初夏の頃、取引先に電話すると、
「はい。○○会社○○部、新入社員の山田(仮)でございます。」
という声が返ってきました。
相手に取り次いでいただき、用件が済んだ後、
「新入社員の・・とおっしゃるのですね。ほほえましいですね。」
と尋ねたところ、
「社内で議論もあったのです。そんなことをわざわざ言うのもよくないのでは、と。でも、相手に失礼なことをしてしまう場合もあるので、お目こぼしいただければ、と思い、そう言わせているんです。数週間限定のつもりですが。」
と説明してくださいました。
数日後の電話。再度「新入社員の山田(仮)です」と、同じ方が出たので、取り次いでいただく前に、ちょっとだけ会話をしました。
「新入社員の方なんですね。今は修行中ですか?電話は緊張しますよね?」
「あ、はい。電話ひとつでもどきどきします。私の対応は大丈夫でしょうか?」
逆に質問が戻ってきました。
「ええ、しっかりした対応だと思いましたよ。」
「あ、ありがとうございます。」
「がんばってくださいね!では・・・。△△さんは、いらっしゃいますか?」
「はい、少々お待ちくださいませ。」
・・・・・
たしかに、先方の担当者がおっしゃったように、「新入社員の」と名乗ることには賛否両論があるかも知れません。
でも、私は、「新入社員の」と名乗られたことで、ちょっと会話してみようかなと思いました。
顔も知らない相手ではありますが、親しみも感じ、「がんばってね」と応援したい気持ちにもなりました。
それは、新入社員研修を通じて、ひたむきに学ぼうとする多くの新入社員に出会ってきたからかも知れません。
あるいは、自分の新人時代と重ね合わせてしまうからかも知れません。
春は、「自分が新入社員だったころを思い出せる季節」でもあります。
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4-5月は、新入社員と、その育成に関わる「OJT」について紹介しようと思っています。「現代のOJT」とは何かについても少しずつ書いていきます。
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