2010年12月29日水曜日

旧ブログ記事:よいお年を!(2010年12月29日掲載)

今年もあと2日ちょっとになりましたね。大掃除はほぼ終了した私です。

2010年(平成22年)は、どんな年だったか?思い出せることとすでに思い出せないことがあります。

たとえば、なぜか、「この夏が酷暑だったこと」が全然思い出せません。今冬だから、ということではなく、ただ単に「そうだっけ?」と思うのです。不思議です。(健忘症かも知れませんが)

それはさておき、こんなことがあったなー、と思い出せることをつらつらと。

●4月にとても大規模な新入社員研修を請け負いました。8クラス並行で同じ内容を8人の講師で進めるという、私達にとっては初挑戦の仕事でした。

今年は、全体的に新入社員が前向きで明るく真面目に取り組む例が多く、この仕事も体力的にはとてもきつかったものの、新入社員の変化が頼もしく、楽しい5日間でした。(1月から3月はこの準備に多くの時間を割きました)
(*体力的には、というのは、朝8時前から夜21時過ぎくらいまで研修先に滞在していたものですから、家には寝に帰るだけ、といった日々だったからです。40代にはさすがにきつい(笑))

●4月~9月 例年通り、多くの企業で「OJT担当者向けワークショップ」を担当させていただく機会を得ました。OJTのノウハウは相当溜まりましたので、ハンドブックなどにしてみたいなあと思ってはおります。

●9月には、新宿文化クイントビルから西新宿駅近くの「オークタワー」(現オフィス)に引っ越しました。

20以上の教室と数百台のPCがあるものですから、人が100人くらい引っ越せばよい、という単純な話ではなく、皆でPCの片付けを担当したものです。今では懐かしい。

新しいラーニングセンターは、20Fの景色のよいフロアを借り、窓側をラウンジにするという設計で、お客さまからは好評を得ているようです。

●12月には、USTREAMを使った無料セミナーを2週連続で配信しました。

当社としても初の試みで、1回目は講義風、2回目はラジオ番組風としてみましたが、総じて、後者のゆるゆるトーク方式が評判よいみたいでした。

録画は公開したままですが、90人以上の方にご覧いただき、感謝します。また1月に挑戦したく、今度は、「新入社員の受け入れ」「新入社員研修のあり方」「OJT」などをテーマにお話しようかと考えています。(あくまでも私の目論見です)

★録画は、コチラです → http://www.ustream.tv/recorded/11572906
(17分バージョンの12/13分はコチラ → http://www.ustream.tv/recorded/11411496

・・・・その他、細かく、新しく出来たコース、改訂したコース、実施方法や内容が面白いカスタマイズ研修など多々ありました。1年間お世話になり、ありがとうございました。

さて、次は個人的な話です。

●まずは、甥っ子が1歳になりました。(ブログやTwitterでは、少し有名?な甥っ子です)

ちょっと早めに生まれた彼は、誕生後しばらく入院してましたが、今では、もうすっかり男の子。いつもご機嫌で好奇心旺盛な愉快な男児になりつつあります。おばちゃん(=私)は、相変わらず、両祖父母宅、自分用、妹夫妻(←甥っ子の父母)の4家族分のアルバム作成に余念がありません。

●5月にTwitterを始めました。これは、2009年7月から週刊連載していた「日経BP朝イチメール」の読者とつながりたいと思ったからです。90人くらいの読者の方と交流が生まれました。

●7月、上記の連載が1年を持って終了。全47話のエッセイを毎週欠かさず、締め切りにも送れずに入稿でき、配信できました。

●8月 上智大学のコミュニティカレッジでクラスメイトだった山本小鉄さん(鬼軍曹と呼ばれたプロレスラー)が急逝されました。数日後に当社で講演をしていただく矢先のことでした。

●9月 1年間務めた、自分が済むマンションの会計監査役の仕事を無事終えました。多少の節約などに貢献できたと自負しています。

●10月、朝イチ読者と遠足を開催できました。

●12月、朝イチ読者と今度は忘年会を開きました。(向島と曳舟で)

いずれも一緒に連載していたKatolerさんとMプロデューサーの多大なるご協力の下、実現したイベントです。

●10月~12月 主にTwitterで知り合った方たちとのリアルな会(オフ会)を数回にわたりあいました。(人見知りで引きこもりの内弁慶な私としては、相当覚悟のいる、ハードルの高いイベントでしたが、多くの方とお話できたことは心の糧になっていることと思います)

この中では、「芦屋広太さん」との出会いも含まれ、とうとう、芦屋さんとは対談までしてしまいました。

対談の模様は、年明け1月に日経BP社のWebサイト:ITPro上で公開される予定です。さらに、3月くらいからは、芦屋さんと往復書簡風の連載を行うことにも。

何がどう影響するかわかりません。Twitterのスピード感と言ったら、びっくり!です。

●12月27日 「朝イチメール」が「コミュニケーションのびっくり箱」というタイトルのまま、iPad/iPhone/iPod touch対応電子書籍として発行されました。

