2011年1月24日月曜日

ある日突然「新人研修の講師をしてね」と言われたら・・・。

そろそろ「新入社員研修」の季節です。

3月までは、人事部・人材開発部などは「新入社員の受け入れ」準備でお忙しいことでしょう。(最近は、「採用活動」も時期的に並行してしまうので、もう「てんやわんや」という声もよくお聞きいします。)

私たち講師たちもカリキュラムの最終の詰めやら、それにあわせたテキスト改訂だとか、はたまた、各社様々なご要望に応じた資料作成などに追われる日々です。

そんな中、昨年くらいから、「社員」が「自社新入社員」研修の講師を務めるケースが増えてきました。もちろん、以前からもそういう仕組みで動いているところはあったのですが、「増えたなー」というのが2010年度くらいからだったでしょうか。

会社のこと、製品のこと、仕事のことがよくわかっている先輩社員が、自社の新入社員研修を担当するというのは、よいことではあります。

新入社員も、「自社の先輩」に教われば、配属された後も「新人研修の際、お世話になった先輩だ」という意識をいつまでも持ち続けることができるでしょう。

ただ、「講師は、1日にして成らず」なのです。

「話すのが得意」「技術に長けている」というだけで、「それでは、新入社員研修を担当してね」といわれて戸惑う方はとても多いのが現状です。

それでも、と、講義をしてみれば、新入社員から「ツマラナイ」「眠くなる」などと辛辣な評価を受け、落ち込むことも・・・。

先週、「社内講師速習コース」を初めて開催しました。社内講師を任命された方向けの1日研修です。

参加者は、4月からの新入社員研修に駆り出されることになった「社内講師」の方でした。臨時で2日か3日「ビジネスマナー」や「仕事の進め方(たとえば、PDCAなど)」を教える役目を負っているとのことでした。

「どんな不安がありますか?」とお尋ねすると、こんな話が出ました。

●「ビジネスマナーを教える時は、”あるべき姿”を伝えるけれど、現実にはそうならない部分もある。そこを指摘されたら、どう対応すればよいのだろう?」
⇒ たとえば、「服装」について指導する。しかし、廊下を歩いている先輩には、ちょっと乱れたの人もいる。「あれはいいのか?」と言われたら、どぎまぎしてしまいそうで・・・。

●「答えられない質問を受けたら、どう対応すればよいのだろう?」
⇒ 事前にどれほど勉強しておいても、社会人経験が豊富でも自分には答えようがないことや未経験なことを尋ねられるかも知れない。その時の対処法を知りたい。

●「演習をさせる際、学生時代の経験から、進み具合に大きな開きが出る可能性があると思う。どこの照準を合わせるべきで、そこに合わない受講者にどう対応すればよいのか?」
⇒ 「退屈だ」と思わせてもいけないし、あまりに「落ちこぼれ」させてもいけないとは思うのだが・・・。

●「研修の受講日誌の添削にとても時間がかかってしまうのだが、どこまで面倒みればよいのだろう?」
⇒ 誤字・脱字に始まり、「日本語と思えない」文章をどうチェックすればよいか?

・・・・・

ああ、なるほど。私には、どれもこれも心当たりもあるし、たくさんの経験もしました。

こういった課題を解決していかなければ、自信を持って「社内の先輩講師です!」と胸張って登壇できないのですよね。

当社では、採用された講師の卵がお客様向けの研修でデビューするまでには、約2.5ヶ月掛けています。研修内容の学習だけではなく、インストラクション技術を学び、練習を繰り返し、全員の前でリハーサルを行い、「合格!」となるまでにはそのくらい期間が掛かるのです。

ただ、「一時的に新入社員研修を担当する社内講師」であれば、ほんの少しのコツを覚え、「新入社員研修」を担当する者としての心構えを持っておくだけでもずいぶん気が楽になりますし、自信を持って登壇することもできるでしょう。

これから大変な日々が続くとは思いますが、社内で講師に任命された皆様、是非、準備に余念なく頑張ってください!

それから、もうひとつ大事なこと。

「体力作り」。

毎年1月を過ぎると、「さあー、新入社員研修に向けて、”走り込みの季節”ですよぉ~」と社内向けメルマガで発信している私。

1月2日から、Walk&Jogや自転車など有酸素運動と筋トレを週2以上のペースで行っています。

イチに体力、ニに体力。

新入社員研修を無事乗り越えるには、まずは、「身体」だったりするのです。

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