東京から人材育成担当の方も事務局として大阪にいらっしゃっていました。
講義が始まって30分もしない内に、悲劇が起こりました。
教卓の真下にあった、ケーブルなどを埋めるための穴に私のパンプスのかかと部分がすぽっとはまり、しゃべりながら足を抜いたら、ヒール部分がはがれてしまったのです。(カーペット敷きだったので穴が見えなかった)
このパンプスは、かかとと靴底全体が一体型という珍しい作りだったため、靴の裏面半分(土踏まず近辺)まで全体がはがれていました。(かかとだけがぽろっと取れるよりもタチが悪い)
歩こうにも歩けない。ぐらぐらして歩けない。昼休みまではまだ2時間以上ある。
うーん、こまった。とりあえず、何もなかったフリして講義を続け、演習に突入。
そこで、ゆるりゆるりと歩き、後ろに座っていらした担当者の方(男性お二人)に
「あのぉ~、アロンアルファみたいなもの、ないでしょうか?」
「どうしたんですか?」
「実は、これが・・・」と右足をひょいっと持ち上げて見せました。
「ありゃー、これ、どうなっちゃっているんですか?」
「私にもよくわかりませんが、そこの穴にはまって、靴底が半分以上はがれました。接着剤でむりやりつけちゃえばなんとかなるかと」
・・・
「とりあえず、靴のままだと危険なので、脱いではいかがですか?」
と提案され、
「はだしで研修してもよいでしょうか?」と間抜けな問いをし、両足とも靴を脱いで(スーツ着て、です)、はだしで研修を続けました。
この段階では、参加者15人くらいにも事情を話して。
その内、どなたかがスリッパ(自宅にあるような)を持ってきてくださって、一人、オフィスでぺたぺたと。
ランチタイム。
「靴屋さんに行って修理してもらおう」と思っていたのですが、昼休み中に解決しないと研修に影響するという理由で、担当者の男性二人が「僕達が行ってきます!」と私のパンプスを抱え、オフィスを出て行かれました。
普段東京勤務の担当者さんにとっても土地勘のない場所なわけです。 大阪オフィスの方に「あの地下街なら靴の修理があるんとちゃうか」とアドバイスされ、行ってくださいました。
昼前に戻ってこられ、一緒にお弁当を食べながら伺った話によると、
「中の釘が曲がっているので、応急措置しかできないけど、できることはやってみる。乾くまで時間がかかるので15時ごろまた取りに来て」 と言われたそうです。
研修は17時半まで。
私はスリッパで研修を続け、担当者さんは、16時ごろ再び私のパンプスを取りに地下街まで走ってくださいました。
研修終了後、応急措置だけされたパンプスをはいて、そっと梅田まで歩き、その足で大丸に入って「なんでもいいから靴を」と買って、新幹線で帰途に着きました。
それにしても。
靴の修理やさん。
「スーツ姿の男性二人が、パンプス一足を持って修理に来た様子」 をどう解釈したのでしょう?
お局様に命じられた・・・と思われたのかしら。
あの時の担当者のお二方、この場を借りて、再びお礼申し上げます。 助けてくださって、ありがとうございました。
人生、「何が起こるか」予測不能です。
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