2010年1月22日金曜日

旧ブログ記事:目の前のクライアントの先にいる大勢の人(2010年1月22日掲載)

この間、「朝イチ新年会」があった時、平本さんから聞いた話をもうひとつ思い出しました。

平本さんは柔道・石井慧選手のメンタルトレーニングをして、オリンピック金メダルを取るに至ったサポータの1人でもありました。他に、オリンピック選手などアスリートのメンタル面でのサポートも数多く手がけていらっしゃいます。

「オリンピック選手がいい成績を残せるようにその選手をサポートする」こと自体が目的のように思えるのですが(それが悪いという意味ではなく、それをゴールに据えて彼・彼女に集中するんだろうな、と思うわけです)、

平本さん曰く、そうじゃないんだ、と。 

その「そうじゃないんだ」に目からウロコが100枚くらい落ちました。

「石井選手でも◎◎選手でも、彼・彼女がよい成績を残すことは重要だけど、それだけじゃない。そういう選手を現地で、あるいはTVで見ている何万という人がいるでしょ。その何万という人が、彼・彼女の活躍を見て、勇気付けられたり、幸せな気持ちになるでしょ?スポーツ選手が自分の本来の力を出し切ってよい成績を残せたら、選手自身だけでなく、多くの人たちがそれによってプラスの影響を受ける。だから、選手を支援して、その先にいる多くの人までハッピーになることが視野にあるんです」 (というような主旨のことをおっしゃっていました。正確に再現できてはいないと思いますが)

「おぉー」とうなってしまう言葉だなあ。

考えてみたら、どの仕事でも同じことなんですよね。

たとえば。

医師が患者を治す。その患者には家族や友人がいて、1人の患者が病を克服することは、その患者の幸せを取り戻すだけじゃなくて、その患者の周囲の人々にまで幸せをもたらす。

だから、患者1人を助けることは、周囲の何十人と言う人を助けることになる。

たとえば。

美容師がお客さんにステキな髪型を提案し、きれいにしてあげる。そのお客さんがるんるん(表現が古い?)気分で帰宅し、家族と楽しく会話できたら、それは1人の髪型のメンテをしただけじゃなくて、多くの周囲の人々に小さな幸せをもたらしたことにもなる。

私は、今目の前のお客様(たとえば、受講者)のさらにお客様まで意識して仕事をしているだろうか?とふとわが身を振り返るのでした。全くしていないわけではないけれど、いつも意識しているとも言えない。

平本さんのお話から、そんなことを深く反省いたしました。

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