2009年5月1日金曜日

旧ブログ記事:「口頭」会話の勝る?(2009年5月1日掲載)

先日久々にタクシーに乗ったら、いきなりどこかからか音声メッセージが流れてきました。 

「シートベルトを締めてください。シートベルトを締めてください。」(何度も何度も繰り返す)

さらに、座った目の前に大きな貼り紙が。そこにも、「シートベルトを締めてください」と。

慌ててシートベルトをしつつ、運転手さんに「後部座席も締めることになったんでしたよね。それにしても、音声と貼り紙。すごく派手ですねぇ。」と話しかけると、「いやあ、お客さんのような素直な人ばっかりだったらいいんですけどね。」とぼそっと言うのです。

続けて語ってくれたこととは、およそ以下のような内容でした。

「シートベルトをお願いします、と言うと、時々”指図するな”などと文句を言われることもあり、それ以上は強く言えないので、黙って見過ごすことになってしまうんです。

この間もそういうことがあって、その人はお酒も入っていたので、全く言うことを聞いてくれず、とはいえ、高速に乗ることになり、再度お願いしたら、”命令する気か”ってキレられて。仕方ないんで、そのまま運転してると、運悪く、検問にひっかかっちゃったんです。

おまわりさんに”締めてくれるよう、お願いはした”と言ったけど、そんなことで許してもらえるわけじゃないんで、結局、違反ってことになって。

それで、お客さんにも”申し訳ないけど、ここで降りてもらえないか”と言ったら、それはそれで困るからやっとシートベルトしてくれたんですよ。

そういうことがあって、結局、音声が流れるように&貼り紙という二つの防衛策を講じたというわけ。

お客さんも私に言われるよりも、音声に言われて、貼り紙もあると、案外言うことを聞いてくれるんで。こっちも楽だし。」

うーむ。考えさせられる話です。生の声で言われると反発し、音声テープや貼り紙なら言うことを聞く。逆じゃないのか?


ところ変わって、スーパーで。

「レジ袋要りません」というカードをカゴに入れると、ポイントカードにさらに数ポイント追加してくれる、というお店です。

普段は、そのカードを使うのですが、空いていると、すーっとカートを乗り付け(?)、口頭で「レジ袋は要りません」とレジの人にお願いします。

ところが、「はい」と返事をしてくれても数秒後には忘れられ、レジ袋を用意しようとしているんですね。で、「要りませんよ」と再度言うと、”あ、思い出した”という感じで、「ありがとうございます。」と返ってくる。

確かに、混雑している時は、「レジ袋入りません」カードが便利で、そのカードをレジのところにマグネットで止めておけば、レジ係の方も忘れることはないわけだけれども、空(す)いているのに、わざわざ「カード」を入れるのも、変だし、失礼な感じもするなあ、と思い、「袋は要りません」と口頭でお願いすると、相手に伝えたことを忘れられちゃうというのは、フシギ。(ここのところ、2回続けてそういうことがありました。)

私は職業柄、「コミュニケーション」についてよく考えるのですが、録音された音声、貼り紙、カードといった「無機質」なものに人間が反応し、言うことをきちんと聞く一方で、直接、口頭で伝えたら、逆切れされたり、うまく伝わらなかったり。

ナンダカ、ムズカシイ。

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「GW中に2-3回は更新します」と言っておきつつ、毎日のように更新しているのには、ちと訳があります。時間があれば、PCに向っているんです。で、ついついブログも更新する、という・・・。


実は、近々、とあるメディアで連載を開始することになりました。その準備のために「原稿」を書き溜めております。というのは、初体験の「週刊」連載だからです。


2002年6月創刊号からお世話になった「日経ITプロフェッショナル」とその後の「日経SYSTEMS」は共に月刊。2007年1月~つい最近2009年3月18日号までお世話になった「日経コンピュータ」では隔週刊連載の経験をしました。


”週刊”は、未知の世界で、始まるとどの程度忙しいのか想像すらできないので、GWに書き溜めを・・・としこしこやっています。

私にとっては新しいメディアであるため、書く内容とその文体に四苦八苦。編集者さんとメールで打ち合わせしながら、準備しています。

(「日経コンピュータ」の連載が終了した時、「7年も続けたし、これで(執筆活動は休止し)しばらく充電する!」と周囲に宣言をしていたのですが、予想外のところから連載話をいただき、「あー、それ、やりたい!挑戦させてください!」と二つ返事をしたため、充電期間、わずか2ヶ月とあいなりました。)

新・連載についての詳細は、後日お知らせいたします。

***** 2011年5月13日(追記) *****

この日、「朝イチ」の予告をしているのですね。連載スタートが2009年7月だったので、2ヶ月前から準備していたのだあ、と感慨深いものがあります。


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