同オフ会(笑)」トゥギャり】



色々な業界の色々な年代の色々な地方の話を聞くのはオモシロイものですね。最近、東京にいると節電の影響もあってなんだかうつむきがちでしたが、元気でました。

2011年6月2日木曜日

大阪がすごいことになっています!

火曜日からずっと大阪に来ております。いろんな仕事がありまして。

昨日(6/1)は、仕事後、ちょっと時間があったので、JR大阪駅にできたという三越伊勢丹やその隣のLucuaというビルを散策しました。

うわー!!!

明るく、まばゆい、まぶしいくらい。そして、ゴージャス。いや、バブリーな感じすら。

東京の百貨店は軒並み照明を落としていますし、地下道もしかり。暗いのに慣れた目にはまぶしすぎる。

そして、ふと。

「この照明、不要なのでは?」
「ここは消してもいいだだろう・・・」といちいち突っ込んで歩いている自分に気づきました。

大阪の営業に話したら、「こっちは節電関係ないですから」と涼やかに言われ、「そりゃそーだ」と。

感じ、だけで話してますが、経済が回っている!と思い、東京はやはり沈滞ムードだな、と思ってしまいました。節電のことだけではないのかもしれませんが。

電気は点けなくても、それぞれの人が明るく過ごすことで東京も活性化できるのかな?などと思ったり・・・。

大阪からのレポートでした。

==========

明日は、朝イチ倶楽部関西支部会の初会合です。とうとう実現、関西支部会。それにIT技術者連合?が加わり、総勢10人くらいのイベントです。(もちろん、夜ですよ。)

2011年5月27日金曜日

2011年度の新卒新入社員は、やはり一味違う、というお話。

2011年度の新卒新入社員にとうとう平成生まれがまざってきました。
1989年の平成元年生まれです。1月から4月1日まで、という狭い範囲ではありますが。ちとオソロシー。

いや、その話ではなく。

今年は、どこへ行っても聞くのが、
「新入社員が前向きで頑張っている」
という話。

私も実感しましたし、同僚に聞いても総じて、「扱いやすい」「ちゃんとしている」という評価です。

以下のような特徴があります。(以前も旧ブログには書きました)

●呼ぶと返事する
●話を聞く際に、頷く、相槌を打つ
●ノートをとる
●質問する
●他者の質問から派生してさらに質問する
●自分が何をすべきか常に考えている
●改善点を指摘された行為・行動はすぐ修正してくる

・・・などなど。他にもありますが、とにかく、枚挙に暇がない、というほど。(「呼ぶと返事をする」が凄いの?という人もいますが、これ、凄いのです。最近の新入社員は、反応がない、薄いということでよく話題になっていましたから)

・・・

就職難だったはずです。
入社直前には、3.11がありました。

ある人事の方は、「覚悟が違う気がする」とおっしゃっていました。

「覚悟」・・・。確かに、そういう単語が合うような。

1年でこれほど違うのだろうか。
何か無理していなければいいけれど、とも思ったり。

とはいえ、前向きで向上心があることはやはりいいことだと思う。

これから続く40年近い「仕事人生」。心身に気をつけて、楽しみながら仕事に取り組んでほしいなーと、少し先を行く”先輩”としては思うのであります。

2011年5月25日水曜日

お知らせ:「田中淳子~TanakaLaJunko~公式Funページ」なるものを作成しました。

Facebookの活用方法などという記事が載っている雑誌を数冊読みまして、こりゃ、「Facebookページ」(=旧”ファンページ”)を作ってみたほうがよさそうだぞ、と思いました。

連載したり、取材記事が載ったり、このブログやら勤務先のWeb上のコラムやらあれこれ書いているものはほかにもあって、さらにUSTREAMやったりなんだり・・・。これらを「私に興味を持ってくださっている方」にまとめてお知らせするのに便利ではないか?と。

昨日(5/24)の夜中23時ごろ、「こんな風にやるのかな?」と正しい方法かもわからず開いてみたら、アッという間に25人以上の「いいね!」をいただきました。(このブログを書いている時点で「41個のいいね!」) 

Facebookページには、「25個以上のいいね!」がつくと、短縮URLを設定できる、というルールがあります。で、さっそく登録しました。

http://facebook.com/TanakaJunko

なんと、「田中淳子」として一番乗りでした! (今回は、Laが入っていませんのでご注意くださいませ。たなかじゅんこ、TanakaJunko です。)

Twitterでは、「TanakaJunko」も「TanaJun」も「TanakaJ」も取れませんでしたが、Facebookでは一番乗りっ!やったー。

というわけで、試行錯誤、勉強しつつにはなりますが、これからは、Facebookに「私の活動」を集約し、「Fun好きなの方」との交流もその場で図りたいと思います。

もちろん、このブログは、コメントも残せますので(従来ブログはそれすらできず)、ブログ記事ごとにコメントも頂戴できれば、と思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

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FacebookのFunページを使って、「クイズ」とか「宿題」などを出してみようかな、などと妄想が膨らみます。

2011年5月20日金曜日

2011年5月19日、菊入みゆきさんとUSTREAMライブ「モチベーションの処方せん」、実現しました!

昨日(5/19)、久々のUSTREAMをしました。JTBモチベーションズの菊入みゆきさんとのコラボです。

多くの方に視聴いただき、また、多くのTwitter参加もあって、ありがとうございました。感想は、このブログへお寄せいただければ幸いです。

この企画、今年年明け1ヶ月くらいにお声掛けし、快諾いただいてから準備。3月に開催する予定が延期となり、ようやく実現したものです。

菊入さんの、研究者としてのアカデミックな引例がとても興味深く、私がそれに対して、「そういえば・・」と実例や経験を添える、といった感じの進め方になりました。

私が進行役をするのは初めてだったので、きちんとスムースに進められるかちと心配でしたが、講義をスムースに流していく(ブツ切れにならないように)のと同じことだな、と途中で気づき、まあまあきれいにトピックはつなげられたのではないかと思います。

とはいえ、改善点も多々ありまして。もう少しトピックを絞って、その分をTwitterで参加してくださっている方への呼びかけにあてればよかったな、とか。Twitterで参加してはいないけれど、視聴してくださっている方も含めて、「皆さんはどう思いますか?」などと考えていただく問いかけをしてもよかったな、など。次回の課題とします。

こういう風にゲストを招いて、というのは、実は自分の勉強になるのだな、と思いました。受講料なしで、1時間、菊入さんのお話を伺えたのは、超ラッキーです。



【USTREAM録画 -モチベーションの処方せん~やる気-in-the-BOX】
http://ow.ly/4Y0EQ

【USTREAM中のつぶやきのまとめ(このまとめを読みつつ、録画を見るとすごくよくわかります】
http://togetter.com/li/137539


進行に必死でしたので、明日土曜日、自分でも視聴し、その上で、内容のレビューはまたこのブログでUPしたいと思います。

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そういえば、中原淳さん(東京大学)が、Learning Barの時、よく「これ、ボクが1番勉強になっているかも」とおっしゃっているのですが、わかるような気がします。

事前打ち合わせの際、自分でもテーマについて考える時間、当日、事後の振り返りなど様々な時間で、内省が深まる。いや、それだけではない、資料にあたって調べるなど、多くの「学び」が促進されました。

色々なゲストをお招きしたいなーと。

2011年5月18日水曜日

2011年5月19日(木)USTREAMライブ「モチベーションの処方箋」菊入みゆきさんとコラボ!

