2010年9月8日水曜日

旧ブログ記事:上司の悶々(2010年9月8日掲載)

「部下」という立場の2-30代の方たちとお話しすると、たいてい「上司とのコミュニケーションが少ない」「最低限仕事の話をするだけで、それ以外の会話は交わしたことがない」「もっと話しかけてほしい」という声が多数聞こえてきます。

私も、「部下」の立場なので、よくわかります。

「ああ、気づいたら、この上司から3年ほど声をかけられていない」と思ったことも過去にはありました。(昔の話ですヨ。)

「自分から声掛けてくれてもいいのに」
「日常会話だってしてくれてもいいのに」と。

じゃあ、こちらから声をかけるか、というと、わざわざ上司のところまで行って話すようなことでもないし、と部下は躊躇するわけです。

一方、上司はどう思っているのか?

もちろん、部下と話す必要性を感じていない、部下と話すのが苦手という上司もいるに違いありませんが、上司は上司で案外悩んでいるんだなあ、と思う声を先日聞きました。

「部下とコミュニケーションをとったほうがいいとは思うけど、仕事に直結しない、日常会話のようなことで部下の大事な時間を費やしてしまうことに抵抗がある。」
「自分と会話するために時間を取らせて悪いような気がしてしまう」
「結果的に、部下との会話が激減してしまう」

・・・。

なるほど。そういう捉え方もあるんですね。

人間関係の構築が大事、部下とコミュニケーションをとることが重要、と、管理職研修などでは言われるし、確かに自分も若手だったころに部下の立場からはそう思っていたけれど、いざ、自分が部下を抱えることになると、「会話のために自分の時間を費やすこと」ではなく、「会話のために部下の時間を費やさせること」に抵抗を覚えてしまう、なんとなく躊躇してしまう、というのもわからなくもありません。

それぞれがいろいろ考えた結果、なんとなくうまくいかない関係というのが仕事においては多々あるような気がします。

こういう場合、どうすればよいのか。

上司は上司で、「会話してもいいのかなあ」と部下に率直に聞いてみればいいようにも思うし、部下も部下同士で愚痴るよりも、上司に「こういう会話もしたい」と意思表示してみるのも必要かも知れません。

人間が考えていることなんて、表明しなければ伝わらないのだから、いちかばちか(そんなに大げさなことでもないけれど)言ってみることから風穴は開くのかなあ、などと思ったりもするのでした。

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