2009年10月16日金曜日

旧ブログ記事:「48点」(2009年10月16日掲載)

ある30代のエンジニア(SE)さんが教えてくださった話です。

SE: 「前の上司がやたらと点数をつける人でした。たとえば、会議が終わると”さっきの説明、50点”、提案書の素案を提出すると”これ70点”と成果物に対して言うだけじゃなくて、突然、”今日のキミは48点”などとも言うんです。」

田中:「ふむふむ。何でも点数化なさるんですね?で、それ、満点と採点基準は?」

SE: 「それが、教えてくれないんです。”どこがどう50点ですか”とか”そもそも満点は100ですか?”と聞いても、”50点は50点だー”と言うだけで。」

田中:「はぁ。・・それって、ちょっと・・・」

SE: 「そうなんです。ちょっと・・・どころか、かなり、というか、すごく、ウザイ!」

田中:「うーむ、ですよねぇ。」

SE: 「理由も根拠も満点も基準も示してくれないけど、なんでも点数化されるんです。いらっとします。」

田中:「わかります。フィードバックって、”次はどうしたらい いか”を考えるきっかけにならないと、役立たないですもんね。その上司とはどうなったのですか?」

SE: 「もう部署が離れたので、関係ないからいいんだけど。」

田中:「なんと言ったらいいか・・・。とりあえず、よかったですね。」

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「いいならいい!悪いなら悪い!と言ってほしい」・・・と「部下」の立場からはよく耳にします。とはいえ、「30点」だけでは、「いいのか、悪いのか」すらわからない。

フィードバックって、具体的に「何がどうよい」とか「どこをどうしたらよりよくなる」とか、部下が次の行動を起こす際のヒントとなってこそ意味があるんじゃないかと思ったエピソードでした。

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