甥っ子がまもなく2歳になります。赤ちゃんを見ていると、「やる気満々」なのですよね。

たとえば、靴を見ると、玄関を見ると、「あ、外に出られる。外に出たい!」とぐずります。「もう夜だからダメよ」といっても、「出るんだー」とばかりに身をよじらせて抵抗する。

なんでこんなにやる気満々なのだろう、と思うほどに、子供はやる気満々な存在です。
大人になるにしたがって、「ああ、めんどくさい、外には出たくない」とか「あれしたくない」「これしたくない」と思うようになる気がします。だんだん、やる気って目減りするのかもしれません。

ま、そうはいっても、お仕事お仕事。やる気をコントロールする術も知っておきたいところです。

さて、明日5月19日(木) 12時~13時、USTREAMのコラボライブをいたします。久々のUSTREAMです。

やる気といえば、のあの方。JTBモチベーションズの菊入みゆきさんをゲストにお招きし、二人でわいわいゆるゆると語ります。TwitterやFacebookでの参加もお待ちしております。
ライブで入れる方は、リアルタイムにやり取りしたいので、ぜひぜひツイートなどしてくださいませ。
いただいた質問や感想に対して、スタジオから反応したいと思っています。
(録画も公開します。夜自宅でゆっくり視聴することもできます)

詳細は、以下のページをご覧ください。USTREAMチャネルへのリンクもあります。
http://www.globalknowledge.co.jp/ref/201103/01/

やる気の研究をずっとしてこられた菊入さんのお話を伺うのが楽しみです。

ブログURLを変更しました。

ブログURLを変更しました。怪しいものではありません。

http://tanakalajunko.g20k.jp/

です。

よろしくお願いします。

2011年5月17日火曜日

5/19(木)USTREAMライブ!「やる気-in-the-Box」菊入みゆきさんと。

明後日5/19(木)12時~1時間の特別枠で、USTREAMライブをいたします。JTBモチベーションズ 菊入みゆきさんをゲストにお迎えし、「やる気」「モチベーション」をテーマに新入社員からマネージャまで、いろいろなシーンの事例交えて話します。

田中が進行役となり、菊入さんに質問。そこから二人でゆるゆるトーク、という目論見ですが、初めての試みなので、上手に進行できるか少々不安。

TwitterやFacebookでのリアルタイム参加をお待ちしております。その場でいただいた感想や質問にはスタジオから極力回答していきます。

なお、「日中、USTは見られないよ!」という方もおいでかと思います。録画は公開します。また、Tweet内容は、とぅぎゃるはずなので、それも合わせて、お楽しみに。

●2011年5月19日(木) 12時~13時  (以下をクリックすると詳細情報に飛びます)

新緑の季節に「モチベーションの処方せん
JTBモチベーションズ 菊入みゆき × グローバルナレッジ 田中淳子 やるき-in-the-BOX」

皆様のご視聴、ご参加をお待ちしております♪ 

2011年5月15日日曜日

60年代ミニカー・コレクション

以下は、旧ブログの記事ですが、再度写真の紹介をしたく、最新記事としてUPします。

+++(元の記載:2009年8月15日)+++

以前紹介した写真の「ミニカー」への反響があったので、実家に行った際、別の車たちも並べて撮ってきました。

両親に聴くと、私のために買ってくれたわけではなく、ミニカーのコレクションをしていたんだそうです。

現在は、箱にも入っておらず、袋に全部がさっと入れてある状態。 なので、傷だらけです。全部5-60台あったような。


<クラッシックカー> 
なんとも懐かしい雰囲気のクラッシックカーですね。


<バスなど>
ゴミ収集車もありますね。奥。


グレイハウンド(アメリカの長距離バス?)の名前も書いてあったり、ESSO、LIPTONなどという社名が入っていたり。

購入時期は1964年から1968年の間です。

・・・・・

幼少期にアメリカで暮したためか、なぜか、味覚がいまだにおかしいらしく、たとえば、日本人がたいてい嫌い!という「Root Beer」(ドクターペッパーよりも凄い味。ノンアルコール)が好きだったり(日常的に飲むわけではないけれど)、ブルーチーズのドレッシングが好きだったり、ジェリービーンズの黒いのが平気だったりします。 

人の味覚は2-3歳で基礎ができる、といった話を聴いたことがあるのですが、そうだとすると、どんぴしゃ、その年頃にアメリカで暮した私は、ちょっと変な味覚の持ち主かも知れません。(当時、日本の食材など手に入りませんでしたので、アメリカンなご飯を食べていたはず。)

「味覚が変かも」と気づいたのは、90年のアメリカ初出張の時です。

DECの別部署から赴任していた日本人やたまたま同時期に出張していた同じ部署の人とボストンなどで落ち合って食事した際、皆が「げげっ」「うへっ」と言って拒絶するもの全てOKだったのです(笑。

ブログの以降作業をしております。

昨日(2011年5月14日)から、ブログの以降作業をしています。具体的には、2009年4月1日開設時からの記事の大半を手作業で移しています。

旧ブログの記事をコピー⇒新ブログにコピー⇒たまに「追記コメント」も入れて。

昨日は、5/14の記事にずっと並べていましたが、Back Dateできることがわかったので、それぞれリアルタイプに、たとえば、2009年6月1日の記事なら、2009年6月1日付けで保存しています。ですから、過去記事は、画面右側のタグから探ってみてくださいませ。

一応、全部読んではコピーしています。言い回しを変えたり、リンクを外したりしながら。

面倒だな、と最初は思ったのですが、これ、なかなかいい「内省」機会になりました。

「あの日、あんな出来事があった、あ、そうだった、そうだった」

とか

「この時、こう考えていたのか。今はちょっと違うけど」

とか。


このコピー作業は、自分のため、なのだな、と思いなおしています。楽しんでおります。

2011年5月14日土曜日

デザインを少し変えてみました。

まだまだ試行錯誤中。

ようやくタイトルの字体が変更できました。(やり方がわかった!)

全体レイアウトも変更。本分を左側に。なんとなくそのほうが読みやすいかな、と思いまして。
検索ボタンもつけてみました。

あとは・・・。

拙著の表紙を並べてみたいのですが、その方法がわからない(泣

おいおい・・・です。

※ 読者登録、10人に増えました。見知った顔が・・・。ありがとうございます♪

2011年5月12日木曜日

今日から大学の授業。

上智大のコミュニティカレッジに1999年からずーっと通っています。

春と秋。ひたすら経営学の小林教授に師事し。

4月14日の初回授業に参加できず、結局GW前までの3回、全部欠席しました。(ちょうと新入社員研修と重なって、早く帰れなかったからです)

今日、4回目の授業にしてようやく出席。

公開講座なのに、99%がリピーター。10年来のクラスメイトと。


大学の授業って、おススメです。3ヶ月で12コマ(1コマ90分)。3万円くらいですから。

それにしても、四ッ谷駅も上智大学構内も「節電節電」で、あらぬところが真っ暗。びっくりしました。

今週から、OJTトレーナー研修。

昨日(2011/5/11)、Twitterで、このブログ開設をつぶやいたところ、早速5人の読者登録がありました。(いずれも存じ上げている方ばかり。ありがとうございます!)

