2010年7月6日火曜日

旧ブログ記事:上司の努力を笑ってはいけません。(2010年7月6日掲載)

何かと批判の対象になる上司。

コーチングの研修から戻ってきて、突然、「傾聴」らしきものを始めると、部下が「なんだか、今日は普段と違って、やたらと”なるほど””なるほど”って言うから気味悪くて」なんて後でウワサしたりする。

あるいは、部下が何かを提案する。普段は、「それはダメだろう」と一刀両断するのに、その日は、なぜか「●●さんはそういうアイディアを思いついたんだね」なんて受容的な聞き方をする。そればかりか、「すごいね」「それは面白いね」などと褒めてくれたりもする。

すると、『ああー、気持ち悪い。上司、どんなドーピングをしたんだ?』といぶかしく思う。

・・・これって、かわいそうじゃあないだろうか。

「他人は変えられないが、自分は変えることができる」
「過去は変えられないが、現在は変えることができる」

という言葉をよく耳にする。

上司が、
「これまでの部下との対応方法(過去)」を捨て、「研修で学んできた新しい方法と取り入れようと努力している(現在)」というのに、受け手がそれを辛かったり、斜に見たりしてはかわいそうである。
「部下に変われ」といわず、「上司としての自分を変えてみよう」と頑張っているっていうのに・・・。

・・・・

部下は、上司に変わって欲しいと思う。
たとえば、「私の話を聴いて!」「たまには褒めて!」と言う。

なのに、上司が突然その行動を変えると、「怪しい」「変なの」「笑っちゃう」「無理しちゃって」と言う。

それは、フェアじゃない。

誰かが変わろうとしている時、それを笑うのではなく、暖かく見守るべきである。あるいは、応援してあげるのがその行動変容を促進する力になるのだ。

上司がある日突然、何かを始めたら、そっと暖かく見守り、可能であれば、笑う代わりに、こうフィードバックしてあげて欲しい。

「ちゃんと話を聴いてもらえたので、すっきりしました」
「褒められると気持ちいいですね」
「最後まで話を聴いてくださって、ありがとうございました」

こういうフィードバックを受けることで上司だって自信がつく。

それと、上司も笑われたら、「やっぱり、元通りにしよう」などとすぐあきらめず、「研修で習ったことをやってみているんだ!」とカミングアウトすべし。

言っちゃったほうが楽になる。絶対に。

0 件のコメント:

コメントを投稿