連載をまとめただけではなく、新しく3本の追加エッセイも収録しています。

この本の中で山本小鉄さんへの追悼文を発表することができました。素顔の小鉄さんへの思いを綴ったものです。多くの方に届きますよう。

・・・・・・・・・・

当社の仕事納めは12/28(火)、つまり、昨日でした。新年は、1月5日(水)営業開始です。

年が明けるとほどなくして、誕生日を迎えます。うさぎ年なのです。
年女として、アラフィーとして、健康管理はしつつ、自分のしたいこととすべきことを整理してから臨みたいと思います。

皆様、今年も1年、このブログを訪問してくださってありがとうございました。

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ここのところ、3年に1回「奇病」を発症しています。前回が2008年だったので、来年は要注意です。

皆様にとってよい2011年になりますように♪

2010年12月27日月曜日

旧ブログ記事:新刊本発売!『コミュニケーションのびっくり箱』(日経BPストアから) (2010年12月27日掲載)

本日2010年12月27日(月)、日経BPストアから、新刊本、発売されました!

田中淳子 著 『コミュニケーションのびっくり箱~Junko-in-the-box~」
2009年7月~2010年7月まで「日経BP朝イチメール」連載で、登録者への携帯アドレスあてに送信していた週刊連載全47編と、電子書籍化に当たり書き下ろし新作(特典コラム)を3編追加。

全部で50編のエッセイ集です。

購入は、以下の方法で。(iPad/iPhone/iPod touchで購入できます)
「日経BPストア」をダウンロード⇒「書籍・ムック」⇒「新刊」 と進むと私の本「コミュニケーションのびっくり箱」が出てきます

この本には大変な思い入れがあります。

初めての週刊連載で、しかも、「お勉強講座」ではなく、「軽めのコラム」、しかも、「なんとなくコミュニケーションに絡めてね」というリクエストもあり、自分の新境地を開く修行の日々でした。

今年2010年5月からは、読者の皆様と交流することが目的で、Twitterを始め、そのご縁で10月と12月の2回にわたり、読者さんとのオフ会(遠足や忘年会)も開催できました。

今回、電子書籍化に当たり、既存読者にも楽しんでいただけるよう、新しく3本を書き下ろしました。

3つの内、1つは、故・山本小鉄さんへの長文の追悼文です。

2008年から上智大学でクラスメイトだった山本小鉄さんが、急逝されたのはこの夏のこと。

インターネットもプロレス雑誌でもスポーツ新聞でも「山本小鉄さんのプロレスラーとしての偉業」を連日報道していましたが、私がクラスメイトとして接した素顔の小鉄さんにはほとんど触れられていませんでした。

私が、私たちクラスメイトが交流していた、プロレスラーではない小鉄さんの、とても素敵な、魅力的な素顔をどうしても皆様にお伝えしたく、この電子書籍の「特典コンテンツ」3篇目として収録することにしました。

奥様にお許しを得るためにお話しをしたところ、二人でまた思い出しては泣いてしまったりもしましたが、なんとか世に出すことができました。

天国の小鉄さん、約束、果たしましたよ!

そういう切ない思いと小鉄さんへの感謝の気持ちを込めてしたためたコラムも収録されています。

朝イチの読者さんもそうでない方にも多くの方のお目に留まりますよう。

なお、「コミュニケーションのびっくり箱」は、全体的には、軽いエッセイで構成されています。

時々、電車の中で読まないほうがいいまも知れない話も含まれています。あらかじめお断りしておきます(笑)。

最近、私があちこちのプロフィールに書いている「PPP(c)」=「ぱつぱつパンツ」の謎もこのエッセイの中に答えがあります。

是非ご一読くださいませ。

田中淳子著  「コミュニケーションのびっくり箱~Junko-in-the-box~」
日経BPストアから


よろしくお願いいたします。

2010年12月25日土曜日

旧ブログ記事:12/22(水)USTREAMトークライブの報告(2010年12月25日掲載)

まずは、★★★★★ Happy Merry Christmas♪ ★★★★★

皆様のおうちには、サンタさん、来ましたか?

我が家は、「朝イチメール」にも昨年書いた通り、ここ数十年来ておりませんが、でも、サンタさんはいますよ♪。

さて。

2010年12月13日(月)に行った、当社初のUSTREAMセミナーに気をよくして?、12/22(水)に再度挑戦しました。

前回は、目の前に2人の同僚に「うなずき隊」として座ってもらい、彼女達に語りかける方式でした。今回12/22は、技術スタッフの中田と掛け合いしながら進めるスタイルにしました。

なんとなく、ラジオ番組みたいな感じになりました。

年末で、休前日だったためか、前回より少ない31人くらいの方がご覧下さって、半分くらいはTwitterで入ってコメントも下さいました。

Twitterでコメントしてくださった方にスタジオから即反応すると参加している気持ちを盛り上げられると知り、積極的に反応したり、お名前を呼び上げたりしていました。

どうしても、タイムラグが生じるので、コメントが互いにずれることはありましたが、それでも、随分と双方向な感じで進められたかなあと思っています。

内容は1回目のほうがマジメで、2回目の今回は、かなりゆるゆるトークでしたが、これも、「色々試している最中」なので、感想があれば、是非お寄せくださいませ。(ブログはコメント受けられないシステムなので、Twitterでいただければと思います。)

「田中淳子の”コミュニケーションのびっくり箱”~Junko-in-the-box~」
(来週12/27(月)に日経BPストアから発売される私の初・エッセイ集タイトルにひっかけて)

今回扱ったテーマは以下の通り。

●プロローグ:サンタクロースはいるんでしょうか?
●朝から「お疲れ様」って・・・
●「共感」は承認欲求を満たすの?
●「自分の仕事を他者に語る意義」
●新人には先輩の話す”言葉”が分からない!