しばらくは、投稿とレイアウトに慣れることとし、いずれ、旧ブログ記事をこちらに移行するつもりです。旧ブログの過去記事、読まれているのですよね?・・・って、誰に訊いているんだ?(笑


さて、本日から8月くらいまで、断続的に「OJTトレーナー」研修。東京、大阪、名古屋、神戸あちこち行脚します。

2011年度の新卒新入社員は、どちらの企業でも優秀(超がつくほど)です。彼らを迎え入れるOJTトレーナー(だけでなく、上司・先輩も)は、これから一生懸命準備していくのです。

こういうこと、新入社員側はあまり知らないものですが、先輩だって、後輩を迎えるために勉強しているんですよ。

2011年5月11日水曜日

「言い分」。

研修では、同じ組織の異なる立場の方に、別の機会でお会いすることがあります。

たとえば、ある日、「リーダー研修」でリーダー職の方と2日間一緒に学ぶ。
別の日、その方たちの部下層と、また異なる研修で3日間学ぶ、といった感じで。

リーダーがこんな話をしたとします。

「うちのメンバ、やる気が低迷していて、何を言っても反応が薄く、その上、指示したこと以外はやらないし、指示待ちで困る」
「そうそう、うちのチームも。やる気を出す工夫はいろいろしているけど、もう思いつかない。手を尽くした。どうしたらいいんだろう?」
「少しは自分で考えさせようと、最近は、あえて口出しも手出しもせずに任せているんだ」

・・・これを聴くと、「リーダーも大変ですね」と同情のひとつもしたくなり、「メンバをどうやって活性化するか」「メンバの行動に火をつけるか」なんてことを話し合ったりもしてみます。

後日、メンバの方とお会いし、現状で考えていることをお聞きすると、今度はこんな話が出てきます。

「うちのリーダーは、放置プレイタイプで、何にも教えてくれないし、何のためにするのかわからない仕事をさせられている」
「あれをしたい、これをしたいと思うけれど、すぐ却下されて、何もしたいことができない」
「リーダーの一言でずいぶんやる気をそがれることがある」

・・・・あれ?

リーダーの言うことと違うな。何か、違うぞ。

そう。

どちらにもそれぞれの言い分があるのですねぇ。

リーダーの見方だけが正しいわけでも、メンバのとらえ方だけが正しいわけでもない。どちらかが間違っているわけでもない。

それぞれの立場で、それぞれの思いで、「そう見える」というのが本当のところかも知れません。

こういう経験をよくすると、翻って、わが身に置き換えて考えるわけです。

私が、たとえば、上司のことを「●●だ」と思う、あるいは、部下や後輩に対して「××だ」と思うのも、一つの「見方・とらえ方」に過ぎない。私にはそう見える、そう思える、というだけ。

他者が、「淳子さんは、こういう人だ」というのも、よい評判も悪い評判も含め、その人には「そう見える、そう思える」、というだけ。

いえ、もちろん、「あたっている」「心あたりがある」ことも多々ありますが、人の評価にいちいち一喜一憂しなくてもいいかな、と思ったり。

他者をことさらに悪くとらえたり、評価したりする必要もなければ、自分のことを過大に評価したり、自らを必要以上におとしめたりすることもないのかな、と。

小泉さんではありませんが、「人生いろいろ、人もいろいろ、捉え方もいろいろ、評価もいろいろ」なのですねぇ。

・・・・・・と、今日はなんとなく、力の抜けたブログを書いてみました。

ブログの名前は、以前のまま。

勤務先のブログが「ヒューマン・スキルの道具箱Neo ~タナカ La ジュンコ~」でした。

同僚の知恵を終結したネーミングです。(当面、Neoをつけておきますが、6月末に、勤務先ブログが閉鎖されたら、Neoを取る予定です)

今回、移設するのに伴い、名前も変えようと思ったのですが、ボスに反対されたので(笑)、そのまま踏襲することにしました。

ちなみに、

タナカ La ジュンコ は、「棚からぼた餅」をもじったもの、だそうです。
なんとなく、オヤジギャグ風。

2011年5月10日火曜日

Twitterを始めて丸1年が経ちました。

Twitterを開始して、丸1年が経ちました。(開始した日のブログのこの困惑ぶり!→コレ)

その半年前くらいから同僚に

「淳子さんもTwitter、やりましょうよぉぉ」
「やってくださいよぉぉ」

と言われていたのですが、なんせ、どんなことに対しても慎重派。というか、保守的で。

「いやじゃ、いやじゃ、絶対にやらん」と拒絶し続けておりました。

が、日経BP朝イチメールの配信が2009年7月に始まって、編集部に届く感想だけでは飽き足らず、読者の皆様と直接交流するには、一番手っ取り早い方法では?と思うようになりまして、2010年1月ごろから「Twitter始めちゃう?どうする?」と自問自答。

それから、家族の入院やら新入社員研修やら、やまほどの出来事があって、それが落ち着いたGW明け月曜日、2010年5月10日にそっと開設。

アカウント名は、実名「TanakaJunko」にしたかったのですが、こういうよくある名前はすでに登録済み。その他、TanaJunとかTanakaJとか、全部NG.

で、このブログが、「タナカLaジュンコ」(棚から牡丹餅をもじって?)なので、入力してみたら、さすがに「TanakaLaJunko」は未登録でOK!

しかし、これが、あとでちょっと問題に。(Twitterの140字制限に、迷惑なのですね、長いアカウント名は・・・。気づくのが遅かった。そして、変更するのもなんだし、このままで1年来ました)

・・・で、なんだかんだ言って1年。

朝イチメールの読者とは90人ほどとつながっていますし(実読者数は7000人超でしたので、1%強がTwitterでもつながってくださっている計算)、それ以外にもいろいろな懐かしい顔、連載の読者さん、書籍を読んでくださった方、受講者の皆様、その他、なんだかつながってくださった多くの方に支えられ(大げさな)、フォロワーも1000にを超えました。わ、びっくり。

さて、1年経っての今後の展望ですが。

●さらにFacebookを始めてしまいました。
http://www.facebook.com/TanakaJunko

そして、次はどこへつながるのでしょうか?

次は、手を出したことのない、アップル製品(iの世界)かも知れません。いや、わかりません。なんせ、ITリテラシーが著しく低いので。

乞う、ご期待(何を?)

=============

そういえば、最近、とても驚いたことが!

