2011年6月15日水曜日

愛の続き。

昨日のエントリーは、少しだけ反響があったので、続きを。

自社製品・自社サービス、自社ではなくてもいいけれど、自分が関わる製品・サービス、その他もろもろのことを「愛している」かどうかは、仕事の成果に関係するだけではなく、本人が感じる「楽しさ」にも大きく影響するような気がします。

「ああ、なんでこんな製品を売らなけりゃいけないんだよ」と思いつつ、営業だし、ノルマあるし、仕方あるまい、と思いつつ営業していたら、それはお客様にも伝わってしまうでしょうし、自分だって楽しくない。

「仕事だから説明するけど、本当はこういうサービスなんて不要だと思っているんだ」なんて人が熱く語れるはずもない。そういう人の語りにお客様が心動かされるはずもない。

だから、やはり、「愛」は大事だと思うのです。

ところが、これは、上司や先輩が「自社製品を愛せよ」「自分が説明するサービスについては誰よりも惚れこめ」と命令・指示したところで「はい、わかりました。今から”愛し”ます」とはならないもの。

「愛」だとか「恋」だとか「好き」だとか「惚れる」だとか、そういう気持ちは、人から言われてわいてくる感情ではないから。

ほんじゃ、どうしたらいいかというと。

やはり、最初から好きではなくても、逃げずに関わってみることではないかと思います。とにかく、使ってみる。触れてみる。そうしたら、少しは好きな部分も見つかるのではないかしらん?


この話、正確かどうか自信がないのですが、同僚の体験。

以前、自動車メーカー(国産)に勤務。そこに外国の資本が入り、そのメーカーの車も取扱い品目になった。自分は、自社の国産車が好きで販売していたのに、その外国産の車なんて思い入れもないし、売りたくない。そう思っているから、販売成績がちっとも上がらない。

そんなとき、上司に呼ばれて、こう言われたんだそう。

「気持ちはわかる。でも、今、この会社では、2社の製品を扱うことになったわけだし、君たちは営業だろう。営業が、気に入らないから、好きじゃないから、と”自社”製品をお客様に説明しない、ご案内しないってのもおかしい。食わず嫌いな部分もあるかもしれない。だから、まず、”●●(←外国資本側の車)”のよい部分を自分で体験して見つけてみなさい。よい部分を見つけて、それをお客様に説明していけば、だんだんと道が開けるから」

・・

販売担当の人たちは、「あああ」と思いつつも上司に言われた通り、「いい所を見つける」という努力を始めたらしい。「好きになれ」と言われたわけではなく、「よい所を見つける」だけですね。

そうしたら、やはり、だんだんよい部分も見つかり、そこに想いをこめて説明していたら、1台2台と売れ始めたとか。

食わず嫌いを克服し、その車の良さも理解し、販売できるようになってきた、なんて話でした(たしか)。

「愛せよ」とは言えないけれど、「よいところを探してご覧」くらいなら他者が言えるアドバイスなのかも知れません。

他者に言われなくても、自分で「よいところを探す」という行為ならできるのかも、ですね。

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