午前の部の講師、千葉商科大学 上嶋洋一 氏の話の最後は、こんな内容でした。
「私にとってのカウンセリング」
「私にとっての看護」
「私にとっての教職」
といったことを、自分の言葉で丁寧に語ってみる、文章に書いてみる。
「カウンセリングとは、○○さんによると、こういうことで」とか「本には、こんな風に書いてあるけど」ではなく、「私の体験から、今の”自分”が考える自分の職業をじっくり考え丁寧に語る・書く」
それこそが、「経験から学ぶこと」になるのではないか。今の自分が考える・・という部分も重要な気がします。
・・・・・
上嶋氏は、授業で
「私にとってのカウンセリング(など)」を学生に書かせて、以前は、それを自分だけが読んでいたそうです。
しかし、教師が読むだけではもったいない、経験の共有をしなくては、と考え、「書いた」ら「4人で見せ合い、コメントし合う」というスタイルに変えたとか。
すると、そこには、自分とは違うものの見方、体験があるし、他者からの質問や感想を聞けば、また、自分の経験に意味づけをしなおしたり、考えの幅を広げたりすることもできると言うのです。
なるほど、これは、とてもいい方法ですね。
自分の職業を丁寧に振り返る、という作業を私達は日ごろちゃんとはやっていないと思うのです。
もちろん、「研修の講師というのは・・・」とある程度、まとまった言葉で話せるけれど、そういう職種説明のレベルではなく、自分は何のためにその職に就いているのか、その職から何を学び、何を得ているのか、何を持って他者に貢献しているのか、自分でなければダメな部分は何か、自分ならではの要素ってあるのか。そんなことをじっくり内省して、文章や言葉にする、というのは、かなり時間のかかることだからです。日々の業務に忙殺されてしまい、立ち止まって考える、ってことをあまりしていないような気がします。
入社の応募者(学生やキャリア採用候補者)に、そういう質問をするのに、すでにその職種についている側が案外、同じテーマをじっくり考えてみたことはなかったりする、というケースもあるやもしれず。
「私にとっての○○」の○○部分は、それぞれが従事している職種を入れてみればよいのですが、勤労感謝の日でもある今日、「私の仕事」をちょっとマジメに考えてみようかなと思っております。
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