Twitterで、「たなかじゅんこ」さんとつながっているのです。

私がフォローしている方にお二人の「たなかじゅんこ」さんが。しかも、お一人は、字も全く同じ。

面白いですよね。

ブログ、始めました。

「冷やし中華、始めました。」のような出だしですが。

こんにちは。田中淳子です。

勤務先のブログを6月末に閉鎖するのに伴い、こちらに開設しました。

旧ブログの記事も一部は移動させるつもりですが、いかんせん、能力(主に、ITリテラシー)が著しく欠如しているため、時間がかかる模様です。

どうぞ、お見知りおきくださいませ。

2011年5月9日月曜日

朝イチメールの読者との交流会(5/5)

GWも明けて第一弾はゆるゆるブログ記事です。

5/5の子供の日、「朝イチメール」の読者さんとの交流会(これでなんと4回目!)がありました。
今回は、既知の方ばかりでしたので、初対面の挨拶はなく、いきなり「クラス会」のようなムードに。

これまでは、あまりちゃんとお話しできなかった方とも深くしみじみとお話しができました。

参加者は、20代、30代、40代、50代・・・。男女まぜこぜです。

まずは、「3.11、どこで何をしていたか」「どうやって帰宅したか」「仕事はどのように影響を受けた(受けている)か」などの情報交換を。

また、現在「こんなことしている」、近い将来「こんなことをする予定」といった情報交換も。

もう「朝イチメール」が終了して10ヶ月も経つというのに、この絆。

その後、Twitterで、参加者のツイートをご覧になった全国の読者の方が、「ああ、いいなー、次は関西で!」とか「関東の会に今度こそ!」というった感想をお寄せくださいました。

朝イチメールは、休止になる前に、「読者とリアルに会える場」を作れないか、という話をプロデューサーM氏と何度か交わしました。

たとえば、メルマガを取っている方と、田中がリアルに会い、セミナーをする、とか、トークショーをする、とか。
そういうコミュニティを作っていく活動に展開できないか、と。

しかし、いろいろな事情があり、朝イチメールは終了し、それでも、Twitterのおかげで、結局は、リアル読者さんとこうやってお会いしています。

その気になれば、出版社の企画でなくても、当人同士が会ってしまえる時代なのですねぇ。

いろいろな仕事をしている方、いろいろな思いを抱えている方、しがらみも利害関係もほとんどないゆる~~いネットワークができました。

こういうゆる~~いネットワーク、案外大切なのかも知れません。たまーに会って、自分とは異なる世界の話を聴いてみる。「へぇ」「そうなんだ」と思うことも多々ある。(根っこで、「朝イチ」という共通項がある。なんとなく安心する)

朝イチメールの読者数は7000人強でした。

現在、私とTwitterでつながる読者が約90人。今年に入ってからでも新しく読者を発見しているので、まだ、知らない間につながっている方もおいでかも知れません(であれば、教えてください!)。

昨年流れてしまった「関西支部会」も是非夏までには実現させたく、皆様、よろしくお願いいたします。(関西支部会は、朝イチ読者だけでなく、IT業界の方が複数ご参加予定でもあります。)

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時々、「朝イチ」とか「朝イチ倶楽部」ってなんですか?という質問をいただきます。

まとめて回答!

●「朝イチ」とは:
「日経BPmobile ケイタイ朝イチメール」の略。2009年7月~2010年7月まで1年間、登録読者のケイタイメールアドレス宛に早朝7:00~7:30に配信されたメルマガ。メルマガの執筆者は日替わりで、田中は、当初水曜担当、2010年1月から月曜担当。田中のコラムタイトルは、「コミュニケーションのびっくり箱」でした。

●「朝イチ倶楽部」とは:

田中が読者とつながりたくてTwitterをはじめたのが、2010年5月10日のこと。この翌週から、読者の感想がTwitterで届くようになり、多くの方とフォローしあいました。(最初、「フォローする」ということがわからず、コメントをいただいては、返信だけしていたのですが・・・。スミマセン)

で、その「読者さんと私たち執筆者」を勝手に「朝イチ倶楽部」と命名しました。


●「朝イチ」から生まれた言葉の代表格は、「PPP」

「PPP」=ぱつぱつパンツ。

コラムの中で、「試着したパンツ(ズボン)がぱっつんぱっつん」という話が登場する回がありました。その後、Twitter上で、ぱつぱつパンツが流行り、岐阜の読者の方が、「略して、PPPですね」と名づけたのが始まりです。

最後のこれ、ホント、どうでもいい解説ですね。

2011年5月3日火曜日

マナーは型よりハートを。

先日、ある企業の新入社員研修を2週間連続で担当しました。

とにかく、皆さん、とても気持ちのよい若者で、元気・マジメ・前向き・誠実な新入社員ばかりでした。

特に、感心したのは、(数日前にもここで書きましたが)誰に言われたわけでもないのに、朝と夕方、自主的に講師控え室をノックし、「おはようございます。今日もよろしくお願いいたします」「これで失礼いたします。ありがとうございました」と挨拶をしてくださることでした。

こういうの珍しい、というよりも、21年、新入社員研修を担当していて初めてのことに思えます。

人事の方に特に何を言われたわけでもないようです。自然発生的に挨拶に来られる。

最初、「今日の日直担当の方かな」と思っていました。が、すぐにそうではないと気づきました。それにしては人数が多い。

「では、全員が挨拶に?」かと思えば、これも違う。それにしては人数が少ない。

「毎回同じ人?」と観察していると、日々、異なる。

つまり。

「今日は、まだ講師の顔を見ていないから控え室に挨拶に行こう」とか
「さきほど、廊下で挨拶したから、控え室には行かなくていいな」などと判断しているようなのです。

挨拶も毎度同じセリフではなく、「明日もよろしくお願いします」だったり「今日もありがとうございました」だったり、もっと異なる言葉だったこともありました。

お辞儀は日々きれいになってはきましたが、マナーの観点からはまだまだ荒削りです。でも、何よりもハートを感じられるので、気持ちいいなぁ、とココロから感じました。

マナーというと、お辞儀の角度とか声の大きさとか完璧な敬語といったことにばかり目が行きがちです。そして、新入社員研修では、そういう「型」を重視しすぎる傾向があります。

たとえば、挨拶して入ってきたのに、ちょっと声が小さいからといって、「はい、やり直し!」と命令してしまう。どのような挨拶のセリフだったかに耳を傾ける前に「声の小ささ」ということだけに着目して、やり直し!と。すると、今度は、声を張るだけの、セリフを読んでいるような挨拶になってしまうこともある。

お辞儀の角度がおかしい、というところにばかり注目し、何度も練習をさせる。そのうち、お辞儀は見た目として美しくなりますが、何度も何度も強化練習をしている内に「ハート」が抜け落ちていく。

角度、声の大きさ・・・。そういうことが第一になってくる。これが、「マナーを型から教えすぎる」結果起こることです。

先日お邪魔した企業では、私達が担当する以前の研修でもちろん、型も指導されていました。私達も型を教えました。

それでも、ハートを感じられたのは、たぶん、人事の方も私達も型について「厳しく」言い過ぎなかったからだと思います。

たしかに、会釈・敬礼・最敬礼の違いも知らずに30歳になってはまずい。
尊敬語と謙譲語も使い分けられずに25歳になってもまずい。

でも、それはあくまでも「型」であって「知識としてもっておくべき教養」の部分です。

大切なのは、「気持ち」があるかどうか。そこを人事部も研修の講師も、そして、配属先の上司も先輩もきちんと伝えていかなければなりません。

そして、後輩達も、「型」だけでなく、そこにこめる「気持ち」は何かを考えて行動する必要がありますね。

=========

こちらの新入社員研修で感心したこと。もう一つ。

掃除機が置いてありまして、朝、昼休みに、日直がフロア中(教室とラウンジ)に掃除機をかけているのです。もちろん、最初は人事の方から指示されて、ではありますが、それでも見ていると、すごくしっかりと掃除していました。

