「淳子さん、選ばなかったほうの先に、道はないんだよ。」
心から尊敬していた先輩に言われた言葉です。
「あの時、あれをしておけば」といった後悔の念を口にした時、ただじっと話を聞いてくれていたその先輩が、最後に一言ぼそっとつぶやきました。
・・・・・
「あの時、ああしていれば(ああしなければ)」
「あの日、あれを選んでいれば(あれを選ばなければ)」
「あの会社に転職していれば(転職しなければ)」
「あの人と付き合っていれば(付き合わなければ)」(たとえば、恋愛のこと)
そんな風に思うことがあるかも知れません。
が、
「選ばなかったほうに、続く道はない」
と考えたら(「選んでいない」のだから、その先に続く道は「存在しない」という意味です)、「後悔なんかしている場合じゃない。自分が選んだ道を邁進するだけ」「潔く前を向くしかないのだ」と思えるようになりました。
この一言を言われてからおそよ20年。
私は、「選んだほうにしか道はなかったのだ」と常に自分に言い聞かせ、後悔するくらいなら、「今とこれから」を考えよう!と生きてきた気がします。
もちろん、「反省しない」というのとは別のことだけれど。
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新しいカテゴリ「言葉のチカラ」を作りました。
「言葉のチカラ」とは、かつて「日経ITプロフェッショナル」(作り手の思いがぎゅっと詰まった名雑誌だったと、いまでも思う)の私の連載ページに「囲み」で入れていたコーナーの名前です。
「囲み」とは、記事の端のほうに四角く囲んだ、「本論と無関係ではないけど、ちょっと脱線」とか「本論に関係ある事例」などを記載した部分を指します。
言った本人は忘れていても、多くの人の「言葉」に支えられてきたので、その大切な言葉たちをここで時々紹介していきます。
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