2009年10月14日水曜日

旧ブログ記事:「計画された偶発性理論」事例をば(2009年10月14日掲載)

昨日(10/13)紹介した「計画された偶発性理論」というのは、

●いろんなことが偶然に左右される
けれど
●その偶然を引き起こしているのは、自分の行動だったりするんだよ

といったものなんですが、これで思い出すのは、母の友人のこと。

母の学生時代からのお友達(Fさん)に、「パッチワークのプロとして活躍」している方がいます。その道で有名な方らしい。

作品を見せていただいたことがありますが、かわいらしいパッチワークではなく、とてもデザイン性のある、かっこいいタイプの作品群でした。

この方がパッチワークを始めたきっかけというのがオモシロイ。

おそらく20代の頃の話だと思います(4-50年前のことです)。

何かのチラシを見ていたら、「洋裁教室の講師募集」と出ていたそうです。 ちょうど仕事でもしようかなぁ・・・と思っていたところで、「洋裁なら教えられるかな?」という気持ちもあり、早速、教室に出向き、「この”洋裁教室”の講師募集を見てきました」と言いました。

「あら、さっき、先生が決まっちゃったのよ」と言われたものの、「こちらの教室はまだ先生が決まらないんだけれど」と差し出されたチラシにあったのは、「パッチワーク教室の講師募集」。

この時点で、Fさんは、パッチワークを学んだこともなければ、自身で作ったこともありませんでした。

それなのに、「はい、できます。こちらの講師をやります」 と宣言し、その場で契約してしまったそうです。

それからどうしたか。

本屋さんに行き、初心者向けパッチワークの本を買って独学で1週間で勉強し、翌週の講座から無事講習を始めてしまったそうです。

それから数十年、今や、お弟子さんも数多く取る、さらに、展覧会でも作品がいい場所に飾られるような、かなりの有名な作家になったのです。

人間、何がどう転ぶか分かりませんが、 「計画された偶発性理論」で言えば、

●パッチワーク講師が募集されていたのは偶然かも知れない



●洋裁教室に応募しようとした
●「パッチワーク」未経験ながら、「できる」と宣言してしまった
●本屋でパッチワークの本を買い、1週間で独学した

などは、自らの意志で起こした「できごと」ですよね。

「パッチワークの大家」になりたい、という目標やビジョンがあったわけではないのだけれど、結果的にその道で極めたわけです。

クランボルツさんの本を読むと、このFさんの話をよく思い出します。

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