時々、「当社のマネージャに対して、”人材育成は大切だ!”という話をしてください。人材育成の大切さを認識させたいんです」というリクエストを頂戴する。
もちろん、このようにお声がけいただくことは大変ありがたい。
ただ、ちょっと待って、とも思う。
「人材育成は大切だ!」という話がどうしてリクエストされたかを掘り下げて伺うと、
●プレイングマネージャーで、自分の仕事が忙しすぎて、部下育成に関心を持っていないんです
●マネージャが、部下を育てることが自分の仕事だと思っていないようです
なんて声が聞こえてくる。
ううーーーーん、わかる、わかる、わかるけれど、やはり違和感が。
私のような、社外の人間に「部下育成」に関する講演や研修を依頼する場合、私たちに期待していただくのは、「How」の部分ではないか、と思うからだ。
「Why」「なぜ、人を育てなければならないか」は、社内の問題、それも、とても大切な問題ではないだろうか。
●部長が部下育成を自分の仕事だと思っていない
●課長が部下を育てる意識がない
・・・
その意識を引っくり返したければ、
●部長にとって部下を育てることは自分の仕事のひとつである
●課長も同様、部下を育てるのは仕事のひとつである
なぜならば、
●当社は今度○年間でこういうビジョンを持って、こういう事業を展開しようとしていて、これだけの売り上げ・利益を目指し、業界でこんなポジションをとっていこうと思っていて、それができる人材が必要で、
●今いるメンバをそこまで育てなければ、こういうったビジョンも目標も達成できないからだ
・・・という明確なメッセージをTOPから出すことが先決だろう。
「なぜ必要か」を説いて、マネージャの意識に「部下育成は大事!私たちの仕事!」と認識させ、その考えを浸透させるまでは、社内の仕事である。(「部下育成の重要性を説いてください。だけど、時間はないのでMAXで2時間で」と言われることも多いが、2時間でそういう考えが浸透することはないだろう。刺激にはなったとしても)
そこまで行ったけれど、「じゃ、具体的にどうやればいいかわからないんです」という時、初めて私の出番だと思う。
「お任せください!色々な企業事例をお手伝いしたり、見聞きしてきましたから、ノウハウは沢山ご提供できますよ」と、こんな風に連携していきたい。
【まとめ】
●人材育成の大切さ、Whyは、社内で、あくまでもTOPなりしかるべき人が説くべし
●人材育成の方法、Howは、自社の過去の事例や社外のノウハウを活用してみる
こんな役割分担ができたら、素敵だと思う。
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出張続きで、新オフィスにまだ3回しか出社しておらず、新鮮です。
20Fのホールからスカイツリーが見えることに感激しました。
すくすく育ってほしい。
【人を育てることの意義】(2010年9月13日掲載)同様、わが胸にグサリとくる内容でした。日頃から、(1)目先の業績(2)人材の育成(3)価値観への貢献という3つの成果のバランスを心掛けてはいるけど…ともすれば、(1)だけで(反省)。嘗て、ギルバートが「能力=余裕度」と定義してた。50歳になった今、(2)(3)も考えれる余裕ある仕事ぶりをしたい。何時も、気付きと元気を与えてくれるブログ、ツィート、FB、有難うございます。
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