2011年4月1日金曜日

2年目になった皆さんへ

2011年4月1日。新年度が始まりました。思えば、このブログは3年目です。開始したのが2009年4月1日。そうかーもう2年続いているのだなぁ。

週一ペースで、と思っていたのですが、意外(?)に企業の人事部、人材開発部の方がお読みになっていることがわかり、励まされて続いています。これからもよろしくお願いします。

新卒の新入社員の皆様、ご入社おめでとうございます。この困難な時代に新社会人になる、というのは大変なことかと思いますが、これからの日本を担うのは皆さんです。ぜひ、ご活躍ください。そして、くれぐれも心身共に大切に。頑張り過ぎないように、とも願います。

さて、当初、「新社会人向け」のメッセージをと考えていたものの、そういうブログは、今日、日本中のブログ書きが書くだろう、と思い、やめました。

その代わりに「2年目になった皆さんへ」としました。

昨年4月5月に出会った新社会人の皆さんが、今日、そろって「社会人2年目」に突入しました。今年の新社会人は来週にならないと出会えないので、「まだ見ぬ君」という状態ですが、昨年の新社会人であれば顔が見える。だから、あれから1年経って、皆さん元気で活躍しているかなあ、との思いをこめて。

2週間くらい前、Twitterでつながっている、リアルに知っている新入社員さんに「あとちょっとで後輩が入ってきますね」と返したら、「最近、先輩達からそればっかりです(笑)」と返事がありました。

そうだ、耳にたこができるほど聴かされているに違いない。「もう新人ではないのだから」「後輩が入ってくるんだよ」「先輩としてしっかりしなきゃね」などと。あ、しまった、と思ったのでしたが。

たしかに昨日と今日で何が違うわけでもないでしょうが、でも、もしかすると、こんなことがあるかもしれません。

「だんだん、叱られたり苦情を言われたりすることが増えてくる。苦言、クレームが社内外から来ることが増える」

これは、「1年目だから」という理由でお目こぼしを受けていた部分が、「いや、もうプロだよね」「もう一人前だよね」と周囲の見方が変わるから、という面があるはずです。

自分の力が下がったとか、自分が仕事できなくなったとか、そういうことではなく、同じようにやっていても、周りの見る目が変わってくる。叱責されたり、厳しい注文を受けたりすることも増えてくる。

だから、もし、昨日までと違って、上司から厳しく叱られたり、お客様からきついことを言われたりするようになったなと思ったら、それは、「ありがたいこと」なのかも知れません。

以前読んだ「ホスピタリティ」に関する物語にこういう場面が出てきました。(記憶に基づき再現します↓)

「あるレストラン。サービス担当のA君は新人でお客様に人気のあった。何をしても”いいよ、いいよ”と許されて、持ち前のキャラクタで人気者だった。オーダーの聞き間違えがあっても許される。何をしても、皆が”A君、元気でいいねぇ”と褒めてくれる。そういう上得意に囲まれて楽しく仕事をしていたA君。中でも、A君をひいきにしてくださったB夫妻がある日突然、ものすごい剣幕で怒り出した。サービス上の不手際に対して。A君は、それがショックで、”B夫妻にはこれまでもよくしていただいたのに、あんなふうに怒る人だとは思っていなかった。これまでの優しい笑顔はなんだったんだろう?”と控え室で落ち込んでいる。その様子を見かけた先輩がA君に一言・・・。

”A、おめでとう!”と言う。

”え?なんでおめでとうなんですか?叱られたのに”と聞き返すと、

”B夫妻から、A君は、やっと一人前と認められたんだよ”と言う」。

(書籍名を書きたいのですが、なんと言う本だったか思い出せず。発見したら、後日追記します)

この場面には、涙がじわじわと溢れてくる思いがしました。

”叱られるようになったんだね、おめでとう”とは、2年目以降の方にすごく響く言葉ではないでしょうか。

これまで叱られずに、厳しい場面にもあまり直面せずに来た方もいるかも知れません。

もし、叱られたり、きついことを言われたりする場面が増えたら、その時、「おめでとう!一人前と認められたんだよ」というセリフ、思い出してみたらどうかな、と。

そして、先輩も、後輩が「今まで叱られたことがなかったのに、今日は叱られた・・・ぶちぶち」と愚痴をこぼしていたら、慰めるだけではなく、「おめでとう!」と言ってみる、のも一つの選択肢としてとっておいてはいかがでしょう。

私もいつか使ってみたくて。「叱られるようになったんだね。おめでとう!」を。

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