2010年5月17日月曜日

旧ブログ記事:リクルートスーツは誰のために必要なのか?(2010年5月17日掲載)

今更ながら、ですが、2年ほど前によく売れていたらそお『就活のバカヤロー』(石渡嶺司、大沢仁共著:光文社新書)を読んでいます。まだ半分ですが。

これを読むと、「就職活動狂想曲」の模様がよく分かります。

学生も翻弄され、
大学も翻弄され、
企業も翻弄される。

負のスパイラル。誰もハッピーじゃないのに、ただ、就職活動の早期化が始まり、大学時代は「就職活動をするために費やす」といったような・・・。

全部読んでから再度、考えをまとめる必要はありますが、その前に「リクルートスーツ」について考察。

14年くらい前、グローバルナレッジネットワークが創立した時のこと。

会社創立初年度なのに、「新卒採用をしよう」ということになり、まだ、オフィスを間借りしていたDECの人事部の協力を得て、新卒採用活動を始めました。グローバルナレッジ自体には人事部が存在しない段階だったので、私が手を上げて、「採用活動」に従事することになりました。

日経新聞に数行の広告を出したり、DEC人事部のつてを使ったり。
で、2-30人の学生が応募してきてくれたので、SPIも行い、面接もしました。

この面接で思ったこと。

「リクルートスーツは本当に必要なのか?誰のためのリクルートスーツなのか?」

です。

なんせ、たとえば1日5人面接しますね。黒っぽいスーツに、当時は、白い開襟シャツの襟をスーツの外側に出す着方が主流で、全員、その格好で来社されるわけです。

面接は、1時間ごとに5時間連続だったりします。

面接が終わって、夕方、人事部の方などと「2次選考に行くのはどの学生?」という議論をするのですが、映像として思い浮かばないのです。

人間、服装や髪型もその人の印象としてインプットされるものですが、その、ファッションという記号が全員同じ。

こりゃぁーまいった。と思いました。

別にTシャツ、Gパンで来いとは思いませんが、もうちょっと自然なスーツで来てくれたほうが嬉しいと思ったのです。制服のようなリクルートスーツより、人によって多少違ったスーツのほうが嬉しいと思うのです。(覚えやすい、個人を識別しやすい)

服装もセットで人のことを思い出し、それで、「あの男性は、こういうタイプだった」とか「あの女性はこんなことを発言していて、期待できそうだ」などと話し合えるような気がします。

「リクルートスーツ」。あれは、一体、誰の陰謀でしょうか?
そして、誰のためになっているのでしょうか?

私は、25年前の就職活動時。すでにリクルートスーツってのものは出回っていましたが、あまのじゃくな私はモスグリーンのスーツ1着で通しました。

面接の際、どの企業でも、服装のことは何も言われませんでしたが、別に大丈夫だったんじゃないか、と思っています。

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それにしても、その年、新卒で採用したのは女性5人。今でも3人が在席し、大活躍しています。

日経新聞に1回だけ掲載された、小さな広告(予算もなかったので)を見て、この名もない、ちっちゃな企業に就職しようと思う勇気と決断に感服します。

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