でした。

なお、今回は、45分間全部を録画してあり、公開しています。(いつまで公開しているかわかりませんが、現時点では公開中です。)

よろしければご覧くださいませ。(Twitterのトゥギャりと並行してみると、参加者とのやり取りに臨場感が増して、なかなか楽しめました。)

【2010年12月22日(水)12:00~12:45 USTREAMライブ(録画)】
*すでに70回以上の視聴、ありがとうございます。
http://bit.ly/gf3JsK

【2010年12月22日(水)上記USTのTwitterやりとりをトゥギャり】
http://bit.ly/ewLf0Q


【2010年12月13日(月)初USTの最後16分程度の録画もあります】
*すでに80以上の視聴、ありがとうございます。
http://bit.ly/esVWFM


★★来年もまた挑戦します。可能なら1月中に一度またライブやりたいと思います。(連続してやらないと、感覚がつかめないので)

では、よいXmasと明日のよいBoxing Dayを♪♪♪

2010年12月22日水曜日

旧ブログ記事:年賀状の添え書き(2010年12月22日掲載)

会社から送る年賀状は、私の個人名で50枚程度。プライベートで送るものが90枚程度です。

プライベートはシングルにしては多いかも知れず、そうでもないかも知れず、よくわかりません。(最年長の相手は105歳なのですよ。子供の頃、アメリカでお世話になったおば様です。京都にお住まい)

さて、その年賀状、かならず2-3行の添え書きを入れることにしています。

「昨年の●●のイベントは、あーだこーだでしたね。」とか
「こういうことに挑戦している最中なんですよ」とか。

宛名も手書きなので、かなり時間はかかりますが、その人を思い、この1年にあったその人との関わり、あるいは、関わりはなくても、その人に伝えたいことをつらつら思い出すのは楽しい作業です。

年賀状を通じてこの1年の棚卸を行い、内省を深めることにつながるからです。

稀に、「何を書いたらいいのか全く思いつかない」相手がいる場合も。こういう時、本当に相手との縁が薄くなっているんだなあ、ということに気づかされたりもします。

そういえば、受け取る年賀状が印刷文面だけだと、あまりちゃんと読まない私です。
何か一言書いてあるとそこを楽しく読んでしまいます。

時々、爆笑コメントが書いてあったりすると、「ああ、センスあるなあ」と嬉しくもなります。

明日やこの週末は年賀状書きにいそしむ方もおいでのことでしょう。ちょっとだけ時間をとって、想いをこめたコメントを書き添えてみてはいかがでしょうか?

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2005年1月号の「日経SYSTEMS」に寄稿したコラムは、この年賀状の添え書きについてのものでした。今は、ITProサイトで読むことができます。

【田中淳子のビジネスマナー実践塾】
「第3回 年賀状--年賀状には手書きで添え書きを,返信もメールで済ませない 」
http://bit.ly/eB93Sv

2010年12月21日火曜日

旧ブログ記事:USTREAMセミナー(12/22)明日やります!と前回の録画(12/13)(2010年12月21日掲載)

明日12月22日(水)12時~12時45分、再びUSTREAMセミナーを行います。

今回は、以下のタイトルで!

【田中淳子のコミュニケーションのびっくり箱 ~Junko-in-the-box~』

来週12/27(月)、日経BPストアから発売される電子書籍で、私の初エッセイ集『コミュニケーションのびっくり箱 ~Junko-in-the-box~』に絡めたタイトルです。

【本の情報】
http://bit.ly/gswRid

上記書籍では、2009年7月~2010年7月まで、皆様の携帯メールだけに配信していた「日経BP朝メール」全47回分と、電子書籍化に伴いあたらに書き下ろしたボーナスコラム3編を加え、50篇のエッセイです。

全体的には「コミュニケーションの”あるある”ネタ」をあれこれ料理している本ではありますが、中には人材育成の現場で見聞きする「お疲れ様ですってどうよ?」「キャリア」「OJTの現場」の話も触れております。

明日のUST一人語りでは、こういった「若手育成のあるある」「コミュニケーションのあるある」をつらつらと、ゆるゆると語る予定です。

なお、前回、録画がなかったはずなのに、なんと、録画されていて、しかも、全世界に公開されていましたっ!(45分やっていたうちの最後の15分程度ですが、田中がどんな人間で、どんなしゃべり方をするか、ご覧になりたい方には、是非ぜひぃ~)

前回の復習や明日の予習になります。12/13の録画で話している内容と明日のトークテーマは異なります。


【前回(12/13)分の録画(後半15分程度)】
http://www.ustream.tv/recorded/11411496


【USTREAM グローバルナレッジのチャネル ← 明日はこのチャネルを使います】
http://www.ustream.tv/channel/g20k

★USTREAM内でTwitterにログインすると、ライブにいろいろと突っ込みが出来ます。
「それは私も経験した!」とか「こういうケースはどうなんですか?」とか「音、小さいよ!」とか。はたまた、「意外にきれいぃ~」(←前回多かった(笑))とか。

