2010年7月21日水曜日

旧ブログ記事:ノートを取らせる方法(2010年7月21日掲載)

先日読んだ大島武さんの『プレゼン力が授業を変える!』に、こんな解説があり、あ、そりゃそうだなあ、確かに、と思ったのでした。

「学生はノートをとるのが苦手で、先生が話していることをノートに取るなんて、とても難しい。だけれど、板書したものはノートに取る。これはもう間違いなく取る。ノートに取れ、といわなくても取る。10何年間かの学生生活の間にしみこんだ習慣だから。だから、もし、ノートを取らせたいと思うなら、板書するのが一番。大事なことを話してもノートに取らないかも知れないが、板書したらノートにきちんと取る。それを考えたら、ノートに取った時、きれいに見えるよう、板書のプランはちゃんと立てておくべき」
(上記、引用ではなく、記憶に残ったメッセージを私なりに再現したものです)

新入社員研修を担当していると、最初の頃は、「ノートを取りましょう」「メモしましょう」と、もう口がすっぱくなるほど言い続けなければなりません。

黙っていても、ノートは取らない人が多い。だから、おのずと記憶からも消えていく。(実は、新入社員だけではなく、20代でも30代でも40代でも最近は、ノートを取る人が減ったので、講師は何度も「ここはメモしておくといいですよ」といわねばなりません)

ノートを取りましょう、と何度も言うよりも、板書したら、「板書されたものはノートに取る」というスイッチが自動的に入るから、言わなくてもノートに取るもんだよとは、言い得て妙、本当だなぁ、と思ったのです。

ところが、最近、講師は、PCの画面をスクリーンに投影するだけではなく、受講者の発言や自分が伝えたいことをPowerPoint上で打ち込んで映したりしてしまうので、板書をしない傾向があります。面倒だ、字に不安がある、など様々な理由で。

「PCで打ち込んで投影したら、板書と同じだから、受講者はノートを取るだろう」と思うのは間違いで、その時挙がるリクエストは、

「そのファイルください」

になってしまいます。

デジタルデータになっているものは「下さい」になりがちです。

板書は、アナログデータです。おのずと受講者も「アナログに記録しよう」と思い、ノートに留めようと思うようです。

今週から(まだ2日目ですが)、板書を意識して増やしてみています。本当にノートを取るようになりますね。

これを日常に応用するなら、会議でも上司が板書する、打ち合わせで裏紙などにメモして部下に見せる、などすると、部下・メンバは、よりノートに記録するようになるの・・・かも知れません。

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