中ノ島に大阪支社(支店か?)があり、その会場で当社のお客様と「情報交換会」をしたのです。
IT系企業の人事や人材開発、研修のご担当者が集まっていただき、主に「新入社員のOJT」どうしてます?というお話を。
その本題は置いといて、全員が共通しておっしゃっていたのが、
「現場の本音をどうやって集めればいいのだろう?現場の声を聞きたいのでアンケートなどとるけど、本音がなかなか出てこない」
ということでした。
わたくし、研修の場で、どちらかというと「現場のエンジニアさん」と接することが多く、その場でよく聞かれるのは、
「どうして、この研修の場に終日人事が参加していないんだ?」
「人事は、ディスカッションで挙がっている課題、現場の問題点を知っているのか?」
と言った声です。
人事・人開(人材開発)の方たちは、決して現場を見ずに「人材育成のフレームワーク」を作ったり、研修を設計したりしているわけではないのです。
現場のニーズや困っていることを把握して、現場・現実に即した研修を設計・提供したいと思っている。もちろん、それは、研修というスタイルでなくても構わないのです。とにかく、現場の方がよりスキルアップしたり、より仕事がしやすい状況になったりする手助けであって、かつ、人事や人開が関われることであれば、提供しようと思っているのです。
そこで、アンケートをとるわけです。または、現場に出向きヒアリングをする。
たとえば、OJTに関して。
「OJTについて、所属長は協力してくれますか?」
「所属長は、新入社員と積極的にコミュニケーションしてますか?」
なんてことをアンケートで尋ねると、
「問題ないです」
「大丈夫です」
といった回答が戻ってくる。
ところが、ナマでヒアリングすると、
「上司も教育したほうがいいんじゃないですか?」
「上司が非協力的なので、OJTトレーナーは大変!」
などという声が聞こえてくる。
人事・人開としては、アンケートで多少データを処理した状態で、次に進みたいのだけれど、本音は「口頭では言うけど、文面では出さない」という状態に困ってしまう。
アンケートをとる側としても、
「これは、人事考課に無関係ですし、上司へフィードバックもしませんし、安心してアンケートに本音で回答してください」
と言っても、「大丈夫です」「問題ありません」と戻ってくることが多いようです。
それだけ、「何かをおそれている」証拠なのだとは思います。
人事 VS. 現場。
この関係は、常に「VS.」な状態にあるような気がします。
現場の方は、「人事は現場のことを知ろうとしているのか?」と言い、人事の方は、「知ろうとしているけど、語ろうとしてくれないじゃないか」と忸怩たる思いを抱く。
どちらも、「よかれ」と思って動いているはずなのに、相容れない部分があるのはとても気の毒で切ないものがあります。
この辺りの「情報流通」をもっとスムースにする方法はないかなあー、私達にお手伝いできることはないかなー、と考えつつ東京に戻って来たのでした。
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