2009年6月6日土曜日

旧ブログ記事:父の引退。(2009年6月6日掲載)

今日は実家近くの料理屋さんに家族全員集まっての会食でした。

父が77歳にして、とうとう現役を引退しました。内科医(勤務医)として、40年以上医療の現場にいました。その「お疲れ様」会を催したのです。 

「60歳定年だとあと10数年だなあー」とたまに思う私ですが、父と同じ77歳までにはまだ30年以上あり、これまで仕事した年数よりもうんと長く、そう考えると77歳までフルタイムで仕事をしていた、というのは凄いことだと改めて思います。

父は30代の頃、アメリカのウィスコンシン大学に、ある医療技術を指導しに行ったこともありました。45年ほど前、日本のその技術は、アメリカの医師の卵に指導をするほどの物だったらしいのです。

母と1歳の私もついて行って、冬はマイナス30度にもなる、かの地に3年間を過ごしました。(なので、当時は、私も英語がぺらぺらだったんです。帰国時が5歳なので、大したぺらぺらじゃありませんが。)

帰国後は横浜の総合病院に勤務していました。私が子どもの頃のことです。夜中に病院から電話がかかってくると、着替えてタクシーで病院に駆けつけることもありました。

自分が担当している患者さんの急変という、特別な場合だったのだろうとは思いますが、何時であっても前夜に何があっても、電話ひとつでぱっと目覚めて仕度して出かける姿をよく覚えています。

家では、TVの前でごろごろしている父が、ひとたび白衣を着ると別人のように厳しい表情になり、病院で見かける姿は、家族なのに近寄りがたい威厳がありました。

プライベートと仕事の顔があれほど違うというのは、スイッチの切り替えがとても上手だったのかも知れません。

これからは、ゆっくりのんびり、身体を大事に過ごしてほしいと思います。

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