2011年4月13日水曜日

OJTトレーナーもガンバレ!~泣かれても慌てない~

OJTトレーナーの皆様への研修も先週からスタートしています。

ある日は「新入社員研修」、翌日は「OJTトレーナー研修」と、それぞれの立場と出会い、いろいろ刺激を頂いています。(これは、役得ですね)

さて、OJTトレーナーの方たちも、新入社員と同様に不安を頂いているものです。(新入社員にそんなこと言うと、「え?うそ!先輩は堂々と、自信満々に見えるのに」と思われるかも知れませんが、指導する側だって不安なのです)

たとえば、

●上手に教えられるだろうか?
●強く言い過ぎて、パワハラと思われたらどうしよう?
●泣かれたらどうしよう?
●自分の責任で成長が遅れたりしたらどうしよう?
●どのレベルから教えればいいのだろう?
●「常識」と思うことが通じるのかな?
●レベル高すぎて、心が折れたりしないかな?
●性格が合わなかったらどうしよう?

など、様々な不安があるのです。

その中で、「泣いてしまったらどうしよう?」は多くの人が悩むことの一つです。

最近は、新入社員研修の最中でも、泣く人を見かけます。男女問わずです。

男性の方が「号泣」「慟哭」という感じで泣くケースもあり、講師としても多少困惑はしますが、いかんせん対応には慣れているので、それほど動揺はしません。

OJTトレーナーや職場の上司・先輩は、「若手が泣く」ことに慣れていないケースもあり、
「うわぁぁぁぁーーー、泣いちゃった。どうしよう?」と慌ててしまうようです。

OJTトレーナー向けの研修でも、「泣いてしまったら、自分の言い方が悪かったと反省し、謝る」という発言が多く挙がります。

しかし、私、こう思うのです。

泣いているほうも実は、「あ、涙出てきちゃったー、止められない。涙腺決壊してしまった、どうしよう?」「でも、泣けちゃったもんはしょうがない。恥ずかしいけれど、困ったなあ」と思っていることが多いはずです。

いい年して泣いているんです。声出して、涙流して泣いているんです。

かっこ悪いと思わないわけ、ないですよ。

ただ、

●自分がふがいない
●できなくて悔しい
●会社で叱られてびびった
●失敗してドキドキした

なのです。

それで全身に力入れてこらえていたら、涙となって溢れてしまった、ということが多いような気がします。

そんな新入社員に対して、上司や先輩ができることは、

●しばらく放っておく

だと私は思っています。

下手に慰めたり、謝ったりしない。

もちろん、人格を否定するようなことやら、「その言い方はないでしょう」と自分でも反省するような言い方をしてしまったのであれば別です。その時は、「ごめんなさい。さっきは言いすぎた」と謝ればいい。

でも、「当然の指導・指摘をしただけだ」と自信を持って思えるのであれば、泣いている新人をしばらく放置しておきます。「顔洗ってくる」くらいで、あとはほっとく。

そのうち、涙も収まります。自分でなんとかします。大人なのですから。

慰めたら、もっと涙が出てきてしまうし、謝られたら、「自分は悪くない、先輩の言い方が悪かったんだ」と反省のチャンスすら生まれないかも知れません。

泣かれても慌てない。

人材育成の現場に25年いる経験から、私はそう思っています。

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