【グローバルナレッジの公式Twitter ← UST中に内容をじゃんじゃんつぶやきます】
http://twitter.com/GK_Japan

2010年12月17日金曜日

旧ブログ記事:新社会人の成長支援はどう行われるか?と期待されていること(2010年12月17日掲載)

学生さんとか内定者も読んで下さっているかも知れないので、今日は、学生が新社会人になったら、どういう「成長支援制度」が用意されているのか、という話です。(新卒入社数が20人以上というような企業の場合です)

【入社~集合研修】
●4月

・入社式
・その後、人事部主導での集合研修(部門紹介とかコンプラだのセクハラだの全員で最初に知っておくべき知識を学習するもの)

↓↓↓

・業務に関係する集合研修がスタート

★IT業界であれば、IT技術研修、それ以外ならとにかく業務知識研修
★上記以外に、いわゆる「ビジネススキル」系研修(たとえば、ビジネスマナー、コミュニケーション、プレゼンテーションなど)

・途中、場合によっては、「本社見学」「工場見学」「現場見学」など・・・。

・5月~8月くらい まで上記集合研修が続く(業界、職種、企業による)

★こういう研修は、とにかく休みがありません。月曜から金曜まで朝9時から17時はみっちり研修。1科目終わったらすぐ試験。自分で予習やら復習やらしないとついていけないようなカリキュラムになっていることが多いです。とにかく「みっちり」つまっています。何もかもが。

【配属~】
●配属
★先輩社員が1対1でつき、OJTがスタートする

・OJTとは、仕事を通じて学習していくことを指します。
・ついてくれる先輩(=OJTトレーナーなどと言う)は、2年目~20年目まで、これまた企業によります
・専門技術、マナー、業務上の必要なお作法や知識など、なんでもこのOJTトレーナーの指導の下で学習していきます

・もちろん、業務にも徐々に携わります
・OJT期間は、短い企業で入社年の3/31まで。最近は長期化傾向にあり、2年目末まで、あるいは、3年目末までというところも増えています
・OJTトレーナーは、OJTスタート前に「OJTトレーナー研修」を受けていて、「どうやって新入社員を育成すればよいか」「何を教えるのか」といったことを学習しています
・もちろん、OJTトレーナーだけではなく、周囲の先輩たちも、新入社員の指導には関わります

【OJTトレーナーが新入社員に期待していること】

OJTトレーナーはたいてい通常業務に加え、新入社員の育成に携わります。(もちろん、多少の業務調整はありますが)

ですから、できるだけ、効率よく、効果的に育成指導にあたりたいと考えています。

以下のようなことはできるだけ自助努力で身につけたり、実践したりしておしい、と期待しているのです。

・最低限のコミュニケーション力は身につけておいてほしい(「挨拶する」「敬語を使える」「呼ばれたら返事する」「人に何かしてもらったら”ありがとう”と言う」など)
・最低限のマナーを身につけておいてほしい(「ちゃんとした服装」(白い靴下を履かない、腰からチェーンをぶら下げない、ハゲシク露出しない(女性)など)
・謙虚さや素直さ(指導されたこををまずは受け止めること。かわいげみたいなもの)

・・・・

たぶん、そういうことが備わっていたら、別に入社前に「MS Officeがばっちり」でなくても、プログラムがひとつもかけなくても大丈夫だと思います。

★学ぶ姿勢や意欲、教わる時の謙虚さや素直さがあれば、後は、なんとかなると思うのです。

もちろん、それだけだと入社後苦労しますけれど、学ぶ姿勢や意欲、教わる際の謙虚さや素直さがなくて、知識や技術が高いだけの人よりは、うんと伸び代があります。それは間違いありません。

・・・・

さて、内定者は入社まで3ヶ月。

せめて、「ビジネスマナーの本」を1冊くらいは読んでおきましょう。
そして、この正月、「大人」と話す機会がたくさんあると思うので、両親、親戚の「働く大人」に、「仕事するってどういうこと?」をインタビューしてみてはいかがでしょうか?

「働くこと」の大変さ、醍醐味、楽しさ、苦しさをそれぞれの口から聞き、体験談から何かを感じとってみるのもいいと思いますよ。

それと、そろそろ「朝型」に!

12時前には寝て、6時ごろには起きる、という訓練が必要です。そして、ちゃんと「朝ごはん」を食べる練習も。

午前中からしゃきーんとするためには、生活リズムを「働く大人のそれ」にしていく・・、これも、これからの3ヶ月に取り組みたいことですねー。

というわけで、今日は、そういう読者がいるかどうか不明ながらも「内定者」あるいは、「就職活動中の学生さん」に向けたお話しでした。


2010年12月16日木曜日

旧ブログ記事:「OJTの無菌化・除菌化」を考察してみます(2010年12月16日掲載)

2003年くらいからの私のライフワークに近いのが、企業の若手育成「OJT制度」を支援です。

「後輩の教え方育て方」という100ページくらいのテキストも作ってあり、各企業でそれも使ったワークショップを開催しています。OJT制度は、かなり個別具体的なので(当たり前です)、全てカリキュラムは異なっています。(OJT制度でなくても、教育というのは本来そうであるべきでしょうが)