自分の学習環境を自分で掃除する。

とてもよいことだと思いました。

日直を担当した人の研修日誌には、こんな記述がありました。

「初めて、日直の担当が回ってきて1日日直をしていた。掃除や研修のための準備などをしていて、初めて気づいたことが沢山ある。ラウンジのテーブルが汚れていることとかゴミがたまっていることとか。日直という役割について気づくことが沢山あった。普段からもっと色々なことに目を向けて行動しよう」(← 記憶に頼っての再現なので、原文の通りではありません)

掃除を外部に発注することはできますが、新入社員に任せてみたのは、単にコスト削減のためだけではないと思います。

こうやって任せてみる、担当させてみるのは「気づき」や「学び」を促すためにも意味があるのです。

2011年5月1日日曜日

新入社員に響く「体験談」「実話」

2011年度の新入社員研修、私が担当するパートはひとまず終了。

5月からは、彼らを受け入れ育成するOJTトレーナーの研修がスタートします。

新入社員研修では、講義の合間にちょこちょこと体験談を盛り込んでいきますが、これが評判よくて。

毎日のレポートに

「田中さんの体験談がとても面白い。イメージが湧く」
「田中さんの生々しい経験を聞き、自分は○○と思った」
「今日田中さんが紹介した○○の話を私も実践してみる」

などと書かれ、つい、普段より数多くの体験談、実話を朝な夕なに挿入したりして。

テキストに書かれていることは、ある程度読めばわかる。あるいは、その場で議論したり、ロールプレイしたりすればわかる。

でも、まだ配属もされていない新入社員にとって、現場での経験は、経験した人に聞くしかない。

ささいな経験、ちっちゃい体験でもとにかく、「実話」を生々しく、映像がイメージできるように語るのは、とても役立つようです。

これ、文章でも同じですね。

私が書くものには、かならず、「例えば」「こういう例がある」と、実話を挿入しますが、それが具体的でイメージしやすい、と多くの読者からコメントを頂きます。
(日経BP朝イチメールは、その極みでした。体験のオンパレード。ただし、方向がお笑いに走っていた、という点で、他の媒体での文章とは質が異なりますけれど)

人は、「具体的な話」「生々しい話」を、それも、発信する「当人の言葉」で語りかける時、耳を傾け、何かを感じていくのだなあ、と改めて実感しました。

さて、これから新入社員を迎える職場の先輩の皆さん。

「具体的で生々しい話」を「自分の言葉で語りかける」準備は出来ていますか?

そろそろネタ帳のご準備を。

2011年4月29日金曜日

2011年度新入社員はすごい!

4月中は、各社の新入社員研修を担当しておりました。

大勢に会いました。

いやー、なんといいましょうか。優秀です。明るく前向きで努力家です。

例年になく、ホントにすばらしい方たち。

いくつか特徴に気づいたので、自分の記録としてここに書いておきます。(あくまでも「私の目に映った2011年度新卒新入社員」の特徴(特長)です)


●褒められるのは年齢に関係なく誰もが好きだし、うれしいものだが、さらに、改善点の指摘にも素直に耳を傾け、次のチャンスに修正してくる。「向いてないから」「得意じゃないから」とあきらめない。とにかく、「修正」を挑戦してみる
●ノートのとり方、学習の仕方を改善する。このノートではだめだと思うと、別のノート(種類、大きさ)を買ってきて、レイアウトも工夫するなど、改善を繰り返す(やみくもに、ではなく、考え改善、実践して、よければそれを定着させる)
●反応がよい。(昨年前の新入社員で、誰もが困ったのは、「反応がない」でした。呼びかけても返事しない、わかったのかわからないのかがつかみづらい。「返事してください」「反応してください」と散々言わないと無反応。表情も変化しない。)今年は、表情も含め、すごくわかりやすい
●指示されたわけでもないのに、自主的に挨拶にくる。朝晩と講師控え室に。あるいは、何かしていると「手伝いましょうか」と声を掛けてくださる。(こういうの、なかなか教えられないのですが、気づくのです。誰もが)

ほかにもいろいろありますが、もっとも強く印象に残ったこと。

●他者の「よい点」をよく観察し、言葉にして指摘する。恥ずかしいと思う気持ちも多少はあるらしいのだが、それでも臆せずに「○○さんのここがいい」と本人に伝え、さらに、「それを自分も取り入れてみる」と言って試す。

講師が気づかないような点を互いに観察し、気づき、指摘しあっている。

・・・・・

なんでしょう?

就職難であった。   入社前には大きな出来事があった。

こういう時代だから、働くことに対する覚悟が違うのかも知れません。

よく「ゆとり世代」と揶揄しますよね。

「ゆとり世代」・・・・「ゆとりがあって、厳しさに耐えていない世代」というのであれば、私達のようなバブル世代のほうがよほど「ゆとり」世代かも知れません。

小学生⇒中学生⇒高校生⇒大学生・・・となるに従い、親は出世し、生活はよくなっていった。親を見ていて、給料というのはずっと右肩上がりになるんだな、と漠然と思った。長く働くと、生活はどんどん豊かになるんだな、と信じて疑わなかった。

親のおかげで大学まで行くこともでき、のほほんと就職した。そういう私のほうがよほど「ゆとり世代」だったかもと思うのです。

今年はちょっと違います。彼らを生かすも殺すも現場の上司と先輩次第。配属されたら、ぜひ、成長支援をしてあげてほしいと祈ります。

そういえば、感心したことに、親御さんとの関係もあります。

私が、「初月給が出たら、親御さんにお礼の言葉、メール、TELを。もし、すこし余裕があれば、プレゼントを」とアドバイスしたら、早速、以下のような報告がありました。

「田中さん、週末に親に○○を買ってプレゼントしました!」
「親に”給料をもらった”と報告しました!」
「まだ何もしていないんですけど、感謝を表すのに、”完璧”にやりたいので、どういう場面を演出するか考えてます」

などなど。

ほかにも、

「田中さんに、”初めての給料をもらったら、親に報告を”と言われて気づいた。僕はまだ貢献していないけど、お金をいただいた。多くの方に支えられてきたことに感謝する。それに、今日のこの日は、親にとっても特別の日だということを知った。感謝をきちんと伝えたい」

なんてレポートもありました(意訳してますが)。涙出ます。

私はすでに彼ら・彼女らの倍の年齢になりました。

妹・弟、というよりも、いい息子、いい娘が沢山いる、という感じではありますが、こういうまじめで真剣に学ぼうとする新入社員から私も多くの気づきを得、自らをふりかえるきっかけにもなりました。

新入社員は、先輩にとっては、原点回帰を促してくれる存在でもあります。

さて、GWが始まりました。

この1ヶ月、すごい緊張を強いられてきたと思いますが、一度リフレッシュして、まだ続く研修でより多くを学び、「素敵なビジネスパーソン」になってくださいね♪

2011年4月23日土曜日

新入社員のギモン:電話応対

新入社員から挙がったいくつかの疑問。今日も続きです。

社外からの電話を上司に取り次ぐという想定です。

ギモンの数々。

● 上司が会議で離席の場合、「会議中」と言っていいのか、それとも単に「席を外しています」のほうがよいのか?
● その会議が13時までとわかっている場合、「13時には戻ります」と言っていいのか?
● 仮に相手に「13時に戻ります」と言われたら、「では、13時ごろ掛けなおします」「13時10分ごろかけなおします」「13時半ごろ掛けなおします」のどれがいいのでしょう?
● 「ほかの電話に出ています」と言ったら、「では、またかけます」と応じて、その際、「何分後にかける」のが妥当か?
● 「よろしくお願いします」を何度も言ってしまうのだが、何度も言わないようにするには、どこで言うのが適当か?
● 「急ぎです」と言われたけれど、上司が会議中だったとき、どうやって上司に「急ぎという用件でTELあり」と伝えればよいのか?
● 「こちらからかけましょうか?」と言われた時、「お願いします」と言っていいのか、それとも、「いいえ、私がまたかけます」と言うべきなのか?

