2011年2月24日木曜日

「わかりやすさ」が大切な時も

昨日2月23日は、「223」=「にんぷさん」・・・というゴロで、「妊婦さんの日」だったそうです。
(ちょっと無理やり感がありますが)

それでちょっと思い出したことを。

妊婦さんは、ピンクのマタニティマークをバッグにぶら下げたりしてますよね。あれがあると、他人は、「あ、妊娠中なのだ」と気づきやすく、電車内で席も譲りやすい。(もちろん、「マタニティマーク」が何かを知っていれば、ですけれども)

特に、お腹が目立たない妊娠初期は、他人が妊婦だと気づけないので、当然、その他大勢と同じに扱ってしまいますが、安定期前の方が何かと不安、危険があるはずなのですよね。

時々、「妊婦とわかるのは嫌だ」といい、その手の服をあえて着ない人がいますが、それも危険だと思います。

わかりすぎるくらいにわかる、大げさすぎるくらいに大げさな服装をしているほうが、絶対に安全です。

同僚でもWM(ワーキングマザー)が何人もいますけれど、彼女たちが7ヶ月くらいになるまで、よく「なんか太ったなー、もしかすると妊婦さん?」という程度にしか思わなかったのです(私が超鈍感、というのもあります)。

女性同士でそうなのだから、男性だったらもっとわからなかったかも知れませんし、赤の他人だったら男女問わずに気づかないかも知れません。

「妊婦だ!」と伝わるような服装、ピンクのマタニティマーク。こういうものが「アイコン」(象徴)となって、自分の身の安全を確保できるように思います。(周囲としても、そうしてもらうほうが、気遣いがしやすい)

・・・・・なんてことを考えたのは、実は、父のことがあったからです。

父や77歳まで現役でフルタイムで仕事をしていましたが、70歳を過ぎた頃から、歩くのが多少困難になってきて、駅の階段はつらかったようです。

でも、「杖を使うと年寄りじみていて嫌だ」といい、しばらく、杖を使わずに通勤していました。階段では、手すりを持ちながら歩くものの、脇を通り過ぎる人は、そういう年寄りにお構いなく、猛スピードで走り降りていったりする。

とても怖かったと言います。

ある時、観念して杖を持つことになりました。

すると、前から来る人が道をよけてくれたり、待ってくれたり、あるいは、車内で席を譲ってくれたりするようになったそうです。

これも「杖」というアイコンが作用した結果だと思うのです。

自分の不調、自分の不安。そういうものは、他人はそうそう配慮できないものです。
特に、目立たないこと、目に入らないことは、配慮以前に気づくことすらできない。

であれば、自衛手段として、せめてマタニティマークや杖といった「アイコン」を持つことが大切なのではないかと思うのです。(それだってなかなか配慮は得られないものですが)

・・・・・・

ところで、こういう「外見」でわかる場合はまだよくて、「内臓疾患がある」「身体の手術跡が痛む」という、外からはわからない不調については、本当に難しい。

気づいてもらえないから、当然、他人から優しくされない。電車で席を譲ってもらうこともできない。

不調だからと「優先席」に座っていると、「若くて健康そうなのに」とシロい目で見られるのではないか、と内心びくびくしているという話も聴いたことがあります。

「見えないところが不調です」マークなんてないわけですし、こうなると他人は配慮してあげられない。

そういう「はたからはわからないけど、不調と戦っている人がいる」ケースも、なんとなく頭においておかねば、とも思います。(しかし、自分が健康だとそれも忘れがちになります。)

===== 追記 (2011年2月24日(木)17:30 )=====

なんと、「マタニティマークを知らない」という声を聞きました。

これです↓↓
http://maternitymark.com/

ご存知ない方は、「いいえ」をクリックすると、なぜ「マタニティマーク」が必要なのか、を解説しています。

是非、ご覧くださいませ。

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