各企業がOJT制度を始めたなあ、と思うようになったのは、2003年ごろです。これは、人事部や人材開発部、研修部などが主体となって「新入社員~3年目くらいまでに1対1でOJTトレーナーをアサインし、育成計画を立て、密に接しながら若手の成長支援をしていく」といったものです。

背景には、

●若手が育ちにくい(若者のせい、というよりも、仕事を取り巻く環境変化の要因の方が大きいと私は思っています)
●若手が定着しない
●若手がメンタル面の問題を抱えやすい

・・・なんてことがありまして、だから、「現場にお任せのOJT(=これを”お任せジョブトレーニング”という方もいらっしゃいます)」はやめ、制度化しましょう、というのが流れです。

上記の問題を解決しようと立ち上がった制度なので、当然、「関係構築」「褒めて育てる」(もちろん、苦言も呈するけれど、言い方はアサーティブに)「本人に十分考えさせる」「目的を事前にきちんと伝える」などなど、至れり尽くせりの体制と態度でOJTトレーナーは、若手に接するわけです。

こういうことをし始めて、いくつかの問題は解消されました。たとえば、

●若手が、まあまあ育つようになった
●若手の戦線離脱が減った(=実際、離職率が下がったケースもあります。)
●若手のメンタル面の問題が減った

・・・

ただ、ふと、最近、「これでいいんだろうか?」と思うようになりました。

ここまで「至れり尽くせり」で、周囲の上司、先輩は「あれこれと配慮してくれて、納得行くように指導してくれる」という環境を作りすぎたのではないか、と。

先日、TVで「屋内砂場が流行」というNEWSをやっていました。除菌・滅菌・・・。あらゆる「菌」から子供を遠ざけるために、と。危ないから、と。

外の公園の砂場であれば、そりゃ、変なものを手で触って怪我したり、感染したり、はたまた、クサイ思いをしたりすることもあるでしょう。

でも、それで、肉体の様々な耐性が身についたり、下手に手を突っ込んだら何かで怪我をすることがあるんだな、と学習したりしている面も少なからずあるはず。

今のOJTは、若手が「失敗しないように」「つらい思いをしないように」という方向にちょっと偏り過ぎてきたかなあ、と、支援している立場としても考えるようになったのです。

現場に出たら、

●理不尽な顧客もいる
●怖い上司もたまにはいる
●理屈どおりに行かないこともたくさんある

わけで、それを「こうしたらうまくいく」「こうすればよい」「自分で納得いくまで考えてご覧」というだけでは、本当の意味で、「若手の成長支援」をしていることにはならないのではないか、と。

無菌、除菌、滅菌だけしていては、心身は丈夫にならない。

多少の「菌」(という言い方もなんですが)に触れるチャンスを職場の学びの中にデザインしていくことも考えていく時期が来たように思います。

若手は育ちにくい、メンタル面で弱い、ストレス耐性が低い、すぐ折れる・・・。いろいろ言われていますが、ハードな場面を早い段階から経験させていないから、そうなるのかも知れません。

自分が乗り越えたという経験を持ったとき、「このレベルまではいける」という自信が付くことも多々あります。

今、40代50代の方だってきっと、「あの20代のあの出来事を乗り越えられた自分があるから、今も大丈夫だと思える」なんていう体験をひとつや二つお持ちでしょう。

若手育成の現場で、どうやって「菌」を埋め込んでいくか、を私は2011年の課題として取り組みたいと思ったのでした。

2010年12月15日水曜日

旧ブログ記事:「文章から受けるイメージ」について一考(2010年12月15日掲載)

昨日、ちょっとしたご縁がきっかけとなり、初対面の方とお食事をしました。

その方とは、数ヶ月前からTwitter上でのやり取りはあったので、彼からすると(もちろん、私からしても)「文章上でのイメージ」を構築していた状態での初対面です。

お酒も入って、口も滑らかになって彼がふと漏らしたのは、「淳子さんって、ちっちゃいんですね」でした。

「人間の器が小さい」とか「肝っ玉が小さい」という話ではなく、「体の大きさ」について言及されたのです。

私をご存知の方はわかると思いますが、ごくごく普通の体格です。160センチ50キロ(今少し増えてますが・・・(笑))。

が、Twitterでの文面を見て、彼が想像していたのは、「マツコ・デラックス」のような巨漢で、「がははははー」と大笑いするようなゴッドオバチャン(しかも、大阪の)といったイメージだったそうです。

期待を裏切ってしまい、そりゃ申し訳ないです・・・。

・・・

これで思い出したのが、数年前の出来事。

「日経ITプロフェッショナル」「日経コンピュータ」などで「部下指導」「コミュニケーション」といったテーマで長年連載をしていた関係で、当社のお客様でもお読みくださっている方が大勢いらっしゃいました。

こういう雑誌の連載文章は、日経BP社のカラーもあいまって、とても固く、厳しい口調になります。


たとえば、「顧客が理解できる用語を使うということは、・・・・・などを工夫することである。」「相手が話しやすいと感じられるような態度を取ることは、自分の意識次第で可能だ。」とか。(再現すれば)