・・・・・・・・

仕事していたら、上記、どれもこれも、「ん?普通にやればいいんじゃない」「常識的に対処すればよいのでは」と思うギモンでしょうが、こういう一つひとつがわからない、というのが新入社員です。

「普通にやれば」
「常識的に対処すれば」

の「普通」「常識」がわからないのです。当たり前です、新しい組織に入ったばかりなので、そこでの「普通」、その場での「常識」がわかるわけがない。

新入社員研修である程度のマナーの型と、そもそも「なぜそうするのか」は教えますが、それでも、最終的には、現場のOJTで全部をカバーしなければなりません。

なんといっても、「本物のお客様からの電話を取る」のは、業務でしか体験できないのですから。

OJTトレーナーに任命された方、されそうな方、手を挙げようと思っている方、こういうギモン、沢山ぶつけられますけれど、しっかり指導してやってくださいませ♪

2011年4月19日火曜日

ビジネスの電子メールにおけるあれやこれやの疑問

新入社員研修がスタートしました。

「仕事で電子メールを使う場合のお作法」を教えていたら、質問の手が挙がる、挙がる、挙がる!

あ、そうか、そういうこと一つ一つが疑問なのだなあ、とちょっと目からウロコでした。

これからOJT担当になる方に役立つと思うので、どんな質問が挙がったかだけ列挙しておきます。(答えや教え方がそれぞれで考えてみてくださいませ)

● 「宜しくお願い致します」と「よろしくお願いいたします」のどちらがよいのですか? 「よろしく」とひらがなを使う方が多いようですが、私は「宜しく」と書くようにしていたのですが。
●初めてメールをする方に、「いつもお世話になっております」と書くのでしょうか?どういう挨拶がよいですか?
●「申し上げます」をたくさん使うと冗長になる気がします。「お願い申し上げます」「ご連絡申し上げます」のようになっていくのですが、シンプルにするにはどういった表現がよいのでしょうか?
●上司や先輩にお願いしたいことがある時に「お願いいたします」とメールで言ってもよいものでしょうか?偉そうではありませんか?
●メールを送り、返信が来たら、また、自分が返信する、という風にやり取りが続く場合、間に何日かあったら、「話が見えなくなることもある」と思うのですが、毎回、「●●の件ですが」と冒頭に書くべきでしょうか?
●「やる気がある」ということを「!」マークを使って表現したいのですが、ビジネスメールで「!」を使うのはよくないのでしょうか?
●「?」を書くのはダメですか?
●社内メールの場合、冒頭で「お疲れ様です」と書くべきですか?

などなど・・・。

本当に一つ一つが疑問なのですよね。「あ、それがわからないのか」と驚くことも多く、そういえばマナー上はどうなのだろう?と改めて調べてみたりもして。

ところで、私が「電子メールはせいぜい20年くらいのものなので、まだビジネスマナーとして確立していない部分もあります。それが、お手紙の作法などと異なるところですね」と言うと、新入社員は驚いていました。

その日のレポートに、
「E-Mailがまだ20年くらいの歴史しかないと聞き驚いた」とあったほどです。

生まれた時に電子メールがあった世代には、自分の人生は、電子メールと共にあるのですよね。

私のように、大人になって電子メールと出会うのとは感覚が違うのは当然なのだ、とあらためてしみじみしました。

2011年4月18日月曜日

有志で義捐金を送りました。

東日本大震災の義捐金を社内で募り、有志で集まった13500円を、先日、JPの窓口から日本赤十字社に送りました。(地味に集めていたので金額はわずか、ですが)

なんとなくためていた小銭、というのが最も多かったのですが、「ああ、なるほど」と思ったのは、4000円を入れてくれたNさん。

「通っているスポーツのクラスが、震災の関連で休講となり、その費用4000円が戻ってきたから」
と言うのです。震災関連で返金されたものをそのまま義捐金に。

なるほど。

私が集めた以外にも個人でボランティアや義捐金の寄付などしている人もいるようです。

何ができるかわからないけれど、できる人ができる時にできることから。

2011年4月16日土曜日

よくしゃべる人はよく書く人

昨日、ある人にこう言われました。

「一般に、生でよくしゃべる人、表現する人は、Twitterなどでも沢山書く。文章上でも饒舌。」
「一方で、生でおとなしい人、沢山はしゃべらない人は、Twitterなどでもしゃべらない人と、Twitterなどネットだけで饒舌な人に分かれる」
「淳子さんは、生で会ってもよくしゃべるので、Twitterも饒舌で、全体的に”表現する”人」と。

ああ、どうもすみません、いつもうるさくて(笑)。

自分の特性(特長ではなく、特性)を分析してみるに、

●表現するのが好き(話す、書くなどのアウトプット形)
●それも「言葉」で(絵はダメ)
●論理より、感性。考えるより、感覚で動く
●計画立てるより、動いてから修正していく

・・・・・・・って感じかなー。

いや、だから何ってことはないんですけど、タイプ違う人には、苦手意識を持たれているだろうな、と。

執筆活動を始めた10年位前のこと。

「連載の骨子を出してくれ」と言われ、戸惑いました。

が、デビュタントなので、言われる通り、素直に出したのですが、最近は、編集者との信頼関係もできたのか、「最初から骨子を全部がちっと決めず、大枠だけ定めたら、思いついたままに書く」でいい、という感じになってきました。

1本の記事でも、このブログでも、実は、まず書き始めてしまう。
それで修正していく。

最初からアウトラインを書き出す、ということはしてないんです。

そういうスタイルは、いい場合も悪い場合もありますが。

色々な書き方、表現の仕方があると思うので、ま、いいかなーと。

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土曜日なので、テーマも定まらない、ゆるゆるブログになってしまいました。

東京はもう桜も散り、葉桜に。薄緑の若葉がどんどん出てきています。

春です。

本格的な春。

2011年4月14日木曜日

交差点でOJT!と”共育(きょういく)”

今日はあっついですねー。湿度がないのでマシですが、半そででも暑いくらい。東京。20度なんてもんじゃない気がします。日傘も欲しい!

