2010年1月30日土曜日

旧ブログ記事:奈良で写経(2010年1月30日掲載)

先日関西に出張ついでに、奈良に立ち寄り、薬師寺で「写経」をしてきました。




今回で3巻目を納められ、「集印帳」というのを授かりました。(正確には、「薬師寺伽藍復興 写経勧進納経集印帳」)

3巻目を納めた人に渡されるということだったので、「やったー。これで満願成就」と軽くガッツポーズ(心の中で)しながら、集印帳をめくると、こうあります。

「12巻御納経なさり、・・・略・・・貴方様の大願成就されますことを心からお祈り致すものです」

え、12巻?・・・というわけで、3巻がゴールかと思ったら、ゴールはもっと先にあったのでした。
「集印帳」・・写経するごとに印を押してくださる。
スタンプラリーみたいなもの?
・・などと不謹慎なことを言っている場合ではなく。

初めての写経は、この2005年のことでした。

奈良好きの私は、「奈良は庭」と言っていいくらいに通っているので、地図なしでどこへでも行くことができますし、下手すると、堂々と一人で歩いているので、観光客に「唐招提寺にはどう行けばいいですか」と聞かれ、「ここをまっすぐ」みたいな道案内までしてしまうこともあります。

そんな中、いつだったか薬師寺を訪れた際、お坊さんが拝観者に説明をしている中で「納めたお経は薬師寺のお堂に納めておきます。永遠に」といったお話を聞きました。

それがずっと記憶に残っていて、死んだ後もお経(自分が書いた文字)がこの世に残っているのってちょっといいなあ、と思ったのがきっかけです。

さらに、薬師寺に納められた平山郁夫氏の壁画(たしか2000年末に完成)に感動し、何度も通う内に、「写経をするなら薬師寺」と思うようになりました。

般若心経は300文字にも満たないものですが、道場に正座し、すずりで墨をすり、小筆で一文字ずつ書き進めるとゆうに一時間はかかります。現代語訳が脇に置いてあるので、それを時々チェックして、意味を理解しながらなので、そのくらいにはなってしまいます。

しーんとした道場に、今回は20人くらいの老若男女。 ご夫婦だったり、若い女性だったり、色々な方が来てました。

お経を納めてから、平山郁夫氏んの壁画を参拝(→この壁画はご覧になったことがなければ、死ぬまでにぜひ一度拝観してください。圧倒されます。)

あと、ですね。一度失敗したので、拝観のコツを。

写経をする→拝観。

この順番がお奨めです。というのも、写経をすると薬師寺内の拝観券をいただけるからです。(写経2000円に拝観券がついてくる仕組み)

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写経目的で奈良入りをしたその日は、偶然にも「若草山の山焼き」にあたり、かつてみたことのないほどの観光客が奈良市内をぞろぞろと歩いていました。
「奈良ホテル」から見えた若草山の山焼き。


折角なので、ホテルから歩いて行ってみようかなあ、とも思ったのですが、寒いし、遠そうだったので、諦めかけたら、ホテルの方が「旧館2Fからよく見えますよ」と教えてくださって。

宿泊したのは、奈良ホテル。館内の照明をほぼ全て落として、廊下やロビーから山焼きとそれに先立って打ち上げられた600発の花火を見物できるように配慮してました。
奈良で定宿。無理してでも止まる。それほど高くないよ。

今年は、平城遷都1300年。

平城京跡には、なにやらイベント会場を造営中でした。

710年平城遷都。日本史で覚えましたよねぇ。
(京都から近鉄特急で35分。本当に近いので、京都に出かける際は、ついでに奈良も。奈良には縁もゆかりもありませんが、奈良好きな私は「そうだ!奈良に行こう!」と宣伝しておきます。)

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