2011年3月3日木曜日

舌打ち。

最近、通勤車内でたびたび耳にするのです。「チッ!」という舌打ち。

それが耳元だったりすると、「え?私に向かって?」と思い、心当たりがあろうがなかろうが、心臓がバクバクします。

先日は、女性に「チッ!」とされました。

非常に混雑している朝の通勤電車。私より先に乗り込んだ女性が、ドアのところに、ホーム側を向いて立ったのです。ドア1枚分は彼女が立ちはだかった状態。

『あれぇ~、まだ、乗り込む人、いるのに』とは思ったものの、お互い様だ、と思い、えいっと乗り込みました。

その時、この「仁王立ちしている」女性に私のバッグがひっかかり、少しだけ力を入れて、すっと自分のほうに引き寄せたのです。「ゴメンナサイ」と言いつつ・・。すると、いきなり、

「チッ!」と大きな音で舌打ちされまして。

『バッグが引っかかったのは悪かったけれど、ドア1枚分の幅を取り、まだ乗る人もいるのに、踏ん張って動こうとしないあなたは悪くないのぉ~?』と思ったのですが、まあ、心臓バクバクするし、危害を加えられても困るし、で、次の駅でその人から離れた場所まですすっと移動しました。

別の日。

座っている男性(60歳くらい)の脚を誰かが踏んだか、ぶつかったかしたらしいのです。すると、大きな音させて、

「チッ!」さらに、ぶつかった側の若い男性にむかって、「足がどーしたこーした」と文句まで言っている。

その60歳がらみの男性は、足を少し前に出していたのですよ。踏まれたりしてもしょうがない場所に。(膝が悪くて、それ以上、足を引っ込められなかったのかも知れませんが)

大混雑で少しぶつかったくらいで、文句まで言うものかなあ、と、なんだかゾクっとしてしまいました。

・・・・と2つの例を挙げてみましたけれど、本当に最近、通勤車内でよく聴くのです。何度も。

「チッ!」

これ、心臓に悪いし、気分もよくないし・・・。でも、考えてみたら、スゴイことだなあ、と思うようになりました。

私は、「チッ!」ってできないんです。練習してみたんですが、とっさに出てくるまでには、ずいぶん練習が必要です。(自宅で試してみました)

とっさに、大きな音で「チッ!」ってできるのは、スゴイ鍛錬のたまものです。

しょっちゅうやってないと劣化しそうなスキルです。

ってことは、ドアに立ちはだかった若い女性も足出してた60代の男性も日ごろから何度も「チッ!」とやっているに違いありません。

しょっちゅう、「チッ!」と言う日常、ってどんな日常だろう?
自然に大きな音立てて、「チッ!」と言うのって、心のナカに何が渦巻くのだろう?

・・・・・

そんなことをつらつら考えていると、別に腹も立たないし、なんだか面白くなってしまいました。

日常で、少しだけ心にトゲが刺さりそうな出来事に遭遇した時、その背景などを色々面白く想像(妄想)している内に、出来事自体はどーでもよくなることがままあります。

触らぬ神に祟りなし、ではありますが、触られちゃったら祟られる前に、「妄想」。

これ、オススメです。

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