2011年3月22日火曜日

誰かに話したい。誰かと共有したい。

地震明けの先週14日(月)から開始のコースはすべてキャンセルとなってしまいました。ご来場くださった皆様には多大なるご迷惑とご不快な思いをさせてしまい、本当に申し訳ありませんでした。

さて、15日(火)からは無事開催していますが、今度は受講予定の方が「自宅待機」「出張許可下りず」などの理由からなかなか来場できない状態になっているようで、当日まで「参加者名簿」が確定しない、というような状態で1週間が過ぎました。

私は、「ビジネス・ファシリテーション」2日間を担当しました。参加者は9人です。

普段なら、短時間で終了する自己紹介が、全く終わりませんでした。皆さん、口々に「どこで震災にあったか」「どうやってあの日は帰宅したか、あるいは、帰宅できずにどう過ごしたか」「家はどうなっていたか」「家族や親族は」といった話で止まらないのです。

東北の状況とはもちろん異なります。

でも、誰もが、あの瞬間とその後を体験しています。ことの大小は関係ないのです。

誰もが話したい。
聴いてほしい。
そして、
「そうそう、そうだったよね」
「そうなのよ、うちもそうなの」
と共感したい、共感してほしい。

その先にあるのは、「すっきりした」「ほっとした」。
自分だけじゃないんだ。
自分も大変だったけど、同じ体験をした人がここに沢山いる。
これだけで、癒される。

関東だから、ということもありますが、自己紹介の最後は、「人間、なんとかなるもんだ、と思った」「サバイバルしたんだから、これからも前向きに行こう」という締めくくりでした。

もっと辛い状況の方がこの話を聞けば、何のんきなことをいっているんだ、とお叱りを受けるかも知れません。でも、誰もが自分のことしか「私は・・・」という主語で語れないし、それを語らないと、一歩を踏み出せないのだと思うのです。

いつもより長い時間を自己紹介に費やしましたが、そのことも手伝ってか、なんだか強い連帯感で結ばれた9人の受講者の皆さん。

「仕事で使う”ファシリテーション”のスキル」も複数の演習を通じて学び、職場に持ち帰ってくださったようです。

「予測できない大規模停電が起きるかも」という騒動もありましたが、無事18日(金)に解散できて、本当によかった。

照明をかなり落としていて暗いですし、暖房が切れいていて寒いですが、本当に「ようこそ、おでかけくださいました」です。

・・・・

こんな時だからこそ、人と語り合う。心の緊張を解きほぐす。公開講座は、利害関係がほとんどない人同士の集まりだから、かえって自由に話せてしまい、癒し効果が高い面もあるかもしれません。

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