さっき、交差点で信号待ちをしていたら、後ろから男性の声と頷く女性の声。振り返ると、30歳くらの男性が、いかにも新人な女性に何かしゃべっているのでした。

男性(たぶん先輩):「●●の話をしてから、××のことを説明したほうが理解しやすいでしょ」
女性(たぶん新人):「あ、はい」
男性:「××のことって、こういう背景があるから、それをどーのこーの」
女性:「ええ、そうですね」

・・・

そのうち信号が変わり、彼らが先を行ってしまったので、声は聞こえないものの、ずーっと男性が教え、女性が真摯に耳を傾け、マジメに「はい、はい」と返事している様子を観察していました。

企業のOJT支援は、私のライフワークとも言うものなので、こういう光景を見かけるとつい観察してしまい、場合によっては、後をつけていってしまいます。会話が聴きたくて(趣味悪い!笑)。

あの二人は、いい感じだったなー。

男性もとても丁寧に教えてあげていたし、女性も真面目に返事し、吸収しようという引き締まった顔つきでした。

そういえば、数年前のこと(この話は、「朝イチメール」で書きましたが)、

新宿駅から、以前のオフィスがあったクイントビルへと続く地下道を歩いていた時のこと。

男女二人が正対して名刺交換をしている場面に出くわしました。なぜか近距離。硬くなっている。

例によって観察すると、男性が女性に名刺交換のシミュレーションをしてあげているところでした。

そこは、地上への出口の付近。たぶん、階段を上がり地上へ出たところのビルにあるクライアントを訪ねる直前だったのでしょう。

ほほえましい光景です。

4月も中旬になりました。早いところは、もう集合の新人研修は終了し、こうやって現場で先輩がOJTをしながら、新人の指導にあたりはじめていることでしょう。

当社が5年に渡りお付き合いいただいている中外製薬様では、OJT担当者と新入社員のどちらも育つ、ということから、「共育(きょういく)」という言葉をお使いです。

新入社員が成長するとき、指導する先輩もまた成長するはず。

若葉の季節は、こういう「教え、教えられ」る場面をあちこちで目にします。

皆、ガンバレ!

日本の未来を明るく照らしてくださいね。

※ 中外製薬株式会社様、OJTの事例もぜひご覧ください。

2011年4月13日水曜日

OJTトレーナーもガンバレ!~泣かれても慌てない~

OJTトレーナーの皆様への研修も先週からスタートしています。

ある日は「新入社員研修」、翌日は「OJTトレーナー研修」と、それぞれの立場と出会い、いろいろ刺激を頂いています。(これは、役得ですね)

さて、OJTトレーナーの方たちも、新入社員と同様に不安を頂いているものです。(新入社員にそんなこと言うと、「え?うそ!先輩は堂々と、自信満々に見えるのに」と思われるかも知れませんが、指導する側だって不安なのです)

たとえば、

●上手に教えられるだろうか?
●強く言い過ぎて、パワハラと思われたらどうしよう?
●泣かれたらどうしよう?
●自分の責任で成長が遅れたりしたらどうしよう?
●どのレベルから教えればいいのだろう?
●「常識」と思うことが通じるのかな?
●レベル高すぎて、心が折れたりしないかな?
●性格が合わなかったらどうしよう?

など、様々な不安があるのです。

その中で、「泣いてしまったらどうしよう?」は多くの人が悩むことの一つです。

最近は、新入社員研修の最中でも、泣く人を見かけます。男女問わずです。

男性の方が「号泣」「慟哭」という感じで泣くケースもあり、講師としても多少困惑はしますが、いかんせん対応には慣れているので、それほど動揺はしません。

OJTトレーナーや職場の上司・先輩は、「若手が泣く」ことに慣れていないケースもあり、
「うわぁぁぁぁーーー、泣いちゃった。どうしよう?」と慌ててしまうようです。

OJTトレーナー向けの研修でも、「泣いてしまったら、自分の言い方が悪かったと反省し、謝る」という発言が多く挙がります。

しかし、私、こう思うのです。

泣いているほうも実は、「あ、涙出てきちゃったー、止められない。涙腺決壊してしまった、どうしよう?」「でも、泣けちゃったもんはしょうがない。恥ずかしいけれど、困ったなあ」と思っていることが多いはずです。

いい年して泣いているんです。声出して、涙流して泣いているんです。

かっこ悪いと思わないわけ、ないですよ。

ただ、

●自分がふがいない
●できなくて悔しい
●会社で叱られてびびった
●失敗してドキドキした

なのです。

それで全身に力入れてこらえていたら、涙となって溢れてしまった、ということが多いような気がします。

そんな新入社員に対して、上司や先輩ができることは、

●しばらく放っておく

だと私は思っています。

下手に慰めたり、謝ったりしない。

もちろん、人格を否定するようなことやら、「その言い方はないでしょう」と自分でも反省するような言い方をしてしまったのであれば別です。その時は、「ごめんなさい。さっきは言いすぎた」と謝ればいい。

でも、「当然の指導・指摘をしただけだ」と自信を持って思えるのであれば、泣いている新人をしばらく放置しておきます。「顔洗ってくる」くらいで、あとはほっとく。

そのうち、涙も収まります。自分でなんとかします。大人なのですから。

慰めたら、もっと涙が出てきてしまうし、謝られたら、「自分は悪くない、先輩の言い方が悪かったんだ」と反省のチャンスすら生まれないかも知れません。

泣かれても慌てない。

人材育成の現場に25年いる経験から、私はそう思っています。

2011年4月12日火曜日

負けるな! 新入社員。

先週、私にとっては今年度初の新卒新入社員の研修を担当しました。

夜中に大きな余震があった翌朝のことです。
私もかなり怖いと思いましたが、新入社員の方たちの大半がなぜか「怖い、怖い」と何度もおっしゃっていました。

あれ?と思い、聴いてみると、西日本出身者が多く、3.11の本震を体験していないとのこと。初めての一人暮らしで、夜中の余震、それは怖かっただろう、と思いました。

それで、ふと。

新入社員のOJT担当の方、迎える上司の方、3.11を経験しておらず、昨日(4.11)や先週のような余震にビビッている新入社員が案外大勢いるかも知れません。

もちろん、3.11を経験していても怖いはずですが、新しく地震を経験したら、その怖さはもっと大きいような。

だから、「昨日は大丈夫だった?」と声かけてあげて欲しいなぁ、と思います。声かけてもらえるだけでも、大分肩の力が抜けるでしょうから。

さて、東京は桜満開。昨日は午後から激しい雨でしたので、大分散ったようですが、まだまだ一生懸命咲いています。

何があっても桜は咲くのですね。粛々と、ただ、粛々と咲きますね。

「春が来たよ」とシュプレヒコールをあげるように。

Facebookに「桜2011」の写真をUPしました。自宅近所を散歩しつつ、撮ったものです。
これですこし和んでいただければ・・・、と。

【桜2011】
石神井川沿いの桜です。
http://www.facebook.com/album.php?id=100002035181035&aid=24476

2011年4月7日木曜日

新人時代の失敗談は?

OJT担当者の研修がスタートしました。

自己紹介を兼ねたウォーミングアップで、「自分が新人時代に犯した失敗」を一つ紹介していただきました。

皆さん、やってます、やってます、いろんなことを!