そういう文章をずっと読んでくださっていた方と初対面でお会いする時、必ず言われたのが、

「た、た、田中さんの前に出ると緊張します。何か粗相があったら叱られそうで」

です。そして、すごく緊張し、直立不動でいらしたりしました。

「いやあ、あれは、文章が硬いだけで、本人はこんなんですけど」と解説することもしばしばありました。

昨年7月から今年7月まで書いていた「日経BP朝イチメール」では、一転、「パンツがぱつぱつ」とか「CAさんに飲み物が頼めない」とか、そんなゆるゆるなことばかりをゆるーい文章で綴っていたので、そこからの読者さんは、また別のイメージを持っていらっしゃるようです。

・・・・

「どれが本当の田中さんですか?」という質問も受けたりしますが、「どれもこれも私なのですが」としかいいようがありません。

よく「文は人なり」などと言いますが、それは当たっているとも当たっていないとも言えるかも知れません。

「どういう文章に触れてその人を知っているか」によって、相手の捉え方が変わるからです。

私も読者の立場で、「え、あの文章を書いている方の生身の姿はこれ?」といい意味で裏切られたことが多々あります。

「文は人なり」でもあり、「文は文、人は人」でもあるのですね。

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そういう意味でいうと、12/13(月)のUSTREAMライブセミナーでも

「え!田中さんって、こーゆう人なのぉ~」という驚きを全世界に与えたらしいです。(全世界とは大げさな!?)

これからもいろいろな場所から情報発信していきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

参考までに、私の文章のゆるさ、というか、硬さの順番は、以下の通りです。

硬い←------------→やわらかい(再考して、並べてみました)

書籍・雑誌寄稿 > お手紙 > 電子メール > 朝イチメール > ブログ > Twitter

どこから知るかで印象はぐんと変わりますね、きっと。

2010年12月14日火曜日

旧ブログ記事:USTREAMセミナー(12/13)を終えて(2010年12月14日掲載)

昨日12月13日(月)12時~50分ほど「USTREAM」を使ったライブセミナーを配信しました。

先週先々週と2回も合計3時間以上のリハをし、当日は朝から技術スタッフが入念な準備も行っていたにも関わらず、開始直前に音声のトラブルが発生。

映像は配信できるもののマイクが全部死んでしまいまして・・・orz。

再起動だのなんだのあって、結局、全体のコントロールを行っていたMacのマイクで拾うということに。(こういうのを体験すると、毎日、定刻にTV NEWSが放映される事実って、スゴイと思います。レベルが違うにしても)

さて、本題。

テーマは、「若手のコミュニケーション」についてでした。
以下6つのトピックについてお話ししました。

●若手のホウレンソウが上手ではないのだが・・・
●日報、週報などの文章に問題が・・・
●電話を取らない、対応が上手ではない・・・
●若手からの相談:「自分の頭にある考えを言葉にしたいのですが・・・」
●若手の反応が薄く、話していると不安になります
●配属先から:「新入社員研修で”マナー”を教えているの?」

これらについて5-6分ずつ解説する(現場の取り組み事例も交えて)という方法です。途中で入っても、途中で抜けてもよいようにしました。

Twitterとも連動していたので、リアル知り合いやTwitterつながりのある方、はたまた、いろんなところからTwitterでも突っ込み、感想、コメントを頂戴しました。(ありがとうございました!)臨場感があり、私としてはなかなか楽しく進められました。

実は、当社がこのスタイルで行うのは初体験。私も当然初体験。

ドキドキわくわくの50分でした。今後、何度もトライして、新しい情報発信のスタイル、人材育成支援の仕方を模索していきます。

皆様から感想やリクエストもお受けできればと思います。

たとえば、

●12時~ではなくて、朝7時くらい~やってみては?(朝活!)
●録画を公開して!
●こういうテーマで・・(例:若手育成、IT技術、中堅リーダーの・・・)
●USTREAM中のTwitter中継の頻度をもっと多くして
●画面にPPTも出して(今回は、テロップ中心でした)

などなど。

【GlobalKnowledge公式Twitter】
http://twitter.com/GK_Japan

*なお、今回、私の目の前には二人の同僚がいて、私の話を聴いていました。私は彼女たちに語りかける、というスタイルでした。

最初、一人語りでやろうと思ったのですが、どうしても不自然になってしまうので、誰かに語っているところを映す方法に変更したものです。

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話しながら途中で何度もウケてしまったのが、「淳子さん、きれい」「意外に、きれい」「想像と声が違う」という、「内容とは無関係」なTwitterからのツイートでした。

が、今振り返ってみれば、これは、皆さんが、私に対して「励ましの承認」をしてくださったのであって、有頂天になるほどのこともありません、ね(笑)。

いずれにしても、ご参加いただきありがとうございました。

また挑戦しますねっ!

