「今日の自分は明日(あした)の他人」
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「後輩に教えたいことは?」のワーク中、飛び出た発言。
「プログラムでも議事録でも丁寧にきれいに、わかりやすく書きなさい。”今日の自分は明日の他人”だから、自分だって自分が書いたものがわからなくなることがある。だから、誰が読んでも、後日資料をあたることがあった時でも、わかるように・・を意識して成果物を作りなさい」と教えるのだそうだ。
「今日の自分は明日の他人」
語呂もいいし、なるほどと納得してしまう。
この方は、こんな話もなさっていた。
「ずいぶん昔のプログラムを見ていたら、”わかりづらいコード書いてあるなあ””誰だよ、こんなもん作るの?”と思っている内に、”あ、オレだ”って気づいた。そのくらい、自分がやったことって覚えていないから、自分も含め”他人”が見た時わかるようにする意識って大切なのです」
で、「その”今日の自分は明日の他人”はオリジナルですか?」と尋ねると、「いやあ、代々うちの部署で引き継がれているメッセージで」とのこと。
いい名言が伝承されているチームだ。
確かに、自分が書いたノートなのに、後で見たら「これ、何を記録したつもりなんだろう?」と思うことはたまにある。ある気になったキーワードだけ書きとめ、いきさつだとか思考のプロセスなどを記載していないので、役立たなかったりする。
仕事は、常に明日へとつながっていく。
「明日には他人化する自分」にもわかるように、様々なアウトプットを残しておく必要があるのだ。
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研修の仕事をしていてラッキーと思うのは、こういう名言を聞くことができること。
現場での生々しい話、いい言葉、多くの方が現場で行う工夫など、講師が1番得しているんじゃないかとすら思う。
人より多くの「お得な情報」「役立つ言葉」「現場事例」を聞くことができる立場にあるものとして、守秘義務は保ちつつも、多くの方にそれを紹介するのが私の使命だろうと最近考えるようになった。
だから、寄稿やら講演やら社外のお仕事でもできるだけ引き受けるようにしている。
あるひとつの現場で行われていることが私の筆(厳密にはPCだけれど)や口を通じて、多くの現場に伝播していったら、あちこちでハッピーが生まれると思うから。
大したことは出来ないが、自分が得られた情報や智恵は、多くの人と共有したい。
それが、私ができる「社会貢献」かなあ、と。(なんて、偉そうに言うほどのことでもないけれど)
そういえば、朝イチ仲間の平本あきおさんが、こんなことをおっしゃっていた。
「オリンピック選手などのアスリートのメンタルコーチをしているのは、彼らの成長支援をしたいだけじゃなくて、彼らを観て勇気付けられる多くの人がいるから。多くの人を勇気付け、元気付けられると思うから、アスリートを支援する」
そうだよねーと思った。平本さんほどの影響力はもてないけれど、私にできる「働く人を少しでもハッピーにできる」活動はこれからも続けたい。それが、研修の現場であったり、このブログであったり、Twitterであったりする。
*** 追記(2011年5月29日) ***
「今日の自分は明日の他人」は、出典がある、と誰かに聞いた気がするのだが、なんだか忘れてしまいました。調べればよいのですが・・・。
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