甥っ子(&ママ)が周産期医療センターですごくお世話になったのは今年のこと。その時々の、様々なことを思い出し、どのシーンを見ても、号泣。
そりゃそうと、こういう医療ドラマは、医療従事者が見ると、「そんなのないよ」「それは絶対にしない」と、笑っちゃうことが多いようですが、じゃあ、どこまでリアルならいいのかという問題もあるような気がします。
以前、日経BP社とのコラボでコミュニケーションに関するDVDを作成したことがあります。
(朝イチメールでは「マリオさんのOJT」というタイトルでその時のエピソードのひとつを紹介しました)
再現映像(OK例、NG例)のシナリオは全部私が書いたのですが、それを監督が「映像のプロ」として手直ししていくのです。
すると・・・・。
顧客側の部長役のセリフが「君・・・したまえ」「君・・・してくれないかね」などと直されてくることがありました。
あるいは、後輩男性を先輩女性が「●●クン」と呼ぶ、とか。
打ち合わせ時に、「あのぉ、今どき、”キミ”とか”クン”なんて、たぶん、ほとんどの人は言わなくて、どういう関係であったとしても”さん”が多いのではないかと思います」 「それと・・・、したまえ、とか、してくれないかね、という男性に出会ったことはありませんが・・・」 と言ってみると、監督は、こう教えてくださいました。
「田中さん、そりゃ、ごもっともです。でも、映像というのは”わかりやすさ”も重要です。リアルにリアルを追究していくと、結局、分かりやすくなくなる。だから、かえってリアルじゃなくなる。
たとえば、50代部長(客)と30代SE(サービス提供側)が、共に敬語で話すとしますよね。
『滝澤さん(SEの役名)、この画面のエラーはどうして表示されるんですか?』
『山本さん(部長の役名)、このエラーの理由は・・・・なんですよ。』
ほらね、わかりにくくなるでしょ?
だから、”実際にはそんなしゃべり方しないよ””現実の世界では、そんな方法は取らないよ”というのを映像ではあえてやらねばならないこともあるんです。それが、かえって、リアルになるからです。」
なるほどぉ~。
なるほどぉ~。
というわけで、私もこのブログで、「キミさあ」とか「●●クンは」とか「ボクが思うに」とか書いていますが、実際には、私は相手を名前で呼んでいるし、登場する男性は「ボク」「オレ」ではなく、「わたし」と言っているし、 そこは、”情景が浮かびやすい”ように、表現を変えているわけです。
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