私の場合は、生まれて初めてFAXを見たのが配属先で、「FAX送っておいて」と言われ、機会を操作すると、何度もその紙が戻ってきて、「先輩、戻ってきちゃいます」と不安顔で訴えたら、「その紙がそのまま送られるわけないでしょう?何回送ったの?」と・・・。

5枚の同じFAXが先様に送られてしまった。これが配属直後にしでかした失敗です。

ある方がこんな例を。

「商品発注の伝票の、商品名に、自分の名前を書いたため、”自分を発注”しそうになった」

・・・

面白いですね。

2011年4月4日月曜日

言葉でハグする。

震災以来、東京はどうも元気がありません。計画停電だとか自粛ムードだとか、あるいは、様々な目に見えない不安だとか、そういうものに覆われてなのだろうと思います。

不安は増幅するので、不安だ、不安だ、不安だ、と思っていると、「あれも不安」「これも不安」と雪だるま式に膨らんでいきます。

人間には、想像力があるので、「もし・・・こうなったら」「仮に・・・・であった場合」と、先読みしすぎて、さらに不安だらけになっていくのです。

私もそうです。不安、不安、不安。

一人で考えると、「負のスパイラル」に陥っていくし、たいていろくな思考に終着しないので、無駄だな、と思いつつも、やはり、考えてしまう。

で、ですね。そんな時、とてもロジカルに問題を解く人がいるのですね。

「そういうのは、物事の捉え方を是正すればよいのだ」
「考えても解決しないことは、考えるだけ無駄ではないか」
「起こってもいないことを、ああなったらどうしよう?こうなったらどうしよう?と思い悩むヒマがあれば、今できることを粛々と進めるしかないでしょう」

と。

いやあ、おっしゃる通りです。
おっしゃる通り過ぎて、反論できません。

そうだ、起こっていないことをあれこれ悩んだって事態がどう変わるわけでもない。
そんなヒマがあったら、何かしろ、と。ぐうの音も出ない「お説ごもっとも」だし、論理的にはそうなんだろうと思います。

でも。

そんなこと、言われなくてもわかっている。

・・・・・

そんな時。

「不安だ」
「不安だよね」

「悲しいよ」
「悲しいよね」

と言葉で受け止めてくれる人。

あるいは、

文字通り、抱きしめてくれる人がいたりするんですね、一方で。

「不安だよね」「悲しいよね」と言うだけで、何も事態は変化しませんが、受け止めてくれただけで、だいぶ気持ちが楽になるのです。

論理的に正しいだけでは、人は前に進めないことがある。
気持ちを受け止め、共感してほしいこともある。

こんな時期ならなおさらです。

抱きしめること。
言葉だけでも、相手を抱きしめられる言葉を使うこと。

そういう人が周囲にいてくれたら、人は強くなれる気がします。

2011年4月1日金曜日

2年目になった皆さんへ

2011年4月1日。新年度が始まりました。思えば、このブログは3年目です。開始したのが2009年4月1日。そうかーもう2年続いているのだなぁ。

週一ペースで、と思っていたのですが、意外(?)に企業の人事部、人材開発部の方がお読みになっていることがわかり、励まされて続いています。これからもよろしくお願いします。

新卒の新入社員の皆様、ご入社おめでとうございます。この困難な時代に新社会人になる、というのは大変なことかと思いますが、これからの日本を担うのは皆さんです。ぜひ、ご活躍ください。そして、くれぐれも心身共に大切に。頑張り過ぎないように、とも願います。

さて、当初、「新社会人向け」のメッセージをと考えていたものの、そういうブログは、今日、日本中のブログ書きが書くだろう、と思い、やめました。

その代わりに「2年目になった皆さんへ」としました。

昨年4月5月に出会った新社会人の皆さんが、今日、そろって「社会人2年目」に突入しました。今年の新社会人は来週にならないと出会えないので、「まだ見ぬ君」という状態ですが、昨年の新社会人であれば顔が見える。だから、あれから1年経って、皆さん元気で活躍しているかなあ、との思いをこめて。

2週間くらい前、Twitterでつながっている、リアルに知っている新入社員さんに「あとちょっとで後輩が入ってきますね」と返したら、「最近、先輩達からそればっかりです(笑)」と返事がありました。

そうだ、耳にたこができるほど聴かされているに違いない。「もう新人ではないのだから」「後輩が入ってくるんだよ」「先輩としてしっかりしなきゃね」などと。あ、しまった、と思ったのでしたが。

たしかに昨日と今日で何が違うわけでもないでしょうが、でも、もしかすると、こんなことがあるかもしれません。

「だんだん、叱られたり苦情を言われたりすることが増えてくる。苦言、クレームが社内外から来ることが増える」

これは、「1年目だから」という理由でお目こぼしを受けていた部分が、「いや、もうプロだよね」「もう一人前だよね」と周囲の見方が変わるから、という面があるはずです。

自分の力が下がったとか、自分が仕事できなくなったとか、そういうことではなく、同じようにやっていても、周りの見る目が変わってくる。叱責されたり、厳しい注文を受けたりすることも増えてくる。

だから、もし、昨日までと違って、上司から厳しく叱られたり、お客様からきついことを言われたりするようになったなと思ったら、それは、「ありがたいこと」なのかも知れません。

以前読んだ「ホスピタリティ」に関する物語にこういう場面が出てきました。(記憶に基づき再現します↓)

「あるレストラン。サービス担当のA君は新人でお客様に人気のあった。何をしても”いいよ、いいよ”と許されて、持ち前のキャラクタで人気者だった。オーダーの聞き間違えがあっても許される。何をしても、皆が”A君、元気でいいねぇ”と褒めてくれる。そういう上得意に囲まれて楽しく仕事をしていたA君。中でも、A君をひいきにしてくださったB夫妻がある日突然、ものすごい剣幕で怒り出した。サービス上の不手際に対して。A君は、それがショックで、”B夫妻にはこれまでもよくしていただいたのに、あんなふうに怒る人だとは思っていなかった。これまでの優しい笑顔はなんだったんだろう?”と控え室で落ち込んでいる。その様子を見かけた先輩がA君に一言・・・。

”A、おめでとう!”と言う。

”え?なんでおめでとうなんですか?叱られたのに”と聞き返すと、

”B夫妻から、A君は、やっと一人前と認められたんだよ”と言う」。

(書籍名を書きたいのですが、なんと言う本だったか思い出せず。発見したら、後日追記します)

この場面には、涙がじわじわと溢れてくる思いがしました。

”叱られるようになったんだね、おめでとう”とは、2年目以降の方にすごく響く言葉ではないでしょうか。

これまで叱られずに、厳しい場面にもあまり直面せずに来た方もいるかも知れません。

もし、叱られたり、きついことを言われたりする場面が増えたら、その時、「おめでとう!一人前と認められたんだよ」というセリフ、思い出してみたらどうかな、と。

そして、先輩も、後輩が「今まで叱られたことがなかったのに、今日は叱られた・・・ぶちぶち」と愚痴をこぼしていたら、慰めるだけではなく、「おめでとう!」と言ってみる、のも一つの選択肢としてとっておいてはいかがでしょう。

私もいつか使ってみたくて。「叱られるようになったんだね。おめでとう!」を。