2009年8月26日水曜日

旧ブログ記事:奇病列伝(2)(2009年8月26日掲載)

今朝の「朝イチメール」は、「マリオさんのOJT」(日経BPさんとビデオ製作をした時の思い出)がテーマでしたが、(何ヶ月も前に出した原稿なので、掲載されて初めて「お、この週はこれか」と自分でも懐かしく思う)その時の、全く別の体験をば。

2005年。

グローバルナレッジのオフィスを借りた撮影が1月中旬の土曜日朝8時から翌朝6時まで。(一旦帰宅。シャワー浴びて、仮眠)

まだロケが残っていたので、再度日曜11時くらいに再集合して、さらに月曜朝6時まで続く、という、過酷な撮影スケジュール。全部付き合ったので、私も、ほぼ2晩徹夜をしたのでした。

その後も音声の編集などで、2月に半徹夜が1回。

そんなこんながいろいろあって、その後全ての作業が終わりかけたころ。 2005年3月中旬の日曜日。

朝、目覚めると、なにやら、目の前の景色がおかしい。

TVをつけてみる。TVの画面に映る人々がゆがんで見える。

いや、人々だけでなく、TVの四角い枠自体がくねくねゆがんでいる。

ん?

目をつぶり、再度、開ける。

ゆがんで見えるだけでなく、中心に黒い空洞があるようにすら見える。

あれ?どっちの目?

右・・ゆがむ。
左・・・正常。

あ、右目が変なのね。

しかし、変って、何がどうなったのか?

・・・・

脳の病気?

翌月曜日、眼科へ。

診断は、 「中心性漿液性脈絡網膜症(ちゅうしんせいしょうえきせいみゃくらくもうまくしょう)」 (長っ!)、略して、「中心性網膜症」。

網膜に穴が開いて水が漏れた状態になっている・・・とか、そんな話だったような。

治療法は、「漢方を飲む」だけ(レーザーで手術する手もあったのですが、焼き切ったところに暗点が残るからお薦めしない、と医師に言われました)。

3月発症。7月に穴がふさがるまで、全治4ヶ月。
過度のストレス(精神的ストレスではなく、肉体的なストレス)による場合が多いとのこと。 撮影による2日連続の徹夜が原因と思われます。 (なんせ、人生で徹夜したことがほとんどなかったので、身体が慣れていない)

景色が全部ゆがんでいる世界というのは、なんともいえないものでした。

人の顔は、水中で見ているようですし(誰もがピカソの登場人物みたいに見える)、横断歩道とかエスカレーターとか、全部ぐにゅっと曲がって見えるし、その上、真ん中は、黒く見えなくなっているし、(目をつぶっても、この●だけは、ずっと見えるし)

右目と左目で見える色も異なるので、今自分が見ている色がわからないし、暗澹たる気持ちになった・・・数ヶ月でした。(しかも、外からは、何の異変もないので、誰にも理解されず、同情もされず。「景色が全てゆがんで見えます」と訴えても、「全然わからない」と同僚には言われる始末。)

自然治癒狙いに近い治療方針だったので、時間かかりましたが、これが5月くらいから自分でもわかるくらいに、「開いた穴がふさがっていく」=黒い点が小さくなっていくのを実感。

現時点で完治。ただし、再発の可能性がある、というので、半年に1回くらい眼底検査を受けています。

徹夜仕事をあなどるなかれ。

なお、この病気は、どの情報を見ても、「30代~50代の働き盛りの”男性”がなりやすい」(いいのか?わたし・・・) そうです。

奇病列伝、その2でした。

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