*** 追記(2011年6月5日) ***

結局、あれからさらに3回ほどのUSTREAMを行いました。ゲストをお招きしたことも。発展しますね。


2010年12月13日月曜日

旧ブログ記事:本日12/13(月)12時~USTREAMライブでしゃべります!”若手コミュニケーション事例(2010年12月13日掲載)

本日2010/12/13(月)、12:00~12:45、当社20Fにあるスタジオから、私・田中淳子が一人語りセミナーをライブ配信します。

USTREAMを使います。PC、iPad、iPhoneから視聴可能です。

★★USTREAMセミナー★★

【田中淳子のTips-in-the-BOX】 2010年12月13日(月) 12:00~12:45
http://www.globalknowledge.co.jp/ref/201012/01/

若手のコミュニケーションに関するあれやこれやをお話しします。

●「ホウレンソウでよく注意されてます」
●「日報に書く文章に問題が・・・」
●「電話の受け答えが・・」

など、現場でよく耳にする事例とその対処法(←あちこちの企業で拾い集めたお話)を1トピック5分程度で紹介するスタイルです。

タイトルにちなみ、「お題が書いてある紙をBOXから取り出し、それを解説する」というスタイルで進行しますので、途中からご覧になっても、途中で離脱してもOKなようにします。

人生初挑戦なので、ドキドキしていますが、合計3時間近いリハをしてあるので、あとは「やってみる」だけです。

Twitterと連動させます。是非、突っ込みをお願いします。

「観ているよぉ~」
「それはうちも同じ経験が」
「へぇ」
「つまらん」
「○○についてはどうなの?」など。

また、今回は、シリーズ化へ向けてのトライアルの意味もあるので、
「次回は、こういうテーマで話して!」
「こんなスタイルでやってみては?」
などもツイートしていただけるとありがたいです。

ランチタイムなので、ご飯食べながらなんとなくのんびり視聴、となれば幸いです。

*UST配信中は、USTでTwitterにログインしていただくと、私が見ている画面にも表示されるので、ライブ中に反応できます。(「手を振ってくださーい」・・・とつぶやいていただいたら、手を振る、とか)

【グローバルナレッジ公式アカウント】
*事前、事後は、以下の公式アカウントで「リクエスト」「感想」などお受けしています。
http://twitter.com/GK_Japan
@GK_Japan

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いやぁ、どーでもいい話なのですが、ここ15年か20年くらいでもっとも体重が増えている今日。まったく、どーしたことやら、という、自省・自戒の念が・・・。ただ、TVカメラではないので、本人以上に太くは映らない、と技術スタッフに言われ、ほんの少し安心(?)しているところです。

はぁ~。

2010年12月10日金曜日

旧ブログ記事:USTREAMで一人語りを配信します(12/13月曜日、12時~)(2010年12月10日掲載)

来週、12/13(月)、12:00~12:45に、当社20Fにあるスタジオから、私・田中淳子が一人語りでセミナーを配信します。

USTREAMを使います。PC、iPad、iPhoneから視聴可能です。

★★USTREAMセミナー★★
【田中淳子のTips-in-the-BOX】 2010年12月13日(月) 12:00~12:45
http://www.globalknowledge.co.jp/ref/201012/01/

若手のコミュニケーションに関するあれやこれや、をお話しします。

●「ホウレンソウがなっていないんだけどどうしたらいいの?」
●「日報に書く文章に問題が・・・」
●「メールの書き方をどう指導すれば?」

など、現場でよく耳にする課題と、対処法(特に、実際に見聞きした具体的実践例を織り交ぜて)を紹介します。

Twitterとも連動させますので、USTREAM画面からTwitterに入っていただき、つぶやく、と、スタジオの田中の目に入ります。

既に、「Vサインしてください」というリクエストを頂戴してます。しますよ!Twitterでつぶやいていただければ。

Twitter(on USTREAM)では、「●●について話してー」「見ているよぉ~」などどんなコメントでも」よいので、是非、田中に突っ込んでみてくださいませ。

お待ちしております。

【グローバルナレッジ公式アカウント】
http://twitter.com/GK_Japan

@GK_Japan

2010年12月8日水曜日

旧ブログ記事:初エッセイ集が出ます!『コミュニケーションのびっくり箱』(日経BPストアから)(2010年12月8日掲載)

日経BPストア(http://netstore.nikkeibp.co.jp/)から、年内発行。現在最終編集作業中です。
『コミュニケーションのびっくり箱 ~Junko-in-the-box~』

電子書籍。iPad/iPhone対応。

2009年7月~2010年7月まで1年間連載していた日経BP朝イチメールの全47篇に加え、既存読者の方にもあらためて楽しんでいただけるよう「特典3本、書き下ろし新作」が収録されています。

縦書きの明朝体で、ホントにちゃんとした「本」のようです。
表紙もあります。こんな感じです。かわいいでしょ?

