2010年8月1日日曜日

旧ブログ記事:モノの見方・考え方(2010年8月1日掲載)

昨年から、マンションの理事を担当しています。理事会が3ヶ月に1回程度で開かれ、多くの意見交換をしています。なんせ、理事長がとても熱心な上に、リーダーシップをばりばり発揮するタイプなので、次々と懸案事項が解決していきます。

先日の理事会の最後に、理事長が
「ほかに何か気になることはありますか?」
とおっしゃったので、入居以来2年ちょっとずっと気になっていたことを思いきって言ってみました。

「リサイクル用の空き缶とペットボトルの捨て方」についてです。

私が住んでいる区では、区のリサイクルとして、「空き缶」「空き瓶」「ペットボトル」用の専用のカゴが配布されていて、マンションの場合は、マンションゴミ捨て場にそのカゴを設置、住人が次々捨てる仕組みにしています。あとは、回収日に清掃担当者がマンションの外に出してくださるという方法です。

このゴミ捨て場の専用カゴに捨ててある缶とペットボトルには、「きちんと潰してあるもの」「そのままの状態で入れてありもの」の2種類があります。

このように暑い季節ですと、ビールの空き缶が多く、潰さない人がいると、カゴからあふれんばかりになってしまっています。

一人ひとりが潰して出せばカゴの収容効率が上がるのだから、住人に「空き缶とペットボトルは潰して出してください」と通知したほうがいいのでは?と私は発言しました。

すると、理事長が、こうおっしゃったのです。

「ああ、あれですよねぇ。確かにそのまま出してあるとかさばるんだけど、中をきちんと洗わずに小さく潰されていると返ってリサイクルしづらいとかあとがメンドクサイという話もあるんですよね。洗わないで出すなら、つぶさないでそのまま出してくれたほうがいい、という説もあります。」

それを聞いて、ああなるほど、そういう考え方もあるなあと納得してしまいました。

「缶を潰して出すべきである」「そのほうがかさばらずに、カゴに沢山捨てられるじゃないか」と2年間も小さくフンガイしていた私は、全く別の考え方、見方を示されて、ちょっとビックリしました。

それと同時に、これは、仕事でも同じようなことが多々あるだろうなあと思いました。

「どうしてこうしないのか?」「こうすればいいのに」とある人が憤慨していることだって、その担当者から見たら、「こういう理由でしていない」「こういう事情により、こうなっている」と理屈がちゃんとあって、でもそれを知らない人間は、いつも文句を言ってしまう。

自分のものの見方は正しいとか自分は正しく判断している、とついつい思い勝ちだけれど、他のものの見方もある、ということをこうやって対話することで知ることが出来るのですね。

エコとかリサイクルの観点からどれが「正解」なのかは知りませんが、とくかく、物事は「多面的に見ないといけないな」と学んだ出来事でした。

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