PMシンポジウム2010の事務局担当F氏にお礼を兼ねて、上記2つの話の感想を送ったところ、お返事の中にこういうフレーズがありました。
「大掛かりで長期のプロジェクトにおいて人をつないでいく大事さ」
人をつないでいく・・・・。
ああ、そうだー、と、急にひらめいたのが、「リレーの図」です。
人を育てるというのは、未来永劫、永遠と続くリレーのようなもの。
先人から受け取ったバトンを大切に落とさないように、かといってゆっくりではなく、全力疾走して運んでいく。
だんだんとスピードに乗ってきて絶好調に。
そのうち、少しずつ身体が動かなくなり、もうダメだーと精根尽き果てそうな状態で、次の走者へバトンを渡す。このとき思うことは、「私の役目は終わった。後はキミに任せた!ガンバレ」じゃないか。
次の走者も同じことをまた次に走者に対して行う。
こうやって、過去から未来へバトンが受け渡されていく。
羽田D滑走路は、100年後の品質まで視野に入れて建設されたそうです。
今、この建設に携わった人は、長くても(若くても)あと30年かそこらしか、このD滑走路の行く末に携わることはできないでしょう。
残りの70年は、次世代が見るしかないわけです。その次世代の中には、今高校生もいれば、小学生もいる。まだこの世に誕生していない人もいる。
この世に誕生していない人がD滑走路の面倒を見る頃には、建設に携わった人は既にこの世にいないかも知れない。
でも、D滑走路はそこにある。
ISSも同じです。
1985年からISS計画に関わったかなりの人が既にリタイヤされたと言います。でも、まだまだISS計画は進行中です。
こういうことを考えるに、私たちができる最大のこととは、後世に「人を残すこと」だけじゃないかと思うわけです。
モノ作りは人育てによって未来につながっていく。
・・・「人を育てること」は、永遠に続くリレーのようなもの。
そう思うと、壮大なプロジェクトの中に私たち1人ひとりがいるんだなあ、と思えてきます。
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