電子書籍版の表紙イメージ。かわいい


詳細は、発行日決定後にまたお知らせします。
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私もiPadを買おう、と密かに決意しております。自分のエッセイがどんな風に読めるのか、確認したいので。

朝イチメールを始めるにあたりケイタイを初めて持ったのと似てますね(笑)

2010年12月5日日曜日

旧ブログ記事:「年齢」と「経験」・・私の場合(2010年12月5日掲載)

私は入社2年目から自分の興味に基づき、新入社員の後輩にプレゼンテーションや研修方法などを教えるテキストを作り、社内教育を実施していました。

ITよりそちらの興味が大きくなり、5年目27歳の時、米国本社で「インストラクション」や「コミュニケーション」の研修を受ける機会を得ました。

かの国の研修で目からウロコが落ち、「これを日本語化するぞ」と決意し、1991年初めて日本のお客さまに開催したのが28歳。(http://bit.ly/cfQMt3

DECではこの時から社外向けにヒューマン・スキル研修を始めたのですが、周囲は「田中が何かやっとるなぁ、まあ、しばらく様子見よう」と放置して下さったのもラッキーでした。(バブル期だからですね)

担当者は私だけで。ここで問題になったのが「年齢」と「経験」です。

20代の私が「ビジネスパーソンとしてのコミュニケーション」なんて研修をするのは、時に苦しい。なんせ、実務経験が浅い。

「あなたは他社と契約を結ぶための交渉をしたことはあるのか?」
「あなたは何かのリーダーを務めたことはあるのか?」
と問われたら、NOだったから。

もちろん、28歳で上記全部クリアしている人もいるでしょうが、私にはなかった。

経験だけではなく、「20代」という年齢の若さが「30代40代の受講者」に対して、引け目でした。

だからひたすら、「早く30代になりたい」と思っていましたし、上司も「田中さんに期待するのは30になることだ」とも言われました。(受講者にそれを言われたことはなく、単に、自分が「20代では申し訳ない」と思っていただけです)

30歳の誕生日を迎えた時、「やったー!」と思いました。

30代になってようやく少し気持ちに余裕ができました。 が、いかんせん、研修講師がメインの仕事。

相変わらず、「顧客との交渉」も「顧客の前でのプレゼン」も「他社とのアライアンス契約」も経験が少ない。提案同行はしますが、「丁々発止」になることはあまりない。

年齢ではなく、実務の面で、まだ自信が持てない状態が続きます。

そんな最中、2000年の頃の話です。(37歳。結構いい年ですね)

「プレゼンテーション研修」にコンサルタントの女性が参加されました。途中で、「私の場合、こういうケースがあるのですが」と具体的事例を出されて質問されました。その時、私としては思いつく限りの知識と経験を挙げて解説したつもりだったのですが、事後、アンケートにはこうありました。

「講師は、”プレゼンテーション・スキル”は教えられるかも知れないが、現場をわかっていない!」

衝撃的です。

確かにコンサルタントがクライアントの前で行うようなプレゼンやそれに付随する交渉場面を肌感覚で味わっているか?と問われたら「否」でした。


大きなショックを受け、考えました。

「現場経験を踏む」のは大切だ。「現場に近い話」をしなければ、受講者も納得しない。 だからといって、あらゆる職種を体験できない。どうすればよいのだろう?

考えたことは以下のこと。

●自分の職種でも顧客との折衝、アライアンス契約だのやれることは沢山ある。そういう場にもっと出て行き経験を踏む。もちろん、システムの提案のように1回の案件が数千万といった経験ではないけれど、現場の体験にはなる
●それだけで不足するものは、2つの方法で入手する

1.研修の場で出逢う「実務家」から多くのお話を聞き、自分の中にストックすること(実際、年間1000人以上とお会いし、多くの現場の苦労、いい話など沢山耳にします)
2.それらを補うために、本を沢山読んだり学校に行ったりしよう

こういう積み重ねから自分の中に「本物体験」と「疑似体験」を増やし、受講者の納得度を上げる工夫をしてみようと。

その内、年齢も40代に突入。余り怖いものはなくなってきます。私より年長の受講者が大分少なくなりましたし、「もう20年は仕事してますから」と気持ちに余裕も生まれてきたからでもあります。

本当は、全てを体験できたらそれに越したことはないかも知れません。

「体験からの語り」ほど重いものはない。でも、それは無理だから、知識や人からの語りから学ぶ、という形で補充する。これでいいのかなあ、と思います。

かたや、「体験はない」けど、「本から得た知識」と「他人からの語りから得た事例」だけで自分を支えるのはちょっと怖いなあとも思います。

「あの人、理論ばかり先行だね」なんて思われてしまうでしょう。
(以前、「20代講師」の「40代50代の”中年期以降のモチベーションとキャリア”というのは・・」というセミナーを聞いた際、「ううぅ、、ちょっと違和感が・・」と思ったことがあります。正直な話(苦笑))

・・・ さて、特に女性へ。

年を重ねるのも悪くない。体力も記憶力も衰えるし、目も見えなくなるし、大変なことは多いけれど、自分の中に余裕が生まれる。

自信は今でもそんなにないけれど、色々なことに泰然自若としていられる。

質問に答えられない時、20代の頃は、「経験が浅いからではないか」とどぎまぎしました。今は、「うーん、47年間遭遇しなかったんだから、しょうがない。調べてみよう。誰かに聞いてみよう」と素直に思えるように。

その昔、女性は「Xmasケーキ」と言われました。「24歳までが旬」という意味ですね。(その後、「大晦日」と言われた時代もあったかと。「31歳まで」という意味(笑))

でも、何歳になっても、それなりに楽しいし、仕事に幅とか奥行きが出てくる気もします。

若い頃の無理(深夜まで働くなど)はできないけれど、幅や奥行きという別の面で勝負するってことができたら、それはそれで中高年も怖くない、と思うのです。