2010年2月18日木曜日

旧ブログ記事:女性誌の取材で気づいたこと(2010年2月18日掲載)

東京地方、本日も雪であります。
朝起きたら真っ白だったので驚きました。何度降るんだろうか?

ところで、昨日、とある女性誌の取材を受けました。読者から「後輩の育て方」で悩んでいることを募集し、集まった様々な事例に対して、私がヒントを出しましょう、というようなものです。

発行が4月なので、無事掲載されたら詳細をご案内しますが、インタビューを通じて思ったことを。

こういう取材の場合、記者や編集者は、基本的に「オープンな質問」をします。(オープンな質問とは、「はい/いいえ」で答えるクローズな質問とは異なり、「どのように?」「具体的に言うと?」と、回答者に詳細な説明を求めるタイプのものを指します)

そうすると、私に何が起こるか?

「深く内省」するんですね、これが。本当に、本当に深く内省するんです。

たとえば、昨日のインタビューで、こんな質問がありました。

「この雑誌の読者層はアラサー(30歳前後)の働く女性なのですが、中堅として仕事をしている女性が20代の後輩達との接し方や教え方・指導方法に悩む声は多いのです。そういう働く女性たちに田中さんが『こんな風に考えたらいいよ』とアドバイスするとしたら、なんとおっしゃいますか?」

うーーーーーーーーーん。考えますよねぇ。これ。

いろいろ頭には浮かぶけれども、簡潔に言うのも難しいし、そもそも、これって、これまでに自分が体験したことをベースにした仕事のスタンスだったり、価値観だったりを問われているわけで。

だから、「うーん、そうですねぇ、なんと言えばいいかなあ」と頭をフル回転し、考えをまとめ、言葉を選んで答えました。(それでも、帰宅してから、「こういう表現をすればよかった」と悔やんだりするんですけど)

「オープンな質問」というのは、ひとに内省を促します。”コーチング”というスキルが意図しているものもそれだと思います。

人は、頭の中でただ黙って思考するよりも、誰かに何かを問われ、それに対して考えを整理して答える過程で、自らの信念、考え、価値観、思い、意思などを明確にできるのですね。

だから、「自分で考えて行動せよ」と誰もが言うけれど、それをさせるのに「質問する」それも「オープンな質問をぶつける」というのは非常に効果的だと思うのです。

上司や先輩は、どうしても「クローズな質問」をしがちになるんじゃないでしょうか。忙しいから。

「あれ、済んだ?」
「これ、終わりそう?」
「来週中にできるよね?」  など。

でも、「この人に本気で考えてほしい」と思ったら、オープンな質問は有効です。時間がある時だけでもよいので、使ってみてはいかがでしょう?

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昨日の取材で最も頭を使ったのは、「ケース」ごとの対応方法です。

「こんな時、どうすればよいのですか?」

ではなく、

「こういう事象に対して、私はこう対応したら、こんな結果になったのだが、もっとよい方法はあったか?」

というケースが多々ありました。

「なんらかの結果が出ているケース」を聴かされてのアドバイスは、単に「どうすればいいですか?」より回答が難しいと言うことを昨日知りました。

なぜなら、その読者の対応についてのよしあしなりメリットデメリットなりを解説した上で、さらに「自分ならこうする」「こういう対処方法をとる人もいる」と”プラスアルファ”を伝える必要があるからです。

・・なので、とてもよい勉強になりました。

「一旦結論が出ている題材で議論する」というのは研修でも活用できそうなので、今度試してみます。

*** 追記(2011年5月26日) ***

この女性誌は、「BAILA」(バイラ)でした。無事、4月に発行されました。

で、この「結論が出ている題材で議論」という方法は、その後、OJTトレーナー研修で取り入れ、とても好評です。

取材を受けて編み出した「事例検討